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【ゲームさんぽ書籍化】ゲーム×教養の可能性をもっと伝えたい!

ゲームさんぽ制作チームによる出版プロジェクト! おなじみの豪華ゲスト陣にあらたな専門家も交えつつ、「ゲームで遊ぶことの価値」と「学問することの面白さ」について考える本をつくりたいと思います。

現在の支援総額

13,061,715

653%

目標金額は2,000,000円

支援者数

1,440

募集終了まで残り

終了

このプロジェクトは、2021/05/14に募集を開始し、 1,440人の支援により 13,061,715円の資金を集め、 2021/06/28に募集を終了しました

エンタメ領域特化型クラファン

手数料0円から実施可能。 企画からリターン配送まで、すべてお任せのプランもあります!

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現在の支援総額

13,061,715

653%達成

終了

目標金額2,000,000

支援者数1,440

このプロジェクトは、2021/05/14に募集を開始し、 1,440人の支援により 13,061,715円の資金を集め、 2021/06/28に募集を終了しました

ゲームさんぽ制作チームによる出版プロジェクト! おなじみの豪華ゲスト陣にあらたな専門家も交えつつ、「ゲームで遊ぶことの価値」と「学問することの面白さ」について考える本をつくりたいと思います。

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【限定版コース】 と【いいだの裏話コース】 を追加しました。(5月17日更新)

支援していただいた皆様、誠にありがとうございます。

こんなに集まらないんじゃないかという不安から、限定版コースに冊数を設定してしまったことで、早々に品切れを起こしてしまいました。限定版コースに申し込もうと思っていた方、誠に申し訳ございません。

【限定版コース】 と【いいだの裏話コース】 を追加しました。金額はそれぞれ10500円になっていますが、追加前のリターンと同じ内容です。金額が上がっているのはシステム上、同じ金額設定ができないためです。

このチャレンジはまだ始まったばかりで、6月28日まで続きます。ゲームさんぽならではの本を作り、多くの人の元にお届けしたいと思っています。

引き続きのご支援、何卒よろしくお願いいたします。


ゲームさんぽとは、すこし変わったゲーム実況動画シリーズの名称です。いろいろな分野の専門家をゲストに迎えてゲームの世界を観察するスタイルが特徴。石原良純さん(気象予報士)と『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』を、名越康文さん(精神科医)と『Detroit: Become Human』を見ていく動画などで一躍話題となりました。


△日本を代表する天文学者から現役スナイパーまで、さまざまな分野のプロをゲストに迎えた動画は累計150本以上が公開中。「見ると頭良くなった気がする」と評判。

専門家たちはふつうの人が気にしないポイントに注目し、面白がっていきます。圧倒的な知識と眼力によって、ゲームの世界に知られざる奥行きが”発見”されていく。このシリーズのそんな魅力を、端的に捉えた感想がコメント欄にあったのでご紹介しましょう。

△マルクスが言うと説得力ハンパない

そのほか、「視点のマニアックさが面白い」「ゲーム版ブラタモリ」などの感想をしばしば頂きます。名作番組と並べてしまうのは恐れ多いことですが、教養系エンタメ番組としては、確かに似ている要素が多いと思います。


ゲームさんぽは現在、主に次の2人が運営する2つのYouTubeチャンネルにてご覧いただけます。

なむ

YouTube実況者。実家のお寺を継ぐか悩んでいる、なまぐさ坊主。2016年、ゲームさんぽを開始するも数年間はyoutubeの最下層を彷徨う。現在は恐ろしく低い更新頻度ながら頑張って活動継続中。最近では『天穂のサクナヒメ×ごはんソムリエ』などを公開。本業は美術館の職員。ゆるくオープンなコミュニティづくりを目指しています。

YouTubeチャンネル
ホームページ

いいだ

編集者。早稲田大学大学院文学研究科表象・メディア論コース修了。教科書出版社勤務を経て、ライブドアニュース(LINE株式会社)にてゲームさんぽをシリーズ化。なむとは前職=美術科教科書(文科省検定のやつ)の編集を通じて知り合う。

