知的障害のある人の「外出の自由」を、ガイドヘルパー養成であたりまえに

知的障害のある人の「出かける自由」は、いまだ十分に保障されていません。外出を支える制度があっても、それを担う「ガイドヘルパー」が足りないためです。大田区でガイドヘルパー養成研修を行い、その実践をもとに、企画・運営・資金調達などを「スターターキット」としてまとめ、全国へ広げます。

現在の支援総額

167,500円

11%

目標金額は1,500,000円

支援者数

18人

募集終了まで残り

13日

知的障害のある人の「外出の自由」を、ガイドヘルパー養成であたりまえに

現在の支援総額

167,500円

11%達成

あと 13日

目標金額1,500,000円

支援者数18人

知的障害のある人の「出かける自由」は、いまだ十分に保障されていません。外出を支える制度があっても、それを担う「ガイドヘルパー」が足りないためです。大田区でガイドヘルパー養成研修を行い、その実践をもとに、企画・運営・資金調達などを「スターターキット」としてまとめ、全国へ広げます。

9月16日の「風雷トーク」では、風雷社中のガイドヘルパー養成研修で講師をお願いしている、合同会社起差点代表の小幡寛さんと話しました。

テーマは、「ガイドヘルパー養成研修で、何を学ぶのか」です。

ガイドヘルパーになるためには、もちろん介助の方法を学びます。

障害の特徴や疾病についての基礎知識も必要です。

でも、風雷社中が養成研修で伝えたいのは、それだけではありません。

◯ 「障害」から、その人を見ていないか

小幡さんが研修で大切にしていることの一つが、

「初めて会ったこの人は、どんな人なんだろう」

というところから関係をつくることです。

「この人は自閉症だから」

「知的障害があるから」

と、障害名からその人を見るのではない。

まず、一人の人として出会う。

当たり前の話のようですが、福祉の仕事を長くしているほど、逆に難しくなることがあります。

知識がある。経験がある。だからこそ、

「この人は、きっとこうだろう」と、本人を見る前に判断してしまうことがあるからです。

◯ 小幡さんが「はっ」とした出来事

配信の中で、小幡さんが最近のガイドヘルプで経験した話をしてくれました。

20代の女性利用者さんと一緒に信号待ちをしていたときのことです。

近くにいた、同じくらいの年齢の女性がやってきて、

「服の紐を結んでもらえませんか」と声をかけてきました。

小幡さんは、自分に頼まれたと思って、すぐに紐を結びました。

でも後になって、はっとしたそうです。

「あの人は、僕じゃなくて、隣にいた利用者さんに頼んだんじゃないか」と。

利用者さんは、言葉でのやり取りが難しく、紐を結ぶことも難しい。

小幡さんは、それを知っています。

だから無意識に、「この場面では自分が対応する」と思ってしまった。

でも、それは同時に、

「この利用者さんは、誰かから助けを求められる人ではない」

と、自分が決めていたということでもあります。

 ◯ 支援者の「安全のクセ」

僕にも似た経験があります。

利用者さんとバスに乗ったとき、他のお客さんと利用者さんが隣り合わないように、無意識に自分が間に入ろうとしていました。

トラブルが起きないように。

より安全に。

困らないように。

ガイドヘルパーとして働いていると、そういう行動が身についていきます。

でも、その「安全のため」が、本人が誰かと関わる機会や、本人自身が状況に合わせて行動する機会を、先回りして減らしていることもある。

小幡さんとの話の中で、改めてそんなことを考えました。

◯ 障害特性を学ぶ。でも、それに縛られない

養成研修では、知的障害、自閉症、ダウン症、脳性麻痺などについての基礎知識も学びます。

それは必要なことです。

ただし、

「自閉症だから、この人はこういう人」と決めるために学ぶわけではありません。


小幡さんは、もう一つ大切な役割として、エセ科学や、根拠のないデマを訂正すること

を挙げました。

今でも、

「親の育て方が悪いから障害になった」

といった、科学的根拠のない情報が出てくることがあります。

そうした情報を、そのまま信じないための基礎知識も必要です。

つまり、

知ることは必要。  でも、知識だけでその人を決めない。

この両方が必要なのだと思います。

◯ 障害社会モデルから考える

研修では、障害社会モデル(しょうがいしゃかいモデル/障害を本人の身体や機能だけの問題ではなく、社会や環境との関係で捉える考え方)についても学びます。

例えば、車いすを使う人が階段の前で進めなくなったとき。

「歩けない身体」が問題なのか。

それとも、「階段しかない環境」が問題なのか。

障害をどう捉えるかによって、支援の考え方も変わります。

ガイドヘルパー養成研修は、「障害者への対応方法を覚える研修」ではありません。

自分が、その人をどう見ているのか。

そこから考える研修でもあります。

 ◯ ガイドヘルパーを増やすために

配信の後半では、クラウドファンディングについても話しました。

ガイドヘルパーが不足している。

そのために、外出したいときに外出できない人がいる。

この課題を知っても、

「自分はガイドヘルパーとして働くことは難しい」

という人もいると思います。

でも、関わり方は一つではありません。

知る。

誰かに話す。

シェアする。

資金で支える。


小幡さんは、

「まず知ってもらう。そして、その人にもできるアクションを示すことが大事」

と話していました。


今回のクラウドファンディングも、そんな参加の方法の一つだと思っています。

 ◯ 動画はこちら

「ガイドヘルパー養成研修で何を学ぶ?|障害理解と『その人を見る』支援【風雷トーク】」

https://youtube.com/live/3WaYPcxAnBg

 ◯ 全文文字起こし

風雷社中ホームページには、今回の配信を読みやすく整えた全文文字起こしも掲載します。

[https://fuu-rai.org/guide-helper-training-disability-understanding-transcript-2026-09-16/]


ガイドヘルパーを増やす。

そのためには、資格を取る人を増やすだけでは足りません。

どんな視点で、その人と関わるガイドヘルパーを育てるのか。


そこも大切にしながら、養成研修を続けていきたいと思っています。



文責 中村和利

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