知的障害のある人の「外出の自由」を、ガイドヘルパー養成であたりまえに

知的障害のある人の「出かける自由」は、いまだ十分に保障されていません。外出を支える制度があっても、それを担う「ガイドヘルパー」が足りないためです。大田区でガイドヘルパー養成研修を行い、その実践をもとに、企画・運営・資金調達などを「スターターキット」としてまとめ、全国へ広げます。

現在の支援総額

186,000円

12%

目標金額は1,500,000円

支援者数

22人

募集終了まで残り

10日

知的障害のある人の「外出の自由」を、ガイドヘルパー養成であたりまえに

現在の支援総額

186,000円

12%達成

あと 10日

目標金額1,500,000円

支援者数22人

知的障害のある人の「出かける自由」は、いまだ十分に保障されていません。外出を支える制度があっても、それを担う「ガイドヘルパー」が足りないためです。大田区でガイドヘルパー養成研修を行い、その実践をもとに、企画・運営・資金調達などを「スターターキット」としてまとめ、全国へ広げます。

多様性と寛容さを取り戻し、矜持ある地域社会に

障害のある人を排除する社会は、何を失うのでしょうか。

排除される人が、暮らしの自由や機会を失うことは、もちろん大きな問題です。

でも、僕はもう一つ、考えてみたいことがあります。

それは、排除している側の社会も、大切なものを失っているのではないか、ということです。

自分たちとは違う人と出会う機会。

違いを受け止める経験。

今までの当たり前を、変えていく力。

そうしたものを失いながら、僕らの地域社会は、少しずつ不寛容になっているのではないでしょうか。

「普通」だけでできた街

街には道路があり、商店があり、交通機関があります。

でも、街の大切な働きは、それだけではありません。

人と人が出会い、顔を覚え、挨拶を交わす。ときには困ったことを相談する。そんな関わりを通して、人は地域社会の一員として暮らしていきます。

僕はこれを、街の「メンバーシップ機能」と呼んでみたいのです。

メンバーシップ(membership/メンバーシップ=集団や社会の一員であること)という言葉があります。ここで言いたいのは、誰かが街の一員になることを許してもらう、という話ではありません。その街に暮らしている人は、最初から街の一員です。

ところが、街の仕組みや人間関係が、障害のない人や多数派の暮らし方だけを標準にしていたら、どうでしょう。

そこから外れる人の存在が見えにくくなり、多様なメンバーを取りこぼし、特定の人たちにとっての「普通」が、街全体の「普通」になっていきます。

「普通」が、排除の理由になる

例えば、買い物に時間がかかる人がいる。

大きな声を出す人がいる。

言葉でのやりとりが難しい人がいる。

そんな人をすぐに「困った人」「迷惑な人」と見てしまうとしたら、それは本人だけの問題なのでしょうか。

さまざまな人がいることを想定せず、一部の人に都合のよい仕組みをつくってきた街の側に、問題があるのではないでしょうか。

自分たちの「普通」から外れる人を排除する。

排除するから、違う人と出会わなくなる。

出会わないから、違う人と一緒に暮らす方法を考える機会も失われる。

そして、ますます自分たちの「普通」だけが正しいと思いやすくなる。マジョリティの誤学習が生じるのです。

ここで「普通」ってなにか?数が多い人たちの常識ってだけでなく、力の強い人たちの都合や常識に合わせられることです。
下品なはなしです。

かつての地域社会では、女性を対等なメンバーとして扱わないことが「普通」でした。例えば、女性に地方議会の選挙権・被選挙権が認められたのは1946年です。街のことを決める政治に、女性が参加する権利さえ認められていなかったのです。
女性たちが声を上げ、反差別の取り組みが積み重ねられるなかで、そんな「普通」は大きく変わってきました。もちろん、いまも差別は残っています。内閣府の2025年のデータでは、自治会長に占める女性は7.8%。地域の意思決定に、誰が参加しているのか。まだ問い直す必要があります。

こうして街は、排除される人の自由を奪うだけでなく、自分自身が変わっていく機会まで失ってしまうのではないでしょうか。

地域社会を回復するということ

では、地域社会の回復とは、どういうことでしょう。

僕が考える地域社会の回復とは、本来メンバーである多様な人たちが同じ街の一員として暮らす中で、街の側が変わっていけるようになることです。

違う人と出会えば、摩擦が起きることもあるでしょう。出会うだけで、誰もが寛容になるわけでもありません。

でも、そのたびに誰かを遠ざけるのではなく、どうしたら一緒に暮らせるのかを考える。必要なら、ルールや環境、関わり方を変えていく。

地域社会を回復するとは、違いのある人を排除せず、違いをきっかけに自分たちのあり方を変えていく力を取り戻すこと。

そんな姿勢こそが、地域社会の矜持なのだと思います。

僕は、そう考えています。

ガイドヘルパーを増やすことから

僕らがガイドヘルパーを増やしたいのは、知的障害のある人が、行きたい場所へ出かけられるようにするためです。

買い物をする。食事をする。散歩をする。誰かと話すこともあれば、ただ一人の時間を楽しむこともある。

そんな当たり前の外出が、地域の人たちと出会う機会になることもあります。そこで、これまでの街の仕組みでは対応できないことに気づくかもしれません。

だったら、街の側を変えていけばいい。

もちろん、障害のある人に、地域社会を変える役割を押しつけたいわけではありません。本人が自分の望む時間を過ごせること。それが出発点です。

その当たり前の暮らしを実現していくことが、結果として街を変えるきっかけにもなる。

ガイドヘルパーを増やすことは、その可能性を増やすことでもあると思っています。

障害のある人が暮らしやすい街をつくることは、障害のある人だけのためではない。街全体が、多様な人とともに生きる力を取り戻すことでもあるのです。

僕らは、そんなことを考えながら、ガイドヘルパー養成研修を続けています。

知的障害のある人の「外出の自由」を、日本のあたりまえに。

クラウドファンディングは10月27日まで。引き続き、ご支援をよろしくお願いいたします。


文責 中村和利




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