【1】プロジェクトの実施背景:なぜ今「コリア・フォーカス」のリニューアルが必要なのか?
私、徐台教(ソ・テギョ)は在日コリアン3世として日本に生まれ、小学校は民族学校である朝鮮学校、中学高校は日本の公立校、そして大学は韓国で卒業しました。
その後も韓国に残り、人生の半分を過ごしてきました。
15年以上にわたり、朝鮮半島で起きる出来事を日本語で伝えるジャーナリストとして、活動してきました。現在は韓国を拠点に、独自メディア「コリア・フォーカス」を運営しています。
平日には毎日、約3000人の方にニュースレターを配信している他に、Yahoo!ニュースエキスパートとして寄稿も続けています。
Yahoo!ニュースではこれまで300本以上の記事を配信してきました。エキスパートを対象に、その月の最も優れた記事に送られる「月間MVA(Most Valuable Article)」を最多の四度受賞しています。
また、日本のラジオ、Youtube番組、過去にはテレビなどでも朝鮮半島のニュースを解説しています。
コリア・フォーカス ホームページ
2026年1月から平日には欠かさずニュースレターを配信しています。現在は無料で全文読むことができます。
こちらはYahoo!ニュースです。2024年12月3日の晩、韓国で45年ぶりの非常戒厳が宣布された翌朝に書いたこの記事は、100万人以上に読まれ四度目となるMVAを受賞しました。ご覧になった方もたくさんいらっしゃると思います。
その傍ら、2025年9月には単著『分断八〇年 韓国民主主義と南北統一の限界』(集英社クリエイティブ)を上梓しました。
朝鮮半島の南北分断という、複雑なテーマを正面から取り上げたものです。1945年から始まる朝鮮半島の現代史を、韓国の視点から整理した一般書です。豊富な現地取材やインタビューを通じ、読みやすくまとめました。
さらに各章の間には、20年以上におよぶ韓国での生活を振り返る個人史コラムを挟み、好評をいただきました。おかげさまで三刷となり、日本各地で講演の機会をいただいています。
そして2026年5月には、独自メディアのリニューアルに取り掛かるため、日本で一般社団法人コリア・フォーカスを立ち上げました。
これまでの韓国ベースの活動から、枠を広げた形になります。
私たちのメディア名にある「コリア」は、南北朝鮮を含む広義のコリアを指します。
南北分断と対立という、困難な問題を抱えるこの地域を注視(フォーカス)し、その解決に向けた動きを伝えることこそが、日本と朝鮮半島はもちろん、東アジアや世界の利益に繋がると確信し名付けたものです。
10年以上にわたり朝鮮半島のニュースを日本に伝える過程で得た、確信があります。
それは、「朝鮮半島と日本は共通の課題を抱えている」というものです。
何よりも朝鮮戦争は今なお休戦状態にあり、終わっていません。
こんな「平和」という日本と密接なつながりを持つ分野がある一方、社会構造が似ている韓国社会の動きが、日本社会に新たな活力をもたらすことは疑いがありません。その逆もしかりです。
しかし、私以外にも多くの方が感じているであろうこの確信と可能性は、現実において何ら力を持てないまま、時間ばかりが過ぎていきました。いわば「知の金脈」が放置されてきたのです。
そこで今回、改めてこのニーズを満たすため、「コリア・フォーカス」のリニューアルプロジェクトを立ち上げました。
【2】課題と現状:情報のギャップを埋めるために
現在、朝鮮半島を巡る情報は「体系的な理解」が欠落しています。
SNSの拡大により、感情的で一面的な情報が瞬く間に広がる一方で、関心を持つ市民が本当に「知りたいこと」は、十分に満たされていません。
知りたいことがすべて満たされない現実
複雑に絡まり合う政治や外交・歴史問題は、何が証明された事実なのかの判断を難しくします。
アクセス数重視のメディア、SNSはこれに輪をかけ、過激で極端な物言いがもてはやされています。AI(人口知能)の悪用も、もはや看過できません。
そうした中、民主主義を否定し外国人を排除するといった極右思想が、日韓の社会で共に広まっています。朝鮮民主主義人民共和国(朝鮮、北朝鮮)に関するニュースも、どこに軸足を置いて見ればよいのか分からないまま、消費される一方です。
