【次世代育成のため、セカンドゴールを150万円に設定しました!】
クラウドファンディング開始から7日間で、当初の目標である70万円を達成することができました。本当にありがとうございます!
一方、今回のクラウドファンディングの目標金額70万円は、最低限の材料費としての目標金額でした。
また「炭やき」は、炭窯があればできる、というものでもありません。
そもそも、炭窯に立て込む原木は、炭として使いやすいサイズにし、原木の体積を揃える必要があります。
そこで「炭窯の材料のグレードアップ」と「炭を作るために幹を割るための薪割り機」の費用として、80万円を増額した、セカンドゴール150万円を目指します。
薪割り機は、一般的な大きさのものではなくて、1m以上ある炭の原木を割ることのできる高額なものです。当初はこのクラウドファンディングで賄うことは想定していませんでしたが、皆さんからの炭やき・炭窯という文化の継承・多様性のある森の維持への応援メッセージやご支援をいただき、セカンドゴールを設定することにしました。
引き続き、ご支援・シェアをよろしくお願いします!
▶︎はじめに・ご挨拶
はじめまして!
「タチキカラ」の杉野賢治です。愛知県豊田市の旭という町で、炭やき人・木こり人・木挽き人として働いています。
今回は「炭やき・炭窯という文化の継承・多様性のある森の維持」のために、炭窯作りにチャレンジしたい、そんな思いで、このクラウドファンディングを始めました。
初めてのクラウドファンディングですが、応援してもらえるとありがたいです。
▶︎プロジェクトを立ち上げた背景
もともと、僕は学生の時まで名古屋にいて、それから横浜の会社に就職して、サラリーマンとしてSEの仕事をしていました。
しかし、サラリーマンをしながらも、ずっと心のどこかでは「いつか山仕事をやりたい」と思っていました。
きっかけは、大学生の時に読んだ本でした。「頑固で楽天的なじじい」という言葉を見て、こうなりたい、そしてそのためには、サラリーマンではなくて、山にこもるしかない!と。
当時から、漠然と"山の中で木を切って煙を上げて暮らしている"イメージを持っていたので、炭やき職人になりたいな、と思っていました。
そして20年ほど前のある日「三河炭やき塾」という新聞の記事が、たまたま目に入りました。炭やき、という言葉に反応して参加しました。そこで分かったのは、炭やきは、すごく難しいし体力もいるめちゃめちゃ大変な仕事だということ。プロとしてやっていくには、体力のある40代で身に付けないといけない、と感じました。
そこから、仕事をやめて、炭やき職人としての日々がスタートしました。師匠と共に炭をやき、また岐阜県恵那市で、日本で一番大きな炭窯の製作や、炭やきに携わりました。
その仕事を退職してから、故郷である愛知県に住みたい、愛知県で炭やきがやりたい…と思ってたどり着いたのが、今住んでいる豊田市の旭という町です。
▶︎このプロジェクトへの思い
旭にきてから、アルバイトをしたり、木こりをしたり、委託業務として炭やきをしたりして10年ほど過ごしていました。中でも炭やきは、恵那市にある昔ながらの窯を使って、広葉樹を炭にして、木酢液をとって…売り上げにしたら年間数十万円ほどでしたが、僕の一番大事な仕事でした。
しかし昨年、使わせてもらっていた窯が運用停止となってしまいました。
自分で窯を作るだけの資金もなく、自分の窯がない状態になってしまいました。
炭やき職人として、愛知の木を切り、炭やきがしたい。なんとか資金を用意して、炭やきをしたい。
そう思っていた時に、知人に教えてもらったのがクラウドファンディングでした。
「資金を集めるというだけでなくて、杉野さんの『炭やきという文化を、多くの人に広めて繋いでいきたい』という思いを共有するなら、クラウドファンディングがいいと思いますよ」
そんな言葉を受けて、クラウドファンディングについて調べていたところ、現在融資を受けている、東海地方のNPOバンク「コミュニティ・ユース・バンクmomo」の方にも背中を押していただき、クラウドファンディングに挑戦することを決めました。
▶︎このプロジェクトで実現したいこと
炭やきの話をする時には、実は森が切っても切り離せない関係にあります。
広葉樹の木は、芽が出てきて、大きくなってから切っても、横から芽が出てきます。針葉樹は切ったら終わりですが、広葉樹は切っても死なないんです。
このように樹林を人の手で更新していくことを「萌芽更新」と言って、いいサイクルで切ると、かなり長い間同じ根っこから出てきた木で炭が作れるんです。
昔の炭やき職人さんは、広葉樹の山を一山買って、ホラと呼ばれる山の一番低い所に窯を作っていたそうです。
