放流事業で資源回復へ
「浜松、そして日本の食文化であるウナギを守りたい―」。
2014年、浜松うなぎ料理専門店振興会、浜名湖養魚漁業協同組合、浜名漁業協同組合、浜松うなぎ販売組合は、浜松市と湖西市の協力を得て、「浜名湖発 親うなぎ放流連絡会」を立ち上げ、資源回復のための活動を始めました。
私たちが取り組んでいるのは、浜名湖で10年ほど育った親うなぎを市場で買い上げて産卵場所であるマリアナ諸島沖へ向けて帰しています。そして、孵化しシラスウナギとなって日本近海に遡上する稚魚の回復を願っています。一匹でも多く買い上げるための募金活動も行っていますが、資金が不足しているため、FAAVOにてお願いしようと考えました。
皆様ご協力のほど、よろしくお願いいたします。
親うなぎ放流事業の実績
浜名湖発 親うなぎ放流連絡会の発足は2014年ですが、前身の親うなぎ放流有志会として放流活動は6年前から取り組んでいます。2011、12年には約100キロでしたが、浜名湖発 親うなぎ放流連絡会の発足以降は数字が伸び始め、昨年度は放流量400キロにも到達しました。
今後も継続してこの事業を展開するためにも、皆様と資源回復について考え、ご理解と共感をいただきながら資金を調達することが大切だと思っています。
▲遠州灘で親うなぎを放流するメンバーたち[2015年11月]
親うなぎ放流事業の流れ
私たちが展開する放流の流れを簡単に説明すると、大きく4つの流れにまとまります。
浜名漁協における10月、11月の水揚げ量は2トンから3トンです。
温かい下流へと下ってきた「下りウナギ」がそのうちの10%から20%とすると、300キロから600キロの漁獲が推定されます。
下りウナギを捕獲し、市場へ販売するウナギと放流するウナギをまずは選別します。放流するためのウナギを買い上げ、指定仲買人が保管します。
舞阪漁港より出港し、冬の期間に数回に分けて、ウナギの放流を行います。
浜松から官民連携で挑む!
▲雄大な風景が広がる浜名湖
浜名湖は“ウナギ養殖発祥”の地として知られ、全国的にも有名なウナギの産地です。シラスウナギがたくさん獲れるうえ、養殖に必要な地下水やシラスウナギの餌となる小魚が豊富であることなどが養殖に適しているといわれ、大きく発展しました。ウナギを扱う店舗も広がり、浜松の飲食業、観光業を担っています。
今回の事業は、静岡県と浜松市とも連携して展開しています。
静岡県は今年度、浜名湖水産資源回復事業費のうち、親うなぎ放流事業支援として50万円を計上しています。県や市と連携することで今まで以上に推進力を高めることができます。
▲浜名湖発 親うなぎ放流連絡会のメンバー
官民連携を深め、皆さまのお力、共感を得られながら食文化、食材を守っていくことができれば、50年後も100年後も浜名湖のウナギを保護していけるのではないでしょうか。
日本の食文化を絶やさないために―
ウナギは日本の食文化を代表する貴重な食材です。海外に比べウナギの消費量が高い日本ゆえに、資源保護に向けた動きを加速させなければいけません。
うな丼や鰻の蒲焼、日本人が愛してやまないご馳走であり、大切に守るべき食文化です。
この大切な日本の食文化を絶やさないためにも、ニホンウナギを絶滅させるわけにはいきません。
子供たちに日本の食文化を残すためにも皆様のあたたかいご支援を心よりお願い申し上げます。
◆2017年度「親うなぎ放流事業」にかかる費用◆
親うなぎ買取り金額 1,920,000円
放流用船舶傭船代 130,000円
合計 2,050,000円
※このうちの300,000円を、FAAVOで募りたいと考えてます。
◆実行スケジュール◆
2017年9月 FAAVO開始
2017年10月 FAAVO終了
2017年11月 親うなぎ放流
◆問い合わせ先◆
株式会社海老仙
TEL053-592-1115(平日8:30~16:00)