新生「コリア・フォーカス」では、これらの問題意識を踏まえ、断片的ではなく、体系的にニュースをお伝えします。
日本と朝鮮半島の間にはまだまだ、知られるべき話がたくさんあります。堅いニュースだけでなく、社会や文化に関するものも取り上げていきます。
【3】プロジェクトの詳細:リニューアルする3つの主要テーマ
新生「コリア・フォーカス」の特徴は「3・3・3」と記憶してください。
まず、扱う対象地域は、基本的に「韓国・朝鮮・日本」の三か国となります。
次に、扱うテーマを「朝鮮半島問題・民主主義・AI政策」の三つに絞ります。
最後に、その内容を、日本語・韓国(朝鮮)語・英語の三か国語で世界へ発信します。
扱うテーマについての説明は以下の通りです。
① 朝鮮半島問題(平和): 朝鮮戦争の終結(平和協定への転換)、朝鮮半島の非核化、南北関係改善、日朝・米朝国交正常化、日米韓の軍事的結びつき強化といった、複雑な問題を体系的に整理します。基礎から丁寧に解説します。
② 民主主義(連帯): 陰謀論や外国人排除の論理、民主主義を否定する極右思想に抗う日韓社会の動きを伝え、民主主義を実践するための国境を越えた市民の連帯を支えます。また、朝鮮における民主主義というテーマも、政治的な予断を排除した上で取り上げます。
③ AI政策(未来予測): AIがもたらす社会の変化を追跡することで、AIと人間の関係性への理解を深めます。軍事活用や、AIインフラ拡大がもたらす環境破壊といった問題点も取り上げます。特に政府がAIの研究開発を全面的に後押しする韓国の事例は、日本にとって大いに参考になるでしょう。

◎ 配信される記事の一例
- ・朝鮮半島問題の専門家(韓国・朝鮮・日本・在外コリアンなど)によるコラム寄稿・リレーエッセイ
- ・日本と韓国のデモ・集会現場の取材記事、動画配信
- ・日韓市民の連帯活動を追ったドキュメント取材
- ・AIと社会の「交差点」となる記事や動画
- ・専門家による日韓カルチャーの解説記事
- ・主要キーワード解説
【4】タイトルには「公論の場」とは具体的にどんなもの? 日本発のメディアの利点は?
拙著『分断八〇年』を書く過程で、朝鮮半島問題にかかわる多くの専門家と対話を重ねてきました。
皆さん、専門家の名にたがわぬ素晴らしいアイディアや知見をお持ちでしたが、同時に、それを現実に移す難しさも強く感じているようでした。
ご存知のように朝鮮半島は南北に分断しています。
これにより南北間の対立がある一方で、その歴史的経緯や影響から、韓国内にも保守・進歩の陣営対立があります。
残念ながらこうした対立は、年々深まっています。
朝鮮民主主義人民共和国は韓国との関係を「敵対的な二国家」と位置づけ、憲法もそれに合わせ変更しました。
他方、韓国内の陣営対立はもはや対話が不可能な状況にまで悪化しています。
平和を作り、より良い社会を実現するためには、国家や陣営にかかわらず人々が広く協力する必要があります。
そして、これを可能にする前提として「共通の理解や知識」が求められ、次に「意見をぶつけ合い、妥協点と解決案を見つけるための空間」が大切になります。
これを提供するのが「公論の場」です。
新生コリア・フォーカスは「公論の場」を作り、維持することをその仕事としていきます。
それではなぜ、これを日本発のメディアとして行うのでしょうか。
在日コリアンの私は以前から、朝鮮半島をめぐる複雑な問題に対し、当時者でありながらも一歩引いたところから俯瞰(ふかん)できる、在日コリアンが持つ特性に気付いていました。
これこそが「コリア・フォーカス」を日本発のメディアと位置づける理由です。
日本という、朝鮮半島とは切っても切れない間柄の地に「公論の場」を設けることで、より深みと広がりを出せると確信しています。
また、公論の場の効能は、朝鮮半島問題だけに限りません。後退する民主主義を支え、押し寄せるAI(人工知能)の影響から社会を守る力を生み出します。
さらに日本と朝鮮半島の間に今も横たわる歴史的課題などに正面から取り組む、そんな役割も果たしていきます。
【5】達成時に得られる効果:社会の肯定的な変化へ
- ① 良質な知の提供: 専門家によるコラムを配信。多言語対応により、国境を越えた相互理解を深めます。
