【目的】
発達障がいの息子と仲間に、
自力で組み立てた商品が、
店頭に置かれた所を見せる。
【リターン】
発達障がいの息子と仲間が
自力で組み立てたペーパー加湿器
誤解を受けぬよう最初に書いておきますが、これは慈善プロジェクトではありません。
このページを開いていただきありがとうございます。
私は、一介のサラリーマンです。
広汎性発達障がいの息子がいます。
あなたにご支援いただきたい商品は、Pop-up型のペーパー加湿器です。
開いて、水の入ったコップに挿すことで、水の自然蒸発を過剰に促し、室内を加湿します。
商品の最大の特長は、複雑な見た目に関わらず、発達障がい者が、全くの部品の状態から完全な商品の状態まで、自力で組み立て可能な構造であることです。
そして、後述しますが、発達障がい者にこれを組み立ててもらうためには、まず、皆様にこの商品を気に入っていただく必要があります。
このプロジェクトには、実現したいことが2つあります。
①発達障がい者に仕事の1つとして組み立て作業をご提供すること
これは、このプロジェクトが達成した時点で実現可能となる直接的な目標です。
②販売実績作り
このプロジェクトの達成を足掛かりとし、さらに達成したい目標があります。
息子に、息子が作った商品が、世の様々な商品と並んで販売されている様子を見せることです。
彼と店に行き、棚を指さし、見ろ、お前が作った商品が売られているぞ。きっと、誰かに買われて役に立つぞ。と言うことです。
これは、ネット販売では実現できません。
その場合、彼には、パソコンの画面に、作ったモノが映っているいるとしか理解できないからです。
彼が、お金を払ってモノを買うことを体験として知っている、「店の棚」で実現したいのです。
だから、店に販売のお願いに行くために、これが500個売れたという、実績が欲しいのです。
最初に記載いたしました通り、私の息子は発達障がい者です。
運良く、就労自立を目的に就労支援NPOにお世話になることができています。
自宅以外の場所で、家族以外の人の指示に従い、定められた手順で、継続的に作業を行うための訓練をしております。
知恵と経験で編み出された、障がいの内容も程度も異なる息子たち全員が参加できる訓練です。
多くの人が、彼を誉め、励まし、そして忘れて行く中で、継続的な訓練を引き受けていただける。
これは、とても有り難いことです。
テキストで表す方法がわからぬ程に有り難いことです。
私は、家族に発達障がい者を持つ者として、それが、どれほどの覚悟と苦労と努力に拠っているかを身に染みて存じ上げているつもりです。
だが、どうぞお笑いください。蔑みください。
あろうことか、恥ずべきことに、情けないことに、訓練中の彼を見て、私は悔しさを覚えたのです。
機械ができる作業をし、欲しがる人のないモノを作る息子を見て、私は悔しいと思ったのです。
私達の世界は、誰かが作り、誰かにちゃんと欲しがってもらえたモノでできています。
息子が作ったモノが、発達障がい者が作ったかどうかと関係なく誰かに欲しがられたら。
それは、息子が、慈愛でも憐憫でも同情でもお恵みでもなく、世界の形に加わることになります。
私は息子に見せたいのです。
今すぐ息子に見せたいのです。
息子が作ったモノが、店舗で、健常者の生産した製品と肩を並べ、まるで普通に販売されている様子を見せたいのです。
息子と一緒に、店舗に行って、棚を指さし、あれを見ろ、お前が作ったモノが売られているぞと言いたいのです。
叶うことならば、それが欲しがられ、お金と引き換えても良いとすら思われた瞬間を、息子と共に見たいのです。
自分が何の訓練をしているのか、その意味を息子に見せたいのです。
恐らく、息子にはわからないでしょう。
きっと、息子には伝わらないでしょう。
その瞬間を息子と共に見たとして、その時感激するのは、この私、たった一人でしょう。
つまり、このプロジェクトは、単なる私のエゴを満足させるためだけのものです。
私は、私たった一人が、その瞬間を得るためだけに、このプロジェクトを立ち上げました。
そして、その瞬間の実現ために、ただ息子達が組み立てられるだけではなく、あなたにご満足いただけるものになるよう、試行錯誤してきました。
私は、活動と言えるようなことを、これまで実施したことがありません。
ですから、ご紹介できるのは、このプロジェクトだけです。
実績も肩書もない、ただの一介のサラリーマンです。
にも関わらず、ここに至るまでに、とても大勢の方々が、私を助けてくれました。
何の実績も肩書も持たぬおっさんが、紙細工を手に「息子にこれを作らせて、それを息子と店頭で見たいのです。」と言ったとしたらどうでしょう?
