プロジェクトをご覧いただき、応援してくださっている皆さま、ありがとうございます。copitoです。
前回は「新しい経験で見方が変わる」仕組みを紹介しました。今回は、その経験と言葉を結び付ける、小さな実験の進捗をお伝えします。
言葉を、経験と結び付けて学ぶ
現在の試作では、LLMに解釈を任せず、人が設計した小さな数値世界の動きと、短い言葉の組合せを学習させています。語の区切りや、どの経験に言葉を添えるかは人が教える方式です。
複数の場面で教えた後、教示に使った位置とは違う位置でも、動きに対応する言葉を出せる例が増えました。ただし、すべての場面で使い分けられるわけではありません。新しいことを学ぶ一方で、以前できていた応答が崩れる例もあり、学習と記憶の両立は課題として残っています。
学んだ言葉が、次の予測にも作用する
もう一つの進展は、経験と結び付けて学んだ短い言葉を外部から伝えると、何も伝えなかった場合とは異なる予測になることを、限定した一つの比較で確認できたことです。その後に実際の観測を与えると、比較用に分けた学習状態も再び変化しました。まだ、本体の継続利用へ組み込んだ結果ではありません。
単に言葉を出すだけでなく、「言葉で伝えられた情報」と「実際に経験したこと」を、予測につなぐ経路を確かめる一歩になりました。
ただし、言葉を受け取れば正しくなる、という結果ではありません。誤った報告でも予測に影響し、その後の経験を与えても、予測が必ず改善するわけではありませんでした。これは、報告の真偽を見抜いたり、誤解を完全に訂正できたりする仕組みの完成ではありません。
目指すのは、間違わないAIではなく、経験から学ぶ仕組み
STIMで目指しているのは、最初から正解を持つAIではなく、間違うこともありながら、新しい経験によって見方が変わっていく仕組みです。だからこそ、うまくいった例だけでなく、誤解や、前の学習が崩れた結果も残しています。
まだ、自由に日本語で会話できる状態ではありません。小さな語彙と短い並び、限定した世界での検証であり、一般的な言語獲得やv0.3全体の完成、既存AIに対する優位を示したものではありません。
次は、言葉による報告を受け取り、実際の経験で学習を続け、状態を保存して再開する流れを、同じ試作の中でつなげていきます。掲載中の紹介動画は初期試作の図解で、今回の実験やSTIM自身の発話を映したものではありません。
この挑戦に興味を持っていただけたら、プロジェクトの応援やご紹介をいただけると励みになります。募集が成立した場合は、1,000円の応援枠から、お礼と研究紹介PDFをお届けします。専門知識がなくても読める図解と説明で、進展だけでなく失敗や限界もお伝えしていきます。
※2026年9月30日時点の近況です。今回の記事は、2026年12月〜2027年5月の月1回・計6回の一般公開活動報告とは別枠です。募集条件やリターンの内容・期限は変更しません。製品完成、自由会話の実現、ソフトウェアやCoreの配布を約束するものではありません。



