はじめまして。
農業生産法人 Pomona Farmと農業技術ベンチャーCultivera LLCの代表を務める、豊永翔平と申します。
今回のプロジェクトは、私たちが開発している、高い海水希釈率で栽培する新たな「海水農業」に「太陽光エネルギー」を使うことで、気候変動時代の新しいサスティナブルな農業の形を世界に向けて発信、実現するプロジェクトです。
気候変動による土地の疲弊と海面上昇が引き起こす大規模な塩害。
それによって食糧の生産地である農地が減少を続けるという世界の課題を解決するため、今回のプロジェクトを立ち上げています。
都市部の生活者や農業と関わりのない方からすると、遠い世界の話に聞こえるかもしれません。
しかし、気候変動はわたしたちがファームを構える日本の三重県でも確実に日々深刻化しております。
季節的な不作や不漁による価格高騰ばかりがテレビやネットのニュースで取り上げられていますが、その背景には生産者の気候変動との戦いがあります。
だからこそ、わたしたちは伊勢志摩から新しい農業の形を実現し、日本と世界に広げていきたいと考えます。
Cultivera LLC の特許栽培技術「Moisculture」は、特殊な繊維層に染み込んだ水分を気化させた空間の中で野菜を育てる、という土耕栽培や水耕栽培に代わる新しい栽培法です。
野菜が生きようとする力を引き出し、湿気中根と呼ばれる綿毛状の根を発生させて、
気化する水分量や栄養の量を調節していくことで、栽培に必要な水分量は従来の1/10、土壌もほとんど必要ないという超省資源型の栽培が可能になっております。
さらに、水分量や栄養分を調節できることで、気候条件が異なる場所のさまざまな品種の野菜を育てることができたり、
葉や果実でつくられるアミノ酸量などの栄養価が高く、おいしい野菜を育てることが可能になります。
三重県多気町にハウスを構える Pomona farm では、この栽培法を用いて、機能性(栄養価)が高く、美味しい、そして地元の方々も毎日食べられる野菜を栽培しています。
今回は、わたしたちがこれまで培ってきた技術を応用・進化させ、高い希釈倍率の海水でも植物を育てることができる技術の開発を進めています。
気化水分で育てることで耐塩性が増す事実に着目し、繊維層を使った栽培法で約4〜12倍の希釈海水での作物栽培に成功しています。(作物、品種により耐塩性が異なります。)
植物の生きる力をさらに引き出し、植物栽培の方法、ひいては人間の生きるスタイルまで進化させていく可能性を秘めた新しい農業の形。それが「海水農業」です。
気候変動、石油資源の枯渇により、大量に資源を消費している農産業は、エネルギー利用を再生可能で継続的なシステムへと大きな転換を迫られることとなります。
また、大量に撒かれる肥料は、地下水や海を汚染して海の生態系、水産業に甚大な被害をあたえるばかりか、水に溶け込んだ窒素は温室効果ガスとして大気に放出されていきます。
土壌資源や水資源を利用する農業においては、温室効果ガスだけではなく生産全体を通して水や土壌への影響も考慮していかなければなりません。
わたしたちは、このプロジェクトにおいても、海水での農業と再生可能エネルギーの活用の中で、食料生産過程全体におけるモニタリングを通じて、包括的な環境の保全を目指していきます。
現在、Pomona Farmでは太陽光パネルを設置して、発電したエネルギーを農業生産に充てながらファーム全体でRE100(100%再生可能エネルギー)での生産体制を目指して様々な挑戦をしています。
今回は、Cultivera LLCとPomona Farmが研究開発を進めている海水農業技術と太陽光エネルギーで栽培を行う、新たな研究の拠点となるファーム建設にご協力いただきたいです。
今回、みなさんにいただいたご支援金は、
志摩の研究ファームで活用する太陽光パネルの設備費の一部に活用させていただきたいです。
・太陽光パネルの設置費の一部(発電パネル):37.5万円
・手数料:4.5万円
・リターン送料等:8万円
それ以上の金額については、下記のに活用させていただきます。
・今回、設置にかかる別費用の部分(発電モニターや架台にかかる費用など)
・海水農業試験にかかる人件費
志摩の海水農業ファームでは太陽光などのエネルギーだけでなく、節水技術や土壌や海洋の汚染を防ぐ効果も含めて、電力シェアリング社と連携してモニタリングしながら『施設園芸におけるLCAの最適化』を追求していく計画です。
志摩の研究ファームを第一歩として、今後、電力シェアリング社とブロックチェーンを活用して全国に拡がっていくファームと再生可能エネルギーを共有する仕組みを構築し、農業全体の生産システムをサスティナブルなものに変えていくことを構想しております。
ぜひ、今後もわたしたちのプロジェクトに興味をもっていただけると幸いです。
Pomona Farm instagramアカウント
https://www.instagram.com/pomonafarm3432/
※本プロジェクトは、環境省の委託事業で株式会社サイバー創研が主宰する事業に協力しております。
ご支援いただける皆様への返礼(リターン)として、わたしたちが育てた野菜をお送りしたいと思います。
わたしたちのつくるフルーツトマト「ぷちぷよ」は、これまでのトマトの概念を覆すおいしさです!