YouTubeチャンネル(ライブドアニュース)
Twitter

**********

このほか有志によるゲームさんぽ、ゲームさんぽから派生した企画などが多数存在します。代表的なところとしては「ゆるふわ生物学」さんのチャンネル。ガチの研究者集団によるゲーム考察は毎回情報量がハンパじゃないです。


ゲームさんぽの制作チームが出版する書籍の制作費をまかなうためにクラウドファンディングを実施します。みなさんのご支援でより魅力的な本をつくり、世に広めていきたいと思います。

書籍のテーマは「遊びと勉強のあいだ」。ゲームで遊ぶことの魅力と、何かを学ぶことの面白さについて幅広い分野の専門家と一緒に探求していく、対談集のような内容を予定しています。

端的に言えば、これまで動画で話せていなかったことについて改めてじっくりお話してみたい、というのが今回の本の目的。テーマは大きく真剣ですが、動画と同じラフなノリでお楽しみいただける本にしたいと思います。

【書籍概要】
書名:『ゲームさんぽ 遊びと勉強のあいだ』
著者:なむ、いいだ+ゲスト陣
版元:白夜書房
体裁:240ページ、A5判、並製本
予価:1800円+税


さて、本の具体的な中身は未決定なところも多いのですが、目次はこんな感じになる予定です。5つのチャプターで全体を構成。各章とも、専門家とゲームさんぽ制作チームがテーマに沿って対話、これまでの動画内容も踏まえつつゆるやかに議論を深めていくようなイメージです。

本書の大きな特徴は次の3点になりそうです。

現時点で書籍の対談にご登場いただくことが決定しているのは下記の方々になっています。豪華すぎる……?

【対談参加ゲスト】
※敬称略・動画出演順
・石原良純(気象予報士)
・名越康文(精神科医)
・水野祐(弁護士)
・永田美絵(プラネタリウム解説員)
・秋本真宏(歩荷)
・八馬智(景観デザイン)
・倉方俊輔(建築史家)
・藤村シシン(古代ギリシャ研究家)
・ドミニク・チェン(情報学研究者 ※動画未登場)
 and more...
まだまだ全体の構成を検討中、ゲストも検討中なので続報お楽しみに!

本のいいところは自分のペースでゆったり読めるところです。動画でも専門用語の解説や補足情報の画像やテロップをなるべく多く入れていますが、限られた時間内では参考文献などがなかなか紹介しきれません。制作サイドからもゲストからも、おすすめ情報は注釈などでガンガンに盛り込んで行こうと思っています。

「その道のプロと一緒にやる」のがゲームさんぽの基本姿勢。せっかくなら紙のプロと一緒に超かっこいい本を作ってみたい!とは思うものの、このご時世ですので出版社の予算は相当シビアです。ゲーム画面のスクショが多い本ですが、通常予算ではカラー印刷さえもままなりません

そう、そのためのクラウドファンディングです。集まった資金を使ってデザインやら印刷やら紙やらをこだわり、いい感じのモノをお届けしたいと思っております。


クラウドファンディングでご支援いただいた資金は、通常予算でまかないきれないゲストへの謝礼やカラー印刷費、特殊加工費、グッズ制作費などにあてさせていただきます。

また今回は「クラウドファンディング限定カバー版書籍」も制作してみます。おそらくハードカバーで凝った装丁ができるはずです。あとからは絶対に手に入らない代物になりますので、気になる方はぜひどうぞ……!


【リターン一覧】

【リターンに関するご注意】 

※「The 感謝」について/お礼状&ゲームさんぽ公式サイト「応援寄進表」にお名前掲載のセット。

※お布施コースについて/支援金額が上がるほど、「SPECIAL THANKS」「応援寄進表」で上位にお名前が掲載されます。

※お名前掲載について/支援時に必ず備考欄にご希望のお名前をご記入ください。記入がない場合はCAMPFIREにて使用されているハンドルネームを使用させて頂きます。ご了承ください。また特定の人物を揶揄するお名前や公序良俗に反するお名前は掲載をお断りする事が御座います。ご注意ください。

▲応援寄進表のイメージ(仮)


【著者メッセージ・なむ】

Sayな〜む! Sayなむあみだ!