山の広葉樹を切って、そこから炭を作り、木が無くなると、つぎのホラに窯を作る。1周して20年ぐらい経って帰ってくると、またその木が使えるようになってる。これが本当の里山でした。
とても理にかなってるし、環境にもいいし、命を取っていない。ここ旭でも、昔はそういうやり方をしていたんだそうです。
そして、そんな森には落葉広葉樹がいっぱいあって、そこから落ちた葉っぱが毎年腐葉土で段々積み重なり、微生物がたくさんいます。これが生態系ピラミッドの基礎の部分となり、森の多様性を維持していくんです。
昔から炭を焼いている人たちは、意識はせずとも、森の多様性の意地を担っていた部分があるんです。
炭やき職人として働き、炭窯を作ろうとしている僕ですが、何を目指してるんですか?どうして炭やきをしてるんですか?と言われたら、本当はこんな、多様性が維持された森を目指しているんです。
広葉樹を切って炭にして、針葉樹は柱にして…という僕の今の仕事は、多様性のある森を維持するためのものです。そして、この役割を次の世代にも繋いでいきたいです。
炭窯ってどのようなものか、どうやったら炭ができるのかは、正直あまり知られていません。
このクラウドファンディングを通して、炭やき・炭窯という文化がなくならないように継承すること、そして煙をあげて炭を作るという、懐かしい田舎の風景を残し、多様性のある森を維持していきたいです。
▶︎資金の使い道・実施スケジュール
今回のクラウドファンディングでいただいた資金は、
・窯の原材料(60万円:耐火レンガ、耐火セメント、耐火モルタル)
・クラウドファンディングのリターン
・クラウドファンディング手数料
に利用させていただきます。
6月頃から窯づくりをおこない、7月頃に完成します。
▶︎最後に
僕の師匠から教わった、こんな言葉があります。
「いくら浄化に贅を尽くしても
私たちは山が水を生むようには美しい水を生むことはできない
とどのつまり、水を守るには山を守るしかない
そして、その山を守るには、山を守る人を守るしかない」
口に出すのは恥ずかしいですが、この言葉に、僕のやりたいことが詰まっています。
「山を守る人」は、僕だけではありません。次の世代で、炭やきの文化、そして山を守っていく人たちを、このクラウドファンディングを通じて応援してもらえると嬉しいです。
▶︎リターンのご紹介
①木酢液コース 3,500円
炭を焼くときに発生した煙を冷やして液体にした「木酢液」のミニサイズ(500cc)をお届けします。また、お礼メールをお送りします。
②マイ箸ワークショップコース 4,000円
杉野主催の、マイ箸作りワークショップにご招待します。日程は、クラウドファンディングの期間終了後に、調整・案内いたします。時間は2時間ほどで、愛知県豊田市旭でおこないます。また、お礼メールをお送りします。
③ひたすら応援!コース 5,000円
窯作り、森づくりを応援したい!という方向けのコースです。お礼メールをお送りします。
④原生林ガイドツアーコース 5,000円
杉野が案内する、愛知県設楽町の原生林を歩くツアーにご招待します。時間は半日ほどで、日程は、クラウドファンディングの期間終了後に、調整・案内いたします。また、お礼メールをお送りします。
⑤炭コース 7,000円
完成した炭窯で焼いた炭(5キロ)をお届けします。また、お礼メールをお送りします。
⑥もっと木酢液コース 7,000円
炭を焼くときに発生した煙を冷やして液体にした「木酢液」を2Lお届けします。また、お礼メールをお送りします。
⑦たっぷり炭コース 10,000円
完成した炭窯で焼いた炭(10キロ)をお届けします。また、お礼メールをお送りします。
⑧食材コース 10,000円
愛知県豊田市旭地区の生産者さんが作る食材(野菜、米、卵など)をお届けします。また、お礼メールをお送りします。押井営農組合のお米・横江てくてく農園の卵・渡邊いのはな農園の野菜から、セレクトしてお送りします。
例:お米1キロ+卵10個+野菜2種類 など
⑨炭メイド時計コース 40,000円
炭で作られた時計をお届けします。また、お礼メールをお送りします。
⑩マグカップコース 15,000円 \新しくリターンを追加しました/
旭の陶芸家、菅原信子さんのマグカップを1つお届けします。オリジナルデザインで、デニムの質感と色の再現が特徴です。また、お礼メールをお送りします。
※本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。
最新の活動報告
もっと見るリターン「炭メイドの時計」の紹介です!