デザートとしても、ジュースで飲んでも、衝撃の味をお約束します。
トマトが好きな方も、トマトが得意ではないという方も、ぜひ栄養たっぷりでおいしい!Pomona Farmのトマトをお試しください!
また、今回、伊勢志摩の海水でつくるトマトもリターンとして順次お送りさせていただきます。
世界でも滅多に食べることができない新しい野菜をぜひ体験してください!
わたしたちは、農業のあり方を変えていく原動力は「美味しさ」にあると考えています。
規制やルールで地球環境を守っていくことも大事です。
しかし、世界中の人が喜び進んで選択する先にしか、未来はないと思います。
農業においては、食べ物が安全で、健康で、そして何よりおいしいこと。
食の幸福を感じられるものこそが農業の世界を変えていくと、
多気の地で野菜を育てる中でわたしたちは感じています。
かつて野菜が持っていた栄養素が、全体平均で1/3に減少しているとも言われる今、
「人にやさしい野菜は、地球環境にやさしい」
このメッセージのもと、時代に誇れる農業生産を探究していきたいと考えています。
美味しさを追求した、わたしたちの野菜を味わっていただきながら、その思いを感じて頂ければ幸いです。
どうぞよろしくお願いいたします。
最新の活動報告
もっと見る【近況報告と告知】
2022/11/03 10:00こちらの活動報告は支援者限定の公開です。
お知らせ!
2022/07/15 08:21皆様、おはようございます! このたび、初めての海水農業のテストが終了しました。海水を使うことで、甘さの中にほんのり塩味があり、トマト本来のうまみが引き立つトマトを作ることができました。この甘さと塩味のバランスは絶妙でもっともっと食べたくなります! 海水トマトの栽培は初めてだったので、どれだけのトマトを収穫できるのか不安もありましたが、実際に育ててみると、とてもおいしく実らせることができました。 収穫量に関しては、予想以上に生育がよく、たくさん収穫できたトマトもあれば、海水で弱ってしまい、収穫量が少なくなってしまったトマトもあり、初回の栽培で全員へお届けすることは、できませんでした。 初回でお届けできなかった方、お待たせして大変申し訳ございません。これからみなさんへお届けするため第2回目の海水トマト試験と合わせてトマトの栽培を開始します。年内には皆様のお手元にお届けできるようにしたいと考えています。もうしばらくお待ちいただけたら幸いです。 第2回目の挑戦は、大玉トマトの栽培です。 今回選んだ大玉トマトは、優しい味わいで、料理にもよく使われます。塩水が優しい味のトマトの味にどのような影響を与えるのか、興味深いところです。うま味が増せば、塩を加えなくても、トマトを料理の出汁として使えるかもしれません!海水には、いろいろな可能性があるので、面白いです!今後ともよろしくお願いいたします。海水トマトをお届けした際には、ぜひご感想をお寄せください! (今回の写真は現在挑戦中の大玉トマトの花です。)それでは、良い一日をお過ごしください:)アイラ もっと見る
Delivering Seawater Tomatoes
2022/05/12 10:48おはようございます!お知らせです!ハウスで栽培している海水トマトがようやく収穫できるようになりました!これからいよいよ海水トマトの発送を開始していきます!志摩の農場での海水トマト栽培の挑戦は新しい発見と試行錯誤の連続でした、この初めての試みを通じて私たちは多くのことを学ぶことができました。植物が海水にどのように反応するかを観察し、どのような培地や栽培構造でトマトが最も元気に育つかを地道に確認する作業は、根気が必要な作業でしたが、発見と驚きにも溢れていました。今振り返るとそれをみなさんと共有できた日々はとてもエキサイティングな日々でした。本日から海水トマトを発送させていただきます。新しい農法で実験している貴重なトマトで、生育にも時間が必要なため、1度にたくさん発送することが難しくなりそうです。収穫することが難しくなりそうです。皆様への発送は、すこじずつお送りさせていただくため年内にはお届けが完了する見込みです。ご支援いただいた皆様全員へのお届けを終えるまで、海水農業のイマを発信していきますので引き続き応援よろしくお願いいたします!ーアイラ もっと見る
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