みなさま、いつもゲームさんぽを応援して頂きありがとうございます。この度、ゲームさんぽの活動をもとにした書籍発刊を目指し、クラウドファンディングをする運びとなりました。

「人によってこんなにも世界の見え方が違うんだ」

このあたりまえだけど忘れがちな感覚を楽しみ、みなさんと共有するためにこれまでゲームさんぽの活動をしてきました。ゲストの方々の多様な視点を通じて新たな自分を発見し、自分自身を更新していく――これは「学び」という行為に他なりません。

振り返ると自分はどこにでもいる学校の勉強が嫌いな子どもの一人でした。なぜ勉強するのか、その目的がよくわからなかったからです。テストで高得点をとるため?いい大学にはいるため?将来いい仕事につくため?大人からそんな言葉を浴びていると、いつしか知的好奇心や探究心すら刈り取られていきます。知識は世界を豊かに彩るための道具なのだと知るのは随分とあとになってからでした(笑)。

我々大人ができることは、知性をテコに生きることを楽しみ、悩み、乗り越え、躍動する姿を子どもたちに見せること、それだけしかないのかもしれません。ゲームさんぽに出ているゲストの方々が発する「言葉」は、その人が生きてきた上で見てきたこと、考えてきたこと、経験してきたことの結晶です。

今回つくる書籍もゲームさんぽ同様、ゲームを入り口にした「学び」のひとつになること、そして中学生くらいから大人まで幅広い層に届くことを目指します。

ゲームさんぽの活動に共感していただける方、なにとぞご支援をお願い致します。


【著者メッセージ・いいだ】

イギリスのロマン派詩人・ワーズワースの詩にこんな一節があります。

川辺に咲いた桜草も、
彼には黄色い桜草、
ただの黄色い桜草。

ここで表現されているのは、ある感性の貧しい男の世界観。彼の目には、川辺に咲いた桜草がきれいでもなんでもなく、無価値な「ただの草」として映ります。

私は10代で一度ゲームを完全にやめました。

人並みにゲーム好きな子どもでしたが、高校生になったくらいで「こんなんで遊ぶの時間の無駄だしな〜」と思えてきたのです。ゲームで遊ぶことはそのとき、私にとって「ただの草」のように虚しいものになりました。

しかしどうでしょう。専門家と眺めるゲームの世界はいつも新鮮な驚きに満ちています。ゲームクリエイターたちの意志と愛情が細部にまで息づき、そしてときには彼らの意図をも超えて読みときたくなるような、豊かな物語が画面のなかにあふれています。

結局のところ、世界を意味づけていくのは私たち自身でしかありえません。ゲームを無駄だと思った私には、それをするだけの力がなかったということです。

「知識は力なり」。ゲームさんぽの活動をしているとこの格言がよく頭に浮かびます。ゲストの楽しそうな語り口に、知識を蓄えることは何かを味わい、解釈し、面白がっていくための原動力になるんだなと強く思わされるのです。

今回の書籍では、日ごろ私たちがゲームさんぽをしていて感じることや、動画で触れられなかった論点などについて、ゲストのみなさんと深掘りしてみたいと思います。

これから始まる書籍の編集作業は、できるだけ進捗をオープンに発信していく予定です。制作過程も含めて楽しんで頂けるような本にしていくので、ぜひぜひリアルタイムで見守っていただければ幸いです。


