先日、一本のお電話をいただきました。「母が突然入院することになってしまって…」お母様が大切に育ててこられた猫ちゃんは、15歳を超える高齢猫。ご相談者様のご家庭には猫アレルギーの方がおり、お迎えすることができません。親戚にも引き取れる方は見つからず、どうしたらいいのかわからないというご相談でした。行政にも相談されたそうですが、ご提案されたのは殺処分という選択肢だったと伺いました。もちろん、行政にもそれぞれの立場や制度があります。ですが、このお話を伺い、私たちは改めて「行き場を失う猫たち」が現実にいることを痛感しました。一方で、私たちも簡単に「引き取ります」とは言えませんでした。まだ飼い主様はご存命であること。ご家族もいらっしゃること。そして何より、現在のシェルターは保護が必要な猫たちでいっぱいで、新たな受け入れが非常に難しい状況です。そこで、現在準備を進めている「ねこのおやど」のキャットホーム事業についてご説明しました。正式な開業後には、このようなご相談にも対応できるようにしたい。そんな想いをお伝えしながら、お話を進めていました。しかし、その後、ご相談者様から一本のご連絡がありました。猫ちゃんが亡くなったというご報告でした。詳しい原因はわかりません。突然お母様と離れてしまったこと。環境が大きく変わってしまったこと。そうした出来事が、この子にとって大きな負担になってしまったのかもしれません。私たちにもっと早く受け入れる体制があったなら…。そんな思いが頭をよぎりました。もちろん、結果が変わっていたとは言えません。それでも、この出来事は私たちの胸に深く残りました。高齢化や入院、施設への入所、そして突然の病気や事故。こうした出来事は、誰にでも起こり得ます。そして、その時に困るのは人だけではありません。一緒に暮らしてきた猫たちもまた、行き場を失ってしまいます。だからこそ私たちは、「ねこのおやど」をつくります。猫を手放す場所ではなく、大切な家族を安心して託せる場所を。同じような悲しい出来事を、一つでも減らせる社会を目指して。今回の出来事は、とても悔しく、考えさせられるものでした。だからこそ、この事業を必ず形にしたい。その決意を、改めて強くしました。