普通なら「あ?ああ、はい。応援してます。」で済ますところではないでしょうか。
にも関わらず、それをとても大勢の方々が助けてくれたのです。
私は、私を助けてくださった多くの方々について、皆さまにお伝えしたい。
どうか、ご紹介させてください。
先に記載しました通り、本プロジェクトの直接的な目的は、実績作りです。
そのため、資金の7割は、リターンとなる商品作成のための原価として使用します。
残りの3割で、店舗様への販売のお願いのために、「500個の販売実績」と併せて
持参するサンプルを作成します。
先に記載しました通り、本プロジェクトの直接的な目的は、実績作りです。
そのため、基本となるリターンは「本商品」です。
ただ、本プロジェクトが成功した場合、次に、店舗での販売の実現に向けた活動を開始します。
このプロジェクトが達成できた時は、その後、こちらで経過を報告させていただきます。
このページを開いていただきありがとうございます。
最後まで目を通していただき、本当にありがとうございます。
ご理解いただけたと信じておりますが、これは慈善プロジェクトではありません。
単なる私のエゴを満足させるためだけのプロジェクトです。
発達障がい者にお仕事の一つを提供できても、万が一、息子が訓練の意味を理解できても、それは、余波でしかありません。
それでも、もし、買っても良い、或いは、解ると思っていただけることがもしもあるなら、どうか、どうか、ご支援いただけますようお願いいたします。
最新の活動報告
もっと見る性能と満足
2017/11/10 22:41当時、完全耐水素材+布で作成していたコレは、200ccの水をカラにするために3日を要した。 それでも自然蒸発の10倍以上ではあったので、そのようにアピールする予定だった。 2017年年明け。 年末にご相談したマスコミの方にサンプルをお渡ししていたのだが、会話の中で以下のようなご意見が出た。 「思っていたよりも水を吸わないけれど、この商品はコンセプトが大事なのだから、これで良いだろう。」 また、同じ頃に、量産手法の件でご相談していた、印刷系企業の方にもサンプルをご提示していたのだが、やはり、同じご意見をいただいた。 「思っていたよりも水を吸わないが、それは仕方がない」 このプロジェクトに対し非常に好意的な方々が揃って「水を吸わない」と感じたのだ。 購入した人が「がっかり」することは、もう間違いない。 どの程度加湿されたかは、湿度計が無い限り、目では見えない。 それが最も体感できるものは「水の減り具合」だ。 しつこいようだが、このペーパー加湿器は自然蒸発の10倍以上の早さでコップの水を減らす。 だが、これを購入したお客様は、いちいち自然蒸発と比べたりはしない。ただ、コップの水が減る様子を見て、それだけの水が室内に広がったと感じるのだ。 お客様に満足してもらえなければ、このプロジェクトは根本から意味がない。誰が作ったかに関係なく売れるモノを作りたいのだ。最悪なのは「子供達が喜ぶならば、この程度は我慢しよう」だ。それはお恵みに他ならない。 「ああ、水がたくさん蒸発したね」と満足いただくために、吸水性の大幅な向上が絶対的に必要だ。 とは言え、完全耐水素材+布の組合せは、昨年の春にさんざん調べた。今の完全耐水素材+布は、部品が切出し可能で、長期に渡って剥がれない組合せを、試して試して見つけた素材だ。布部分の見直しは、恐らく芽がない。 「完全耐水素材+布の組合せ」以外を探る段階から見直す必要がある。 -----------------------------------------------------------------------ちょうど、この問題と呼応する問題が出ていた。 クラウドファンディングで証明するのは「量産できること」だ。 ところが、「完全耐水素材+布」によるペーパー加湿器の、部品の量産方法が見つからないのだ。 これは全く予想できていなかった。 ただの個人の私が、自宅にあるコンシューマー向けの安価な機材で作成できるモノなぞ、業者の手にかかれば何でもかんでも簡単かつ高精度で量産できるものと思っていた。 違うのだ。 実際に量産手段を探してみると、金額が高い安いの話ではない。「完全耐水素材+布」を「量産」という観点で安全かつ安定して切れる業者がいない。 トムソンカットには部品形状が細かすぎる。 レーザーカッターでは熱に弱い(燃えやすい)。 ペーパーカッターでは、細かい所でズレる。 何と言うことだ。 世にある「量産品」は、素材の制限、機材の制限のある中で、ちゃんと量産できるように考えて設計されているのだ。ああ、量産型の技術力の高さよ。この歳になってジムの設計者に想いを馳せることになるとは思わなかった。 先の吸水性の大幅増強の問題はもちろん、量産のことも考えた素材探しが必要になった。 もっと見る
クラウドファンディング
