地域文化継承を担う神社を未来へつなぐ。 コミック、WEB、アプリ展開プロジェクト

地域文化継承事業の一環として全国の神社に伝わる由緒・祭祀・地域文化を、旅コミック『どっこい道中記』、WEB、スマホアプリで次世代へつなぐプロジェクトです。岡山・新潟・大阪阿倍野を第一展開地域として、制作・発信・印刷提供を進めます。

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『倭姫命巡行』無料講座

『倭姫命世記』は、天照大御神をお祀りする最もふさわしい土地を求めて、豊鋤入姫命と倭姫命が各地を巡り、最終的に伊勢へお鎮めするまでを描いた神道書です。鎌倉時代に成立したとみられ、伊勢神道の根本典籍である「神道五部書」の一つに数えられます。

崇神天皇の時代、宮中で祀られていた天照大御神は、畏れ多いとして皇居の外へお遷しすることになりました。最初に皇女の豊鋤入姫命が御杖代となり、大和の笠縫邑をはじめ各地を巡って大神を奉斎します。

その後、垂仁天皇の皇女である倭姫命が御杖代を受け継ぎます。倭姫命は大和から伊賀、近江、美濃、尾張、伊勢へと巡幸し、土地の神々を鎮め、豪族から土地・田・船などの奉献を受けながら、大神の鎮座地を探し続けます。『日本書紀』よりも多くの巡幸地が記され、これらは後世「元伊勢」と呼ばれるようになりました。

伊勢国に入った倭姫命は、天照大御神から、

この神風の伊勢国は、常世の波が幾重にも寄せる美しい国である。ここに鎮まりたい。

という趣旨の神託を受けます。そして五十鈴川のほとりに皇大神宮を定め、天照大御神をお祀りしました。

その後、倭姫命は神宮の祭祀、神田、御塩、御贄、神服、神宝などの制度を整え、伊勢神宮奉斎の基礎を築きます。また晩年には、日本武尊に草薙剣を授けたという伝承も語られます。

つまり『倭姫命世記』は、

「天照大御神の鎮座地を求める長い巡幸」と「伊勢神宮の祭祀制度が成立するまで」を、倭姫命を中心に描いた物語

とまとめられます。

なお、古代の出来事を記した体裁ですが、現存する書物自体は鎌倉時代の伊勢神道の思想を反映しているため、古代の事実をそのまま記録した史料というより、古伝承と中世の神道思想が重なった文献として読む必要があります。

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