- ② 次世代の育成: 日本と朝鮮半島の問題を考えるジャーナリストを育成し、未来の担い手を輩出します。
-
③ 社会の変化: 記事を元にした政策提言や市民の連帯を促進し、実感を伴う変化を生み出します。知見を政策へとつなぐ通路となります。
【6】資金使途・スケジュール
皆さまからのご支援は、主に以下の用途に活用させていただきます。これまで主に一人で取材活動を行っていましたが、チームを結成し、より効率的な報道が可能となります。
◎ 資金使途
- ・ 取材費、人件費(取材・編集・翻訳)、機材費
- ・ 外部寄稿者への原稿料
- ・ 多言語対応ホームページの構築・維持費
- ・ その他諸経費
◎ スケジュール
- ・ 2026年6月〜7月: クラウドファンディング実施
- ・ 2026年8月末〜: 新規サイトオープン・リターン送付開始
【7】ご支援の際によくある質問
①支援は一度だけできるのですか?
- はい。ご支援は何度でも可能です。一度目と同じように、所定のリターンをお選びください。
②複数のリターンを選ぶことはできますか?
- はい。複数のリターンをお選びいただきます。実際に三つのリターンをご支援いただいた方もいらっしゃいます。
③「コリア・フォーカス」ニュースレターのサポートメンバーです。今後はどうなりますか。
- ありがとうございます。サポートメンバーの皆さまの支えにより、クラウドファンディングまでたどりつきました。
今後はサイトリニューアルに合わせ、不利益のない形でサポートシステムを再編します。お知らせをお待ちください。
④新生「コリア・フォーカス」も徐台教一人で運営するのですか?
- そうではありません。外部の顧問を含む編集委員会を作り、編集方針を決める新体制を構築します。
さらに、常勤スタッフならびにアルバイトを雇用します。クラウドファンディングの結果によって雇用できるスタッフのが数に変動が出ますが、編集体制の拡張方針は変わりません。
【最後に:一緒に考える仲間になってください】
感情的な対立ではなく、事実に基づいた対話へ。分断ではなく、相互理解へ。
これまで一人で続けてきた活動ですが、個人の限界を超え、社会に根ざした「知のインフラ」へと育てていきたいです。
日本と朝鮮半島の未来について、共に考え、この新しい「公論の場」を創り上げる仲間になっていただけることを、心よりお待ちしております。
やさしい未来を、共に作っていきましょう。
徐台教(ソ・テギョ)
最新の活動報告
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【残り4時間】600人以上の方にご支援いただきました
2026/07/31 20:00皆さま、こんばんは。クラウドファンディングも残すところ4時間となりました。現在の達成率は72%にまで達しています。準ゴールとして設定した70%に到達し、その後もご支援は増え続けています。頭の中では、これまでできなかった仕事をどうやっていくのか、期待とやる気で一杯です。ご支援額に加え、ひと際うれしいのが、628人というご支援者の規模です。普段お送りしているニュースレターの有料会員の数よりも、はるかに多く、このご期待に応えることができるならば、より多くの支持を獲得できるという確信が生まれました。毎日数千人にきちんとニュースを届けていけば、数万人も見えてくるでしょう。その時には、社会が変わります。クラウドファンディングを通じ、その土台が築かれたことが何よりも力となります。改めて皆さまにお礼申し上げると共に、残り4時間、最大限のご支援が集まるよう、いま一度拡散にご協力いただければ幸いです。暑く、熱い7月でした。引き続きよろしくお願いいたします。(徐台教) もっと見る
【明日まで】ご支援者が500人を超えました