2017/11/03 21:25「さらに断られる」で判明した課題「組み立ての更なる簡易化」を行うにしても、もはや画期的な進捗は望めない。 あくまで息子の場合だが、当初は1つ組み立てるために2時間以上かかっていたところを、30分まで縮めた設計なのだ。差し込みの形状や長さ、組み立てる時に指を入れる場所など、とにかく少しでも「難」を感じるポイントを洗い出しては微妙な修正を繰り返す、まるでスプーンで雪原をラッセルするような作業を続けていた。 同時に、相変わらず「店頭」へのアクセス手段はまるで持ち合わせていなかった。 そろそろ一人では手詰まり感もあり、「進め方」について友人に相談したところ、会話の最中に、マスコミに相談してみれば、何かうまい手を持っているかもしれないという言葉が出た うん。 私はマスコミ業界のことは紙や布より知らないど素人だが、そのせいだろう、確かに何かうまい手をご存知そうな感じがする。 人を探す先と言えば相変わらずバーしか知らぬ私は、いつもとは別の店に行った。 前に、そこで飲んでいた人の中に、マスコミの人らしき人がおられたような気がする。 マスターに事情を話すと、自分のバンド仲間がそうだと言い、いきなり、その翌日にご紹介いただけることになった。バーのマスターとは誠に異能だ。 テレビ番組の企画・制作をなさっているその方は、確かにうまい手を持っていた。 このプロジェクトの問題の一つは、私が卸業者でも雑貨の営業でもなく、特に何かの実績を持つわけでもない、どこの馬の骨とも知れぬただのおっさんであることだ。つまり信用がない。 何の実績も肩書も経験も持たぬおっさんが、いきなり紙細工を手に店先に表れて、これを置いてほしいのですが…と言ったとして、そんな怪しい話をどれだけ聞いてもらえることか。それが理由で、私は、ただ店先に行くだけのことができないのだ。 その打開策がクラウド・ファンディングだと言う。 いや、しかし、私は店頭で売りたい。モニター上で売れても、息子たちにはわからないと言うと、考え方が違うと言う。 クラウド・ファンディングを、知名度と実績を得るために使うのだと言う。 ここで言う実績とは、「売れたこと」と「量産できること」だ。 店舗にとって量産できることは重要なポイントで、ただの個人のおっさんがそこで信頼を得たいなら、実際にやってみせれば良い。とは言え、個人でやっているのだから量産は資金面が大問題だ。そこでクラウド・ファンディングだ。(彼が言うに)この夢は風変りだ。だからちゃんと伝われば支援が見込める。そして支援された=それらがちゃんと売れたのなら、それは店舗にとって仕入れるかどうかの判断材料になるだろう。 私は、このアイデアに飛びついた。 もっと見る
さらに断られる
2017/11/02 22:09このペーパー加湿器の最も重要な点は、知的障がい者が一から十まで自力で組み立て可能であることだ。この点について、私は、作ったものを息子に組み立てさせて検証していた。 この話を考え出した当初、お世話になっている就労支援NPOに通う子供達の中で、息子は最も作業が下手だった。その息子が組み立てられる設計が実現できるのであれば、これはもう、どの子でも作ることが可能なモノになるはずだ。 そして、2016年10月。店舗での販売についての道筋は未だ立っていなかったが、息子が組み立て可能なモノは完成していた。店舗での販売実現に向けた活動と並行して、私は、就労支援NPOに組み立てのご相談に伺った。 ミサンガ編みにケチをつけたと取られても仕方がない相談だったが、訓練のバリエーションが増えるという理由で、非常に好意的に協力を申し出ていただけた。ただ、一点、提案した組み立て費の金額についてだけは却下された。 高すぎるとおっしゃるのだ。 この商品は組み立てる必要がある。組立工がいなければ商品として成立しない。そのように設計したのだ。その意味で、組立工はこの作業に誇りを持ってほしい。誇りある仕事には、見合う金額が支払われるべきだ。 私はそう言って説得を試みたが、これは「ごめんなさい、ダメなんですよ~」と穏やかではあるが取り付く島もなく断られた。 他の作業よりも割が良い作業が存在する状況は、訓練のジャマになるのだと言う。これが組み立てられない子供のモチベーションが下がることは避けなければならないと言う。 いや、それは大丈夫だ。これは、息子が組み立てられるものだ。なれば、他のどの子も組み立てることが可能なはずだ。 私がそう言うと、それは違うとおっしゃる。息子さんは、ここの子供たちの中で最もコミュニケーションに問題を抱えているため、長いこと不出来に見えていたと思うが、実は手順を覚えてしまえば一番手先が器用だ。彼が組み立てられることは、他の子供たちが作れることの証明にならない。 いくつか試してみて、訓練に使えるものかどうか、検討いただくことになった。 そして数日し、子供たちの半数しか組み立てられないシロモノであることが確認され、この話は受けていただけないことになった。 不覚だった。 最初の時から10ヶ月を過ぎ、私はやっと、何もできていなかったことを知った。 ただ、これ以上は容易にならぬと考えた設計を、更に、それも大幅に簡単にせねば箸にも棒にもかからぬという現実が挑発的で魅力的だったことは救いだった。 もっと見る
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