<All-in方式>
本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。

最新の活動報告

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  • ゲームさんぽ支援者の皆様、こんにちは。長らくご無沙汰しておりました、白夜書房の佐藤です。2021年5月14日11時にクラウドファンディングをスタートしてから2年弱、【なむのゲストコース】の動画配信、および寄進表の公開によって、すべてのリターンの実施を完了しました。動画はこちらです。どちらもとてもピースフルな、ゲームさんぽ愛があふれる動画となっております。未見の方はぜひチェックしてみてください。そしてこちらが寄進表です。ずらりと並んだ支援者の方々(のべ1440名!)を見ると、ゲームさんぽがいかに愛されているコンテンツなのかがわかりますね。私もいち視聴者として、多くの皆さんとこのプロジェクトを共有できたことをうれしく思います。景気の悪い出版業界において、紙のポテンシャルを最大限に引き出した書籍を作ることができたのは、皆様のあたたかいご支援とご協力があってこそ。あらためてお礼申し上げます。ありがとうございました。(いいだ)クラファン実施から約2年、出版されて約1年。みなさまお元気でお過ごしでしょうか? 時間は流れに流れ、状況はいろいろと変わって参りました……。しかし、ゲームさんぽが世に出てからず―――っと、全く変わっていないことが一つありますね。それは、本家なむさんの活動ペースがゆるすぎるということ! クラファンのリターンも時間がかかりましたが、本家の新作公開なかなかないなぁ〜と心待ちにしている方が多いのではと拝察いたします。まあ、なむさんの職場めちゃ忙しいぽい(+なむさんしっかり偉くなってるっぽい?)のでしかたないんですけどね。とはいえ本家の登場が少ないのも寂しいですから、今年は何か一緒に動画やりたいな〜と勝手に思っています。いや、絶対やろう。やるに違いない。やりますよ。なむさん、そうですよね?(圧)いやでも、頑張りすぎも体に悪いですからね〜。無理のない範囲で、楽しくやるのも大事ですよね。だってさんぽだし。うんうん。いいですよ。いいですよね。そうしましょうそうしましょう。――というわけで、結局変わらずのんびりペースの更新になるとは思いますが(笑)、今後も我々の活動にご期待いただければ幸いです。どうぞ引き続きご贔屓にー!(なむ)まずは無事書籍が出版できたこと、そして皆様の布教活動により、現在も重版が続いていることに心より御礼申し上げます。応援してくださった皆さまのおかげです。と同時に、今回はじめてのクラファンで不慣れだったこともあり、皆さまに諸々のご迷惑をおかけしたことをここにお詫びさせてください(主に自分のスケジュールの遅れが要因です)。今回の書籍発刊は、ゲームさんぽという一連の活動を立ち止まって振り返り、まとめるのにベストなタイミングでした。書籍をつくる過程で個人的に新たな発見も多く、この経験は今後の活動の大きな糧となりそうです。いいださん、編集担当のさとうさん(白夜書房)は書籍作りに対して明確な信念があり、同じチームとしてとても心強かったです。この場を借りてお二人にもThe感謝。書籍制作の初期、計画段階の頃には、いわゆる大衆ウケするファンブックにしようか……文字は少なくなるべく画像主体でいこう……といった甘い誘惑もありましたが、皆で議論を交わし、最終的に自分たちが挑戦したかった実験的な方向に舵を切ることができました(最終的にどんどん文字が多くなっていき、特装版にいたっては「鈍器」のような本に仕上がりました!)。今後も皆さまからいただいたご支援の声を糧に、活動を続けていきますので、末永くお付き合い頂ければ幸いでございます。最後に、改めてお礼を申し上げます。ありがとうございました!SAYなーむ! SAYなむあみだ!The感謝 もっと見る

