秋田県横手市在住、日本を代表するあけび蔓細工職人、中川原信一さん(68歳) 信一さんが父・十郎さんから引き継いだ籠編みという仕事を縦軸に、秋田の自然、暮らしを横軸に一年かけて取材、撮影を行い 生み出される籠の魅力に迫ります。

プロジェクト本文

はじめに

一昨年に開催した「日之影の竹細工職人 廣島 一夫さんの仕事」展
https://camp-fire.jp/project/view/8164 では、たくさんの方にご支援をいただき、おかげ様で企画を実行することができました。

あらためて、御礼申し上げます。

今回は、秋田であけび蔓細工職人の2代目として多くの人を惹きつける籠を作られている
中川原 信一さんの本の出版を企画いたしました。

中川原さんは籠作品の受賞歴も数多く、さまざまな雑誌や新聞でも紹介されており
日本の籠編みの第一人者といえる存在です。しかし、ご本人はいたって謙虚な方で
「親父の代から引継いだこの仕事を、本という形で残せるなら」
ということで、この企画に快諾いただきました。

中川原さんの作られる籠は、画像でご覧いただいたとおりの無駄のない、静かな佇まい。
ある方はその魅力について、「調和と信頼」という言葉で語られました。

では、それは何処から、どのようにして生まれるのか?
そこを探っていきたいと思います。

 

中川原 信一(なかがわら しんいち)プロフィール

 
▲山で採ったあけびの蔓を持つ、中川原 信一さん     

昭和24年(1949)生まれ、秋田県横手市在住。
あけび蔓細工職人の父・十郎氏の後を継ぐ2代目。
小学生の頃から両親について山に材料取りに入っていた。
中学卒業後、本格的にあけび蔓細工を始める。
籠作りを専業として53年、現在も作品作りに励んでいる。

主な受賞歴

平成8年(1996)  第2回倉敷民藝館賞
平成18年(2006)  第5回全国編み組工藝品展、経済産業大臣賞
平成27年(2015)    日本民藝館賞「あけびつる衣類籠二種」
秋田県仙北地方の民謡「仙北荷方節」にのせた掛唄の大会では、優勝多数。

 

中川原さんとの出会い

籠を中心に手仕事をご紹介するギャラリーを2014年に始めた当初から、

「こんな籠がありますか?」「あんな素材の籠があったら?」というお問合せがある中で

「中川原さんの籠の扱いはありますか?」

これがなんと言っても一番多かったのです。

私も籠好きの端くれ、中川原さんの籠は好きで個人的にいくつか持ってはいたのですが

「あけびの籠が欲しい!」ではなくて、「中川原さんの籠が欲しい!」ということに

なんとなく違和感を感じました。

勿論、その良さを知って、欲しいと思われているのでしょうが

「中川原さんの籠」という固有名詞がブランドもののように

一人歩きしているようにも思えました。

でも、お客様の欲しいという思いに寄り添うために

他店の情報や、出会える確率の高い展示会をご紹介したりしておりました。

 

正直、私のような新参者がお願いして、やすやすと中川原さんの籠をお取り扱いできるとは思いませんでしたし、

とにかく私の所にまで問い合わせがあるくらいなのだから

昔からお取り引きのあるお店にはもっと沢山の問合せが入っているはずです。

でも、何となくざわつく気持ちを抑えられず、なんのつてもありませんでしたが

思いきって中川原さんの所をお訪ねしてみようと思いました。

正確には、私の気持ちをしたためた手紙を読んでいただくために、持参したのですが。

そう、清水の舞台から飛び降りるくらいの覚悟で。

籠、かごって言うけれど、本当に籠のことわかっていますか? 私も含めて!

「一体、どんな風に中川原さんの籠は生まれるのか?」その原点からあらためて教えていただきたくて、

実際に東京のギャラリーに来ていただき、籠編みのデモンストレーションとお話会を開くことをお願いするために手紙

を書いたのです。

 

「しばらくそういうことはやっていなかったけど、皆さんに見てもらって、私の仕事のことをわかってもらえるなら、蔓取りが終わる頃に東京に行きましょう」と中川原さんは言ってくださいました。

本当ですか? お願いした本人が驚くくらい、トントン拍子にこの企画は実現し、

多くの方に御来場いただき、素晴らしい時間を共有させていただきました。2015年の暮れのことでした。

それがきっかけで、お付き合いが始まりました。

今でも、中川原さんの所に伺うたびに「手紙を持参した人」って笑われますけれど、

あの時は、実際お会いできるとは露ほども思っていなかったのです。

 