2021/05/04 12:00こんにちは。3週間に亘るクラウドファンディングも、いよいよ明日までです。120名の方から1,010,000円のご支援をいただいています。シェア・ご支援をいただいた皆さん、ありがとうございます!セカンドゴール150万円に向けて、ラストのシェア・ご支援をお願いします。今日は、限定5つのリターン「炭メイドの時計」について紹介します。僕のやく黒炭は、切った断面よりも折った断面の方がキレイです。密度高く炭化した広葉樹の断面は、黒ダイヤと呼ばれます。炭にした同じ木の枝でフレームを作り、国産のムーブメントを付けた時計です。同じものはありません。全て、違うデザインになります。縦横のサイズを知らせて頂いてから作成しますので、時間かかります。「優しい時間」という名前をつけています。クラウドファンディングは明日、5月5日までです。シェア・ご支援をよろしくお願いします。プロジェクトページはこちらから→多様性のある森を目指して。伝統文化としての炭やきを残したい!(https://camp-fire.jp/projects/view/390072) もっと見る
リターン「炭」の紹介です!
2021/05/03 21:16こんにちは。クラウドファンディンング、いよいよ明後日までです。118名の方から998,000円のご支援をいただいています。シェア・ご支援いただいた皆さん、ありがとうございます!セカンドゴール150万円に向けて、ラストのシェア、ご支援お願いします。今日は、リターン「炭」について紹介します。僕がやく(製炭をあらわす表記は平仮名表記が正式です。炭焼きは、炭火料理をすることを指します)炭は、北三河に自生している広葉樹の炭です。樫かナラ、アベマキ、桜、シデなど。里山の恵みそのものです。一本一本、実生から育った天然木です。大切に使います。僕は枝の先まで使います。それが山の神に対する礼儀だと考えているからです。昔ながらの窯で、昔ながらの方法で、じっくりと炭にします。歩留まりよりも品質重視です。本物の炭は、燃やした時に炎も煙も出しません。ただただ、真っ赤(というよりも濃いオレンジ色)になって、静かに灰になります。炭火のオレンジ色は太陽そのものです。それは、炭にした木が何十年も光合成を繰り返し、その山の水や養分を吸い、その山にある空気を浄化した結果、幹に蓄えた炭素が酸化燃焼しているからです。あの火は太陽エネルギーです。そんな本物の炭をやいています。クラウドファンディングは5月5日までです。最後まで、シェア、ご支援よろしくお願いします。プロジェクトページはこちらから→多様性のある森を目指して。伝統文化としての炭やきを残したい!(https://camp-fire.jp/projects/view/390072) もっと見る
応援メッセージを紹介します!〜momo 古井千景〜
2021/05/02 09:00こんにちは!いよいよ、クラウドファンディンング終了まであと3日となりました。シェア・ご支援いただいている皆さん、ありがとうございます!セカンドゴール150万円に向けて、引き続きよろしくお願いします。今日は、momo ボランティアの古井千景さんからの応援メッセージを紹介します。<応援メッセージ>杉野さんに初めてお会いしたのは、昨年12月。momoの新たな融資先に、旭で木こりをされている方がいると聞いて「旭なら家から1時間くらい!行くしかない!」と思い立ち、momo出資者の牧田さんや、momoの理事メンバーが杉野さんの事務所に訪問する際に同行させてもらったのがきっかけでした。当初の私は、炭やき・木挽き・木こり=森の中で木を扱う仕事だ、くらいの漠然としたイメージしかありませんでした。ド文系の私には、杉野さんと牧田さんの会話は正直少し難しかったのですが(笑)、分かったことが3つありました。1つ目は、木を植える、木を切る、炭にする、という工程の先には、多様性のある森作りと、昔からの文化を繋ぐという価値があること。2つ目は、杉野さんは、自分の次の世代を見て仕事をしているということ。3つ目は、私の立場で言うのも恐縮ですが、杉野さんが真摯で本気だ、ということ。そして、今回のクラウドファンディングで裏方としてサポートさせていただいている理由も、この3つです。初めてお会いした時に感じたこの3つは、そこからクラウドファンディングの立ち上げや運用に関してお会いしてからも、ずっと思っていることでもあります。次の世代を見つめ、真摯に向き合う杉野さんの挑戦に少しでも力になれたら、私のように杉野さんの言葉や姿勢に心打たれ、この挑戦の仲間になる人が1人でも増えたら、嬉しいなと思います。リターンには、炭や木酢液、炭で作られた時計、杉野さんのガイドツアー&ワークショップのほか、地元の生産者さんの農産物、また作家さんのマグカップもあります。ぜひクラウドファンディングのページをチェックしてください!==================================クラウドファンディングは5月5日までです。応援よろしくお願いします!プロジェクトページはこちらから多様性のある森を目指して。伝統文化としての炭やきを残したい! もっと見る
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