
今、私は2年前に乳がんの手術を受けた病院にいます。
失った胸を取り戻す再建手術のための入院です。
病室で嵐のラストライブを見ながら、2年前のことを思い出していました。 あの頃、私の髪の毛は抗がん剤治療によって9割抜け落ちました。 抗がん剤を入れてちょうど2週間、お風呂で髪を洗っていると、本当にドラマのように手のひらいっぱいの髪が抜けました。毎日毎日、抜ける髪で排水溝は詰まります。 初日こそ涙が出ましたが、翌日からは朝にお風呂へ入ることにして、髪をふいたタオルもそのまま捨てる。洗髪を「掃除」のように扱うことでなんとか気持ちを保っていました。まるで落ち武者のようになった自分を鏡で見るのはとても辛く、今でも忘れられません。
しかし、鏡で見る私より、顔を合わせれば目に入る家族のほうが辛かったようでした。 髪を失うことは、ただ見た目が変わるだけではありません。 自分らしさまで失ったような気持ちになることがあります。 治療が終わり、ようやく髪が生え始めても、以前の髪ではありませんでした。 ダメージを受けた毛穴から生えてきた髪は、強いくせ毛。 頭頂部は縮れ、伸びる毛先はクルクルと自由奔放でした。
だからこそ、私は髪が生え始めた頃、「どんなシャンプーを使うか」に真剣に向き合いました。 頭皮にやさしいもの。 髪に力を与えてくれるもの。 毎日使うたびに少し前向きになれるもの。 そんなシャンプーを探していた時に出会ったのが沖縄の塩シャンプーでした。 そして不思議なご縁が重なり、自分自身がシャンプー開発に関わることになったのです。
最初は、自分のためでした。 でもモニターさんが増えるにつれ、たくさんの声が集まりました。 「猫っ毛なのにふんわりする」 「艶が出た」 「コンディショナーがいらなくなった」 「朝の髪の立ち上がりが違う」 年齢や髪質を問わず、それぞれの変化を感じてくださっています。
そしてもうひとつ、私たちが驚いたことがあります。 それは香りの感じ方。 疲れている時には香りを感じにくく、整ってくるとシトラスやフローラル、スパイスなど様々な香りを感じる方が多いのです。 まるで「今の自分の状態」を教えてくれるような、不思議な体験。
もちろんシャンプーは薬ではありません。 病気を治すものでもありません。 でも、毎日必ず行う「髪を洗う時間」が、自分自身をいたわる時間になったら。 鏡を見るたび少し嬉しくなれたら。 私はそんな想いで、このシャンプーの開発チームに加わりました。
そして今日。 看護師さんから言われた言葉があります。 「髪の毛は自毛ですか?」 驚かれました。 抗がん剤治療を経験した方は頭頂部の髪の悩みを抱えることも多く、相談を受けることもあるそうです。 私は思わず嬉しくなりました。 もちろん、シャンプーだけのおかげではありません。 私自身の回復力や時間の経過もあります。 でも、髪を失った経験があったからこそ、本気で向き合えたシャンプーがあります。 それが「洸滴」です。
このプロジェクトは、単なるシャンプー販売ではありません。 髪に悩む人。 年齢による変化を感じている人。 自分を大切にする時間を持ちたい人。 そんな方々に届ける挑戦です。 もしこの想いに共感していただけたら、応援していただけると嬉しいです。 皆さまからのご支援が、次の一歩を支える力になります。



