
みなさん、こんにちは。七尾市民劇団「劇団N」の福岡和歌江(ふくおか わかえ)です。越田さんに続き、私がこの劇団、そして12月の能登演劇堂公演にかける想いをお話しさせてください。
能登半島地震で自宅が全壊、そして仮設住宅での日々
2024年1月の能登半島地震は、私たちの生活を根底から変えてしまいました。
私の自宅も地震によって全壊し、現在は病気の主人と二人で、仮設住宅での不自由な暮らしを送り始めてから2年が経とうとしています。
毎日が先の見えない不安との戦いでした。生活を再建させることだけで精一杯になりそうな日々の中で、私の心を支え続け、もう一度前を向かせてくれたもの。それが「劇団N」、そして「演劇」でした。
セリフを覚える時間が、つらい現実を忘れさせてくれた
震災後、誰もが心に余裕を失う中で、その年の定期公演は中止になりました。しかし、私たちは昨年、多くの皆様の支えによって奇跡的な復活公演を果たすことができました。
仮設住宅の小さな部屋で台本を広げ、セリフを覚えている時間。その時間だけは、震災の苦しみや辛い現実を忘れ、ひとりの「表現者」に戻ることができました。
私にとって演劇は、単なる趣味や娯楽ではありません。被災生活を生き抜き、自分自身を保ち続けるための、かけがえのない「生きがい」そのものです。
9月から自主稽古開始、どんな役にも応えられる準備を!
劇団Nは、プロの集団ではありません。普段はそれぞれの生活や仕事を抱え、悩みやささやかな喜びを抱きながら、時間を見つけて集まる市民の劇団です。
いよいよ9月からは週一回、劇団員が自発的に集まって台本読み合わせの「自主稽古」が始まります。
演出家の原田氏を迎えるまでに、自分たちにできる準備をしておきたい。私もどんな役がきても対応できるよう、心と体の準備を今からしっかりと重ねています。
原田氏の厳しいけれど愛のある指導に全力で応えられるよう、みんなで声をかけ合って前に進んでいます。
昨年の復活をただの奇跡で終わらせず、今年、そして次の30年へとこの大切な居場所を繋いでいきたい。能登の文化の灯を、絶対に絶やしたくありません。
12月の能登演劇堂公演を最高の舞台にするため、私たちは一丸となって挑戦を続けます。皆様のあたたかいご支援と応援を、どうぞよろしくお願いいたします。



