
クラウドファンディングは、10月25日(日)が最終日です。23時59分で締め切りです。
最後の報告は、ピアノそのものではなく、ピアノが暮らしている場所の話にします。珠洲市の「Cafe Cove」です。
のれんをくぐると・・・

板張りの古い建物に、くたっとした藍色ののれん。その横に、コーヒーカップの形をした木の看板が立っています。
「Cove」は英語で「入り江」のこと。看板には「KINOURA」とあります。いまは三崎町の山あいにありますが、もともとは珠洲外浦の海の目の前にあったカフェでした。

中に入ると、天井の高い部屋が広がります。壁は青みがかった灰色。床は長年踏まれて飴色になった板張りです。真ん中には、板を継いで作った大きなテーブル。
白い花をつけた「野々市」という品種の椿がガラスの瓶にざっくりといけてあって、午後になると、その影が木目の上に伸びてきます。

窓辺には、羊の毛皮を敷いた肘掛け椅子と、電線のドラムを再利用した丸テーブル。本を一冊持ってここに座ったら、あっという間に夕方になりそうです。
実際に、ここに来ると時間の経過がよくわからなくなります。「居心地の良い場所で、何もしない時を過ごす」ということが、いかに贅沢なのかを私に教えてくれたのは、もしかしたらこの場所かもしれません。
ずっといるような、あっという間のような、なにか不思議な時間軸が、この店には流れています。
そして店の奥の角に、壁のランプに照らされて、さいはてのピアノがいます。
※写真の撮り方が下手で、ちょっと斜めになってしまいました。

天板の上には、籠と、乾かしているイチジクの葉。最初の活動報告で「ピアノの音を聴かせて熟成させたら、まろやかなお茶になるかも」と書いた、あの葉っぱです。椅子の上には、11月29日の「風の音楽祭」のチラシが置いてあります。飾られているのではなく、店の一員として暮らしている。そんな置かれ方です。オーナーの大畑さんが言う「ピアノが弾いてほしがっているみたい」という言葉が、この場所に来るとよく分かります。
お昼ごはん
お昼は「キッシュプレート」1,200円。この日のキッシュは、さつまいもとブルーチーズでした。その周りに季節の野菜のおかずがずらりと並びます。紫キャベツの酢漬け、クミンの効いたにんじんのラペ、ざくろの粒が散ったサラダ、イチジクとクリーム、きのこのペーストをのせたバゲット。かぼちゃのポタージュが付きます。漆黒の皿に、野菜の色がよく映えます。

ケーキは、この日わたしはモンブランタルトを選びました。渋皮栗がひと粒ずつのっています。
甘いものを控えている私は、写真を撮るだけで我慢しようかと思いました・・・こらえられませんでした。めちゃくちゃ美味しかったですよ。
コーヒーは中煎りと深煎りから選べて600円。チャイやハーブティー、山口農園さんの濃厚みかんジュースもあります。

この部屋に、音を戻したい

修復が終わったら、ピアノはまたこの場所に戻ってきます。コーヒーを飲みに来た人が、ふと蓋を開けて弾く。地元の人と旅の人が、その音をきっかけに言葉を交わす。私たちが取り戻したいのは、そういう日常です。
リターンの中で一番人気なのが「Cafe Cove お食事・ドリンクチケット」です。ご支援いただいた皆さんには、来年1年の間に、ぜひこの席に座っていただきたいと思っています。
最後に
現在の達成率は57%です。目標には届かないかもしれません。それでもこのプロジェクトはAll-in方式なので、いただいたご支援は必ずピアノの修復に使います。
11月29日には、まず「今の音」を聴きに来てください。そして来年、生まれ変わった音を、この部屋で一緒に聴きましょう。
10月25日(日)の23時59分まで。最後のひと押しを、どうかよろしくお願いします。




