香春町発、パペット型会話ロボットで高齢者を見守る。

パペット型多機能ロボットで高齢者や支援の必要な方との日常会話と見守りを実現し、福岡県田川郡香春町から地域の孤立と支援不足の課題解決に挑みます。

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パペット型多機能ロボットで高齢者や支援の必要な方との日常会話と見守りを実現し、福岡県田川郡香春町から地域の孤立と支援不足の課題解決に挑みます。

皆様、いつも温かいご支援をいただき、誠にありがとうございます。

零号機の開発が新たなフェーズを迎え、専門家や地域の皆様と連携する中で、ふと立ち止まり「なぜ私はこのロボットを作ろうと思ったのか」という原点に思いを馳せることが増えました。今日は、零号機が生まれるきっかけとなった物語と、私たちが目指す真の目的についてお話しさせてください。

零号機誕生の原点

すべては、私自身が入院生活を送っていた時の記憶から始まりました。病室のベッドの上で、看護師さんたちが息つく暇もなく忙しそうに駆け回る姿を毎日見ていました。その過酷な現場を肌で感じ、「少しでも彼らの助けになるような、そして患者さんが安心して過ごせるようなものを作れないか」と自問自答したことが、この挑戦の第一歩でした。

構想を練る中で、私が選んだデザインは「パペット」です。私の故郷である香春町のシンボルである「猿」をモチーフに、冷たい機械ではなく、触れると温もりを感じる柔らかい存在にすることを決めました。

零号機と、母との日々

プロトタイプが完成すると、まずは両親に使ってもらい、現場の声を反映しながら機能を一つずつ追加していきました。しかし、そんな日々の中で、母が検査入院することになりました。

あの日、母を見守ることができず、最後は孤独の中で逝かせてしまった――その事実は、今でも胸を締め付けます。「もし、あの時、零号機が母のそばにいられたら」。母の声や、ボタン一つで送られる小さな信号によって、異変をいち早く察知できていたら。あるいは、最期の瞬間に母が寂しさを感じないよう、声で寄り添うことができていたならば。そう思うと、今も後悔と切なさが胸を埋め尽くします。

「利用者」と「支援者」を繋ぐ架け橋として

この経験を経て、私の決意はより強固なものとなりました。零号機が目指すのは、単なる「見守り」だけではありません。

実際に零号機を使用するのは、現場で懸命に働かれる看護師さんや介護士さんといった「支援者の方々」です。私たちが作りたいのは、「支援者の皆様の負担を分かち合うパートナー」でもあります。

零号機が利用者様の心に寄り添い、発話やボタン操作で日々の状態を伝えてくれることで、支援者の皆様が「今、誰に一番手を差し伸べるべきか」を判断する助けになります。支援者の方が過度な心理的・肉体的負担から解放されることは、結果として利用者様へのより質の高いケアに繋がります。

高齢者の方々はもちろんのこと、心身に障がいを抱え、言葉にできない不安を抱えている方々に寄り添い、そして現場の支援者の方々を支える。この循環こそが、零号機が提供できる価値だと信じています。

「役に立ちたい」という純粋な願いから始まったこの挑戦は、今や多くの皆様の知恵と想いを乗せて、より確かな形へ進化しようとしています。零号機で学んだすべての教訓を、これから創り上げる「1号機」へと繋いでいくことが、母から受け取った宿題であり、私が皆様と共有したい未来です。

これからも、この不器用で温かい小さなロボットを見守り、共に育てていただければ幸いです。

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