  • こんにちは。ゲームさんぽ制作チーム(白夜書房の佐藤)です。支援者の皆様に、ゲームさんぽ本の作業工程とともに編集者の仕事を紹介する。そんなテーマを掲げてここまで文章を書いてきました。こうしてラストを迎えてみてあらためて思うのは、書くって大変だということ。私の場合は誰の目も通さずに配信しているわけですが、作家さんやライターさんの立場になれば、自分の書いた原稿を編集者に読まれて意見を言われるなんて、ある意味地獄なのでは……自分が取材した原稿を上司に見せてよくダメ出しされたっけ、なんて過去の経験を思い出しました。「原稿をもらったりデザインがあがったりしたら、なるべく早く感想とともに返信しろ」「編集者は24時間対応できてなんぼ(今のご時世だとアウトっすね……)」なんて言われたこともありますが、その意図もうっすら、ようやくわかったような気がします。はい、サクッと本題に行きましょう。ゲームさんぽ本の製作を語る上で欠かせないのが、クラウドファンディングです。通常の本づくりに比べてイレギュラー要素の多いものとなりました。その最たるものが、製作費に事実上の制限がかからなかったこと。第1回でお話ししましたが、本をつくるためには社内会議で企画を通す必要があります。企画内容や市場調査だけでなく、原価計算も必要です。本のサイズやページ数、部数と販売価格に対して、印税、編集費、紙代・印刷代など、必要経費を計算して、商品として成り立つかどうかを事前に計算するわけです。つまり、会議が通った時点で、だいたいの体裁も予算も決まっています。ですから、「この原稿、めちゃくちゃおもしろいですね。100ページ増やしましょう」「ハードカバーにして豪華なつくりにしましょう」なんてことにはならないのです。ところがクラウドファンディングで多くの方にご支援いただいたことで、当初の240ページから336ページ(フルカラー)に仕様が変更し、資料的価値の高い豪華仕様の限定版も製作することができました。※詳細はこちらを! 特に限定版はクラファンによる製作費があったからこそ実現できた仕様でしたおまけに、CGクリエイターの榊原寛さんのインタビューも追加で収録。本書では唯一のゲーム制作者へのインタビュー(しかも超有名ゲームの『サイバーパンク2077』!)で、ゲーム制作の裏側を知ることができる貴重や資料として、本書がより充実した内容になりました。とはいえ、クラウドファンディングの実施はこれまで経験のなかったことであり、進行管理の上では先の読めなさが大変な部分だったとも言えます。中でも、最後の最後まで総ページ数が決まらなかったこと、それに付随して台割を切ることができず、けっこうヒヤヒヤしたものです。進行管理において、台割は非常に重要です。全部で何ページあるのか、どのページに何が載っているかなど、本づくりにおいて欠かせない設計図のようなものだからです(ちなみに台割をつくることを台割を切ると言います)。ゲームさんぽ本では「何ページに収める必要がある」という制約がなかったために、「とりあえずデザイナーさんに本文を流し込んでもらって、様子を見てみよう」という判断になったわけですね。そうして336ページで落ち着いたのは2月に入ってからだったような……。11月17日に「リターン発送遅延のお知らせとお詫び」という報告をしましたが、このときの私は「2月に入ってもページ数決まってないから」とは思いもしなかったことでしょう……。私はこれまで、「編集は何を入れるかよりも、何を入れないか(優先するか)を考える」ことが大事だと思ってきました(これも上記の活動報告で書きました。1000文字の原稿を書いたら300文字にしろ、的な)。それは基本的には変わっていませんし、本書でも削った部分は多々あります(当初は終章にいいださんとなむさんによる「ふりかえり」の対話も入る予定だった)。特に書籍は一つのテーマに絞って書かれるものなので、雑誌ほどあれもこれもといろいろな記事を盛り込むものではありません。同じ弁当でも幕の内弁当的なものはつくらないのです。それに、「なんでも自由にやっていいよ」と言われるよりも「ある程度の制約の中で考えるほうがアイデアは出やすい」とも思います。それでも、こうして「増やし続ける」方向で本が完成してみると、やはり長いことには必然があると思うんですよね。ゲームさんぽ誕生の背景を掘り下げることも、10名の専門家の皆様にご登場いただいたのも、A5版で脚注がもりもり入っていることも、ゲームさんぽを書籍化するには必要不可欠な要素でした。ふつうでは体験できない工程を見て知ることができ、個人的にも大変勉強になりました。だからといって、「これからの本づくりはクラファンだ!」と短絡的に考えたりはしません。ゲームさんぽが、なむさんが発明した2017年から今に至るまで、多くの人に愛されてきたからこそのクラファンの成功であり、同じことはそう簡単に再現できるものではないからです(何でもかんでもお願いベースではダメってことですね)。というわけで、全6回に渡りゲームさんぽ本の作業工程をつまびらかにしながら(なったか?)、編集者の仕事を紹介してきました。その裏側を知ることで、少しでもゲームさんぽ本の楽しみ方が広がれば幸いです。 もっと見る