2026/07/30 16:11皆様、こんにちは。韓国から徐台教です。先ほど、ご支援者がついに500人を超えました。これはとても大きな出来事です。多くの方が応援してくださっていると実感し、緊張と共にやる気がみなぎっています。皆様がSNSなどを通じ、周囲の方々にお知らせくださったおかげです。また、直接ご支援いただいた方にもこの場を借りて再度お礼申し上げます。思い起こすと、昨年出版した『分断八〇年 韓国民主主義と南北統一の限界』(集英社クリエイティブ)は、500人の10倍以上の方が、お買い上げくださいました。もしかするとまだ、クラウドファンディングの存在をご存知ない方がいらっしゃるかもしれません。クラウドファンディングは、明日7月31日23時59分まで続きます。あともう一度だけ、SNSやLINEなどを通じ、周囲の方々にお知らせいただけますと、それだけでも大きなご支援となります。何とぞよろしくお願いいたします。(徐台教) もっと見る
【残り2日】‘準ゴール’70%の達成にお力添えください
2026/07/29 17:28「朝鮮半島の報道にこんなにお金が集まるなんて前代未聞だよ」「日本人の韓国社会への興味の度合いからすれば、これはすごいことです」こんにちは。韓国の徐台教です。6月16日から始めたクラウドファンディングも、残すところあと2日となりました。7月29日午後5時時点での達成率は50.8%(約508万円)となりました。この成果について、日本に住む報道関係者と、ニュースレターの読者の方がそれぞれ、冒頭のように評してくださいました。まさにその通りだと思います。私が当初の目標を高く掲げすぎたせいで達成率は低く映りますが、いただいたご支援はとても大きなものです。改めてご支援と拡散してくださった皆様に心よりお礼申し上げます。中には、28日の「令和8年熊本地震」で被災された方々がいらっしゃるかもしれません。ご無事と早くの復旧を願ってやみません。その上で、このクラウドファンディングの着地地点について、もう一度説明すると共に、最後のお願いをしたく思います。独自メディア「コリア・フォーカス」のリニューアルに関する要素を並べると、以下のようになります。従来の1000万円という目標は、これを実現するための基準でした。一年程度の期間、新たなメディアの可能性を見せることで社会の関心を呼び起こし、これを収益につなげ、さらなる成長を見込むという計画でした。今後は計画を一部修正して進めていきます。しかしここでもう一度、「目標額に近ければ近いほど、リニューアルを進めやすくなる」という点を強調し、最後の2日間のご支援をお願いするものです。クラウドファンディングを見ると、一次目標をクリアした後に「ネクストゴール」を設定しますが、今回は反対に(?)なります。つまり「準ゴール」として目標額の70%(700万円)を設定し、この達成を皆様と一緒に目指していきたいです。朝鮮半島情勢は現在、朝鮮民主主義人民共和国がロシア側として、ウクライナ戦争への追加派兵を行うかもしれないという、重大な局面にあります。しかしながら南北間の対話は一切ありません。こうした中にあって、いかに平和を語り作り上げていくのか。そのためには韓国や日本が中心となり議論を活発化させ、現実の動きにつなげていく必要があります。新生「コリア・フォーカス」は、その土台となります。クラウドファンディングの期間は7月31日23時59分までです。最後までたくさんのご支援、ご声援をお願いいたします。(徐台教)7月28日(火)の朝日新聞夕刊に、本クラウドファンディングについての記事が掲載されています。デジタルでは以下のリンクから読む事ができます。https://www.asahi.com/articles/ASV7S00ZQV7SUHBI007M.html もっと見る






毎回拝読しています。ニュースの理解が深まったり、自分では出会えないトピックもあったりしてありがたいです。本プロジェクト応援しております!
コリア・フォーカスを毎日楽しみにしてます。 リニューアルされるとのことですので、内容がより一層充実されるものと期待してます。 頑張ってください。
非常戒厳についての記事を今でも読み返しています。 分断八〇年も読みました。 すばらしい本でした。 デイリーコリアフォーカスも読んでいます。 徐台教さんの記事を読むと、朝鮮半島の理解は深まり、日本がどう関わってきたかどう関わっているのかとてもよく分かります。 忙しい日々、とりあえず徐台教さんの記事を読んでおけば、日韓のことは分かるはずだと、重宝しています。いつもありがとうございます。 今後も徐台教さんの記事を読んでいきたいと思っています。 コリアフォーカスのリニューアル、応援いたします。