 本の企画

以前から、籠全般に関しての本の出版のお話をいただいていたり、

前回の廣島 一夫さんの企画展でも思いがけず図録を作らせて頂くことになりましたが、

もしも、一から本を作るなら中川原さんの本を作りたいと思いました。

だから、中川原さんにお目にかかるたびに、「本を作りたいんです」と繰り返してきたのです。

ご本人はいつもはにかんだように笑っていらっしゃいましたが。

全てにおいて、良いものが生まれるにはそれなりのプロセスがあるわけです。

特に手仕事は、気候であったり、風土であったり、人間性であったり、

そういうものが加味されているからこそ、人を魅了するのだと思っています。

中川原さんの籠はその意味を探るに値する物です。また、それを産み出す中川原さんご自身についても

たくさんのエピソードをお持ちであると確信しておりましたから。

しかしながら、本の出版に関しては正直、行き詰まっていました。

資金面のやりくりやどういう形にすればいいのかが見えなくて

「クラウドファンデイングを利用して、全て自力でやるしかない!」と思っていた矢先、

知り合いの編集者の方から手助けいただけるというありがたいお話をいただきました。

 

そして、それからは次々に制作に関わっていただけるスタッフが決まりました。

ここでスタッフのプロフィールをご紹介させていただきます。

 

白井 亮(しらい りょう)/フォトグラファー

1979年福島県生まれ。2003年大阪芸術大学写真学科卒業。

2007年上田義彦氏に師事。2011年に独立。

主な作品に半島で暮らす人と風土を撮影した『半島のじかん』

北海道江差町の12人の肖像を撮影した写真集『江差 凪の刻』

最近の仕事では、漢方のツムラの企業広告や下田直子氏の書籍『アトリエ』『手芸のイデー』の撮影を担当。

広告を中心に、雑誌、書籍などで活躍中。 

*このサイト内の画像はリターンの一部画像を除き、白井亮さんに撮影していただきました。

 

縄田智子(なわたともこ)/グラフィックデザイナー

東京生まれ。武蔵野美術大学卒業。

大学時代からの友人、若山嘉代子さんと1980年よりデザイン事務所 L'espace(レスパース)を主宰。

エディトリアルを中心に幅広いジャンルのデザインを手掛ける。

ビジュアルブックの第一人者。

 

光野 桃(みつの もも)/作家、エッセイスト

東京生まれ。大学卒業後、雑誌編集者として新雑誌の創刊にに携わる。

1994年、デビュー作『おしゃれの視線』がベストセラーに。

以降、女性が本来の自分を取り戻すための哲学を描く。

主な著書に『自由を着る』『おしゃれの幸福論』(KADOKAWA)

『おしゃれのベーシック』(文春文庫)

『あなたは欠けた月ではない』(文化出版局)

 

 

 カメラマンの白井亮さんには季節ごとに秋田に足を運んでいただき、

中川原さんの暮らしと仕事の様子を撮影、取材していただきます。

光野桃さんには企画段階からご参加いただき、寄稿していただきます。

 

 

資金の使い途

このサイトを通して集めさせていただく資金の使い途は、以下の通りです。

印刷、製本の実費というよりも、制作そのものに関わる予算をご支援いただくことを目的にしております。

 

*取材費(4回)        600,000円
*制作費            200,000円
*リターン代          660,000円
*オープニングレセプション   200,000円
*通信費、諸経費        80,000円
*サイト手数料         260,000円

TOTAL            2,000,000円

 

リターンについて

*ご支援者全員に、2019年1月刊行予定の本とお礼状をお届けいたします。
 また、お名前を本の巻末に掲載させていただきます。
 (お名前の掲載をご希望でない方は、その旨お申し込み時に備考欄にて
  必ずお知らせください)

 

*本に使用した、または本のために撮影した写真(撮影/白井 亮)の
 ポストカードを作成し、支援額によって、お渡しいたします。

 

*中川原 信一さんにご協力いただき、支援額によってあけび籠をご用意
 させていただきます。

 

*本の出版記念の催し(オープニングレセプション)を開催予定です。
 中川原信一さんのお話会、白井 亮さんの写真展も企画しております。
 尚、オープニングレセプションご招待A日程、B日程に関して
 開催日は同じですが、会場の関係で時間を分けさせていただきます。

 Bはお話会(ドリンク付き)

 Aはお話会+懇親会(ドリンク付き)

 詳細は決まり次第、ご案内いたします。

 

*リターンのお渡しに関して

 3800円コースのみ郵送とさせていただきます。
 それ以外のコースはオープニングレセプションにてお渡しとさせていただきます。

 

最後に

 中川原さんの本を作らせていただくからには、全力で取り組みたいと思っております。

その足りない資金面を補うために、このサイトを活用させていただき、皆さまのお力添えをお願いしたいのです。

秋田への取材は冬、春、夏、秋と最低4回実施予定です。すでに、冬編、春編の取材は完了いたしました。

ご支援いただきましたパトロンの方々には、取材に行くたびに、その成果をご報告をさせていただきます。

また、ご意見、ご感想などいただけましたら、本作りに反映させていきたいと思っております。

皆さまも、どうぞこの本作りにご参加ください。

何卒よろしくお願い申し上げます。

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