  • こんにちは。ゲームさんぽ制作チーム(白夜書房の佐藤)です。気がつけばこの小連載も第5回を迎えました。今回と次回では、総括的なことをしていきたいと思います。あと2回、お付き合いください。ゲームさんぽ本は文字がぎっしり詰まった本になっています。読者の皆さんはどんな感想をお持ちでしょうか。ゲーム実況動画の書籍化であることを考慮すれば、意外でしょうか。それとも「これぞゲームさんぽ!」でしょうか。本の方向性や構成は著者のいいださん、なむさんと打ち合わせをしながら固めていったわけですが、私は企画立案をするとき、よくこんなことを考えます。・著者(のコンテンツ)のウリは何だろう?・メインターゲット(対象読者)は誰だろう?・読者はこの本を読んで何が得られるだろう?・それを簡潔に伝えるには?・この本を人にオススメしたくなるだろうか?わりとプロダクトアウト的な発想が強めですね。もちろんどんな企画でも類似書調査はしますし、営業部に今どんなジャンルが好調なのか聞くこともあります。つまり、読者のニーズを探ることから始めることも――それをマーケットインというには大げさかもしれませんが――本によってはあります。それでも、私は著者(のコンテンツ)ありきで考えることが多いです。私のもとにはよく本を出したい方から企画書が届きます。つねに企画を探している身としては大変ありがたいことなのですが、一つだけ、いつも気になっていることがあります。企画書に同封されているペラにはほぼ間違いなく、こんな文言が記されているのです。「はじめまして。○○と申します。貴社の『△△』という本を読みました。(感想が数行)実は私も同様の企画を考えておりまして〜」これはどこかにフォーマットがあるんじゃないかと私は疑っているのですが、「同様の企画を考えておりまして」という言葉を見た時点で興味を失います。私は著者(のコンテンツ)に魅力を感じてこの人の本をつくりたいと思うわけで、「これ、売れてますよね。似たの書けますよ(意訳)」と言われても、興味を持ちづらいわけです。ゲームさんぽはすでに多くの視聴者に支持される人気コンテンツ。だからといって視聴者数に頼ったお手軽YouTube本にしてしまっては、ゲームさんぽらしさのカケラもないものになってしまいます。いいださん、なむさんと相談していく中で、『ブラタモリ』的な案も出ました。『ブラタモリ』を簡単に説明すると、NHK総合テレビで放送されている、タモリさんが街をブラブラ散歩する教養バラエティー番組です。これまでに公式本も多数出版されていて、番組では語り切れなかったエピソードやロケの撮影風景、地図なども収録された、いわば副読本です。ゲームさんぽも専門家とゲームの世界を散歩するわけで、『ブラタモリ』的な副読本とも相性がよさそうですね。再生回数の多い人気動画をいくつかピックアップして、ゲーム画面をふんだんに使い、動画をより掘り下げたり、動画で散歩した場面をたどれるようなマップを入れたり。1枚のゲーム画面にたくさんの人が情報を書き込みまくる「スクショさんぽ」なる派生企画も検討されました。結果的に、ゲームさんぽ本は動画の副読本ではなく、よりゲームさんぽのコンセプトに近い方向、つまり知のゲートウェイとなる1冊になりました。ゲームを入口に、新しい知識を得たり、学びたいという好奇心がくすぐられる。そんなゲームさんぽならではの特徴を生かした本です。­「YouTubeの本はこんなのが売れている」という発想からはたどりつかなかったと思います。メインターゲットはもちろん視聴者の皆さん。「ゲームさんぽならではの書籍化」はどうやったら伝わるでしょうか。ターゲットを視聴者に設定した時点で広く届ける言葉ではなく、深く刺さる言葉が必要です。これはゲームさんぽ本に限りませんが、「欲しい」という気持ちにさせるだけでは足りません。「欲しい」と「実際に買う」の間には大きな壁があり、その壁をぶち破らなければいけないのです。そして、本の方向性と同様、何度かの打ち合わせを経て生まれたのが、クラウドファンディングで掲げた「紙の専門家と本を作る」、本のオビにデカデカと載っている「これは世界の見方を変える遊び」(byいいださん)というキャッチコピーです。私は最初、このオビ文に反対したのですが、ゲームさんぽを簡潔に表す最高のコピーだと考えを改めました(テノヒラクルー)。Twitterを見ていると、多くの方がゲームさんぽ本の感想をツイートしてくれています(ありがとうございます!)。キャッチコピーに限らず、文字ぎっしりの本文、寄り道をうながす脚注の多さ、表紙のデザインなどさまざまな部分に「ゲームさんぽらしさ」を感じていただけて、とてもうれしく思います。もし皆さんが編集者だったら、どんな「ゲームさんぽ」本を企画したでしょうか。「自分だったら○○な本にしたな!」。そんなアイデアも教えていただければありがたいです。 もっと見る

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