はじめに・ご挨拶

かつて日本人が伝えた、上質の塩を作り出す伝統的な製塩法が、今も、バリ島クサンバ村で受け継がれています。数百年かけて海を巡った後に表層に栄養豊かな海洋深層水が上がってくるという立地条件にも恵まれたクサンバ村で、天日干しで作られるその塩は、世界でも稀にみる質の高い塩です。

これまで何度も現地に足を運び、天然塩や製塩法の研究をして参りました。
その中で、製塩の作業が過酷すぎるという理由で、クサンバでも、その製塩法は消えかかっていることを知りました。以来、現状分析・課題抽出、改善案の企画・検証を繰り返してきました。
そしてついに具体的な施策案がまとまって参りました。

この施策により、上質の天然塩を増産して多くの人が使っていけるように、皆様に広く知っていただき、同時に後世につなぐ後継者づくりに貢献していきたいと考えています。
今、消えかかっている本当に良い塩を次世代に引き継いでいくために、ぜひご協力をお願いいたします。

このプロジェクトで実現したいこと

バリ島クサンバに今も細々と残る、上質の天然塩を作る日本古来の製塩法。
工程の中で最も過酷なのは、海水運搬作業です。研究検証を進めてきた「流下式製塩法」装置を導入することにより、作業は軽減されます。実際に装置を設置して、使い方や利点を提示し、通常運用にまでもっていきたい。そうすることで、過酷さ故に塩づくりをあきらめようとしている人々に、製塩を継続し、後継していってほしい。

同時に、人類にとって大切な「塩」のことや、クサンバで作られる日本人が製法を伝えた天然塩のことを、多くの人々に知っていただき、この先の未来に受け継いでいきたいと願っております。


プロジェクトをやろうと思った理由

バリ島クサンバ塩は、世界中で最も上質な塩の一つといわれています。
その製塩法は、約 75 年前に日本人が伝えたものです。

しかし、あまりにも過酷な労働を伴うため、日本ではすっかり廃れてしまい、今では、バリ島のクサンバという村で細々と受け継がれているばかりという状況です。

クサンバにおいても、近年、その過酷さのためについに後継者がなくなりつつ有り、最良の塩が消えかかっています。かつて 40 軒ほど有った製塩所は、現在では 3 軒にまで減少しており、後継しようと志す者もいないというのが現状です。

一番過酷な労働部分に、戦後、日本で導入してきた「流下式」という工程を取り入れたら、作業負担を大幅に軽減すると同時に、塩の生産性を上げる事が出来る。
今回は、その見本として模範事例を作って、現地の人々に見せることが目的です。
製塩を止めた現地の人がこれを見て、
 「これならできる。また塩作りを再開しよう」
と、再びクサンバの塩作りを活性化させたい。村自体がさびれつつある中で、現地の雇用も増えるはず。
この活動を通じて、クサンバの塩の良さを、より多くの人に知っていただき、古来、日本人が作ってきた上質の塩を、この先の未来にも伝えていきたい。

そのような思いで、このプロジェクトを始めました。

発起人・進藤 博文

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本プロジェクト発足人で企画・研究開発を担当するのは、神戸出身の進藤 博文(1942 年生まれ)。国内最大手家電メーカーに 1967 年入社以来、定年までの37年間技術部門で新規商品開発に従事し、複数のヒット商品を生み出した。
定年後も、その好奇心と探求心はますます高まる一方で、各種依頼やボランティアで、縫いぐるみから舞台装置まで様々なものづくりや研究に携わる。
中でも特別興味を持って取り組んだのが、「塩」の研究である。長野県平谷村の資料館プロジェクトに関わった際に、平谷村は中馬街道の宿場町であり、その街道が三河湾でつくられた塩を山間部へ運ぶための「塩の道」と呼ばれていたことや、海と山をつなぐ中継地として栄えたという歴史、塩がそれほど貴重なものであるということに興味を惹かれ、中部大学応用生物学部食品栄養学科根岸研究室にて食と塩に関して研究するに至った。
それを機に、世界中の塩について調べるようになり、世界有数といわれる高品質の天然塩が、バリ島クサンバで作られていること、その製法は日本から伝わったもので、それなのに日本ではすでに廃れてしまっているということ、そして、バリ島でも廃れる寸前に追い込まれていることを知った。

以来、何度もクサンバに足を運び、現状を調査分析する中で、彼らの工程の中に改善の余地を見出し、独自の装置により、クサンバに伝わる製塩を継続していける可能性を追求し始める。

実地調査の過程で、バリ島在住日本人の協力者に出会い、「この先 100 年続く、日本発祥の最高の塩づくり」を合言葉に、本プロジェクトが発足するに至った。


これまでの活動

かつて「塩の道」と呼ばれていた中馬街道の宿場町・長野県平谷村の活動参加がきっかけとなり、塩について研究を開始。その中で、バリ島クサンバで、世界最上質レベルの天然塩が製塩されていることを知る。以降、クサンバに何度も足を運び、彼らの製塩の現状を知ると同時に、課題抽出・活性化研究を行っている。


[ 塩に関する活動の略歴 ]

2013 年から世界の食用塩の調査・研究開始

・平谷村資料館に世界の塩に付いての常設展示

・平谷村ひまわりの湯ロビーに塩に纏わる情報展示

2014 年 1 月 1 日南信州新聞掲載「平谷村いずれは塩作り」

2014 年 2 月~ 2016 年 8 月

・中部大学応用生物学部食品栄養学科根岸研究室にて食と塩に関する研究

2015 年、2016 年一般社団法人日本食品機械工業会主催の「FOOMA JAPAN」

 アカデミックプラザに論文投稿、パネル展示

2015 年「わが国における塩の文化史と食べ物との関わりについての研究」

2016 年「食品のおいしさを演ずる塩の役割」

・食品と容器誌 2015 年vol. 56 に論文掲載

・食品と容器誌 2016 年vol. 57 に「私と塩の出会い」随想掲載

2014 年 12 月 29 日~ 1 週間「本の王国」にて”塩の彼是展”開催

2015 年 12 月 29 日~ 1 週間「本の王国」にて”第二回塩の彼是展”開催

2017 年 3 月 20 日~ 1 週間「本の王国」にて”第三回塩の彼是展”開催

2018 年 1 月 バリ島クサンバでの塩作り支援調査活動開始

2018 年 12 月 バリ島クサンバでの塩作り支援プロジェクト スタート

2019 年 1 月 Facebook ページ(https://www.facebook.com/kusambanoshio/ )で、研究資料発表スタート


資金の使い道

集まった資金は、下記用途に使用いたします。

・研究試作を進めてきた「流下式装置」の製作および現地村人への運用指導

・ご協力者の皆様へのリターン:クサンバの塩を知っていただくためのサンプル等を予定しています

クサンバ塩の揚げ浜式製塩法は、約 75 年前日本軍が現地人に教えたもので、現在もなおその方式が受け継がれてきています。しかしその労働力の過激さより当初 40 軒ほど有ったものが現在では 3 軒にまで減少。

戦後、日本では、最も過酷な労働工程に「流下式」を導入し、製塩が続けられてきました。
クサンバの製塩にこれを導入すれば、かん水作りまでの一番過酷な労働部分の大幅軽減と生産性を上げる事が出来るので、その模範事例を作って見せるのが今回の目的です。

製塩を止めた現地の人がこれを見て、その簡便性より再度塩作りを始めると、現地の雇用増と収入も増え、また、インドネシアの外貨収入増にもつながって来るので、その一石を投じる活動です。

現在の生産量は日産で大凡 8 kg 程度ですが、設備導入により日産 10 kg を目指します。


リターンについて

A: 30000 円

バリ島クサンバ現地見学案内(1 口 2 名、バリ島内送迎・クサンバ村で製塩見学と塩づくり体験・ランチ・湧き水の宮殿 "ティルタガンガ" 見学)、クサンバの天然塩 (150g) x 3パック、新システム導入後の販売製品 初回オーダー特典 50 %割引

B: 30000 円

最初に協力を名乗り出てくださった書の大家・原人先生による塩の書作品(杉板・焼付)、
クサンバの天然塩 (150g) x 3パック、新システム導入後の販売製品 初回オーダー特典 30 %割引

書画作品名:「裸石(らせき)」
龍のようなものに塩の土(岩塩)を入れた様子を表す象形文字で、塩の原字、
底が平らな高台のある陶器に岩塩が置かれており、それを臣下がしっかり目を見開いて監視している様子、
領主の旗印で塩の持ち主を著した漢字 を組み合わせた作品。
天然杉板に文字を焼付けており、杉板の木目により一点一点表情が異なります。

書家:堀 昌義(ほり まさよし、書家名「原人」)
1928 年 名古屋市生まれ。日本現代詩人会 会員、中日詩人会 会員。元東海書道芸術院 院人。元日本水墨画院 顧問。


C: 10000 円

クサンバの天然塩 (150g) x 2パック、新システム導入後の販売製品 初回オーダー特典 20 %割引

D: 5000 円

クサンバの天然塩 (150g) x 1パック、新システム導入後の販売製品 初回オーダー特典 15 %割引

E: 3000 円

クサンバの天然塩 (50g) x 1パック


実施スケジュール

2018 年 11 月 設備試作設置

2019 年 3 月 経過確認、資材選定

2019 年 6 月 設備施工、新工程稼働開始

最後に
本プロジェクトは All-in 方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。

より広く、数百年かけて世界を巡った海洋深層水から、天日で作った、クサンバの上質の天然塩のすばらしさを知っていただきたいと考えております。
ご協力くださった皆様に、クサンバで今作っている、上質の天然塩をお届けいたします。
調味料としてはもちろん、天ぷら等の付け塩やおにぎりのお塩はじめ、さまざまな用途でお使いいただけます。ぜひお試しください。

※掲載している写真は、実際に、一緒にプロジェクトに取り組んでいるメンバーとその作業風景です。

  • 2019/06/27 10:04

    バリ島北東部沿岸の三大製塩地・アメッド、ティアニャール、テジャクラ の製塩状況を調査してきました。この地区の海岸はクサンバの海岸とは異なり砂利からなる海岸で、その状態では海水散布も意味がないため陸地部に赤褐色の粘土系土を敷き詰めそこに海水を撒きかん水作りをしています。従って出来上がってきた塩は...

  • 2019/06/19 15:34

    多くの方々のお蔭で9日と云う短期間で流下式製塩量産化設備建設は完了しました。来月からはクサンバと云う環境下での性能確認試験に入っていきます。また、クサンバ製塩施設から数キロメートル離れた所で天日乾燥で塩作りをされているおじさんの施設を見学に行った際、流下式が成功すれば採用しますとの言葉も頂きま...

  • 2019/06/12 14:01

    こちらキャンプファイヤーのプロジェクト宛てに、「パトロン」になってくださった方から嬉しいメッセージが届きましたのでご紹介いたします!--------------------------塩に魅せられ早6年、偶然出会ったクサンバのお塩が私の中ではダントツで一番です。 塩について知れば知るほど、何故...

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