3度目のチャレンジは、100万円をめざします。
福祉と社会の接点がどんどん広がりますように!

2023年7月10日

プロジェクト開始から約1週間。みなさまのあたたかいご支援をいただきまして、ネクストゴール(600,000円)も到達する事ができました。本当に、本当にありがとうございます。

昨年、はじめて特別支援学校へ伺った時、数名の生徒が「むずかしかった」「とても緊張した」と、私がお願いした作業の感想を話してくれました。ドキドキするって素敵です。これが練習ではなくて、「販売品」であることを理解している。失敗しないように、買った人が喜んでくれるようにと、プレッシャーと戦いながら作業をしたことでしょう。彼らのていねいな作業をたくさんの方に見て欲しい。本プロジェクトでそれが実現できるよう、最終日までがんばります。

これだけたくさんの人が応援しているよ、と、生徒や先生方に伝えるために、ふたたびネクストゴールを設定。
最終日の8月18日まで支援金100万円、支援者100人をめざして走り続けます。
夏休み明け、笑顔で喜び合えるよう、引き続き、応援よろしくお願いいたします。


★リターン商品追加しました! サスティナブルなアイテム【スクラップ・コースター】限定50枚(2023年7月31日)

ものづくりを通して社会貢献するスモールチーム

はじめまして。ご覧いただき、ありがとうございます。
kibi-ru ACTION(きびるアクション)代表の武堂詠子(ぶどう えいこ)です。

わたしたちは、埼玉県所沢市で、アジア各地の少数民族や、中南米・アフリカの織物を使った「大人エスニックなデイリーバッグ」を制作販売するスモールチームです。わたしは、おもにデザインや販売イベントの企画を担当し、縫製は、市内在住のメンバー3名が中心となって行っています。

きびるアクション ホームページ
https://kibiru-action.net/

所沢は、埼玉県の南西部に広がる市で、都心から約30キロに位置する近郊ベッドタウン。
わたしは、生まれ育った九州の福岡からこの町に移って、今年で23年になります。所沢には、あたたかい人が多い。そして、郷土愛が強い。よそものでも快く受け入れる懐の深さがある。わたしの第二のふるさとです。

2019年からは、市内にある生活介護施設と、東京都西東京市にある就労継続支援B型作業所の2つの障がい者支援施設と協業し、民族衣装のはぎれを再利用したアップサイクルなものづくりにも力を入れています。

プロジェクトを立ち上げた背景

福祉作業所と関わるようになってから、障がい者をとりまくさまざまな問題に関心が高まりました。とくに、就労においては、その機会や環境に限りがあることを目の当たりにしました。
一方で、障がい者支援に熱心な支援員やクリエイターと出会ったり、障がい者の仕事を考える勉強会で、賃金向上をめざす経営者の方々と知り合ったりしながら、わたしにできることはなんだろうかと、ますます考えるようになりました。

そんなとき、「新所沢PARCO」の関係者から、2024年の閉館前に、地域に恩返しできるようなイベントをいっしょにできないか?という相談を受けます。パルコがなくなっても地域になにかを残したい。。という担当者の想いを聞きながら「ぜひ、福祉とのコラボ企画をやらせてください」と、提案したのが2022年秋のことです。

ちょうどこの頃、校内実習を通して交流がはじまった「埼玉県立和光南特別支援学校」や、地域の方の紹介でつながった「埼玉県立入間わかくさ高等特別支援学校」が頭に浮かび、一緒にものづくりができないかと考えました。

埼玉県立和光南特別支援学校

埼玉県立入間わかくさ高等特別支援学校

みんなの「しんとこパルコ」。思い出が止まらない

所沢にパルコがやってきたのは1983年。パルコとしては初の住宅地進出。西洋の修道院をイメージした建物は、当時大きな注目を集めたそうです。地元では「しんとこパルコ」と親しまれ、他の地域と異なり、ファミリー層向けのラインナップが特色。40年もの間、幅広い世代に愛され、生活に欠かせない存在となっています。2024年閉店のニュースは、所沢市民にとってたいへん大きな衝撃でした。

ー 小学5年生の頃、クラスメイトの女の子と映画にいった。はじめてのデートは、しんとこパルコがお決まりだった(39歳男性)
ー セゾングループが無敵の時代に現れたという印象。あの建物はよくテレビドラマに使われていたな(63歳男性)
ー学生時代、電車を乗り継いで通っていた。ムラサキスポーツのビニールバッグを持って歩くのがステイタスだった(45歳女性)
ーパルコがあることが所沢の自慢だった。中庭のイベントでは、目の前で芸能人が見られて感激した(45歳男性)

地元の誰に聞いても、思い出話は尽きません。

しんとこパルコの思い出が褪せないように、40年の歴史の終わりと新しい感性のはじまりを結びたい。
福祉とともにつくるメモリアルなアイテムで、パルコの思い出をきっかけに福祉を身近に感じて欲しい。
そんな願いを込めて、このプロジェクトを立ち上げました。

チームメンバーは、埼玉県立和光南特別支援学校(埼玉県和光市)と、埼玉県立入間わかくさ高等特別支援学校(埼玉県入間市)。そして、佐藤京子(グラフィックデザイナー)、傳法亜美(工業用刺繍屋/ドレス衣装作家)、橋詰大地(フォトグラファー)、加賀梨菜子(フォトグラファー)、あらいしのぶ(グラフィックデザイナー)。わたしを含め、所沢にゆかりのある6名のクリエイターで進めます。

埼玉県立和光南特別支援学校

埼玉県立入間わかくさ高等特別支援学校
このプロジェクトで実現したいこと

(1)地元デザイナーと特別支援学校の生徒で、しんとこパルコの特色をつかんだメモリアルな商品を制作。生徒たちの日々のトレーニングの成果を社会に届けたい。

特別支援学校では、カリキュラムの中に職業訓練が盛り込まれ、企業から実際の内職作業を請け負い、実践的なトレーニングを重ねています。コロナの影響もあってか、学科によっては内職が減少、一部で内職作業を探しているという声が聞かれました。

そこで、本プロジェクトを通して、できるだけ多くの生徒が作業に参加できるよう、イラスト制作、リサイクルペーパーづくり、ラッピング、縫製と、いくつかの作業を委託し、社会参加の機会をつくりたいと思っています。

また、両校の生徒たちが描いたイラストをグラフィックデザイナー・佐藤京子がテキスタイルに落とし込みました。オリジナルのテキスタイルを使って、2wayトートバッグやマルチケース、手ぬぐいを制作します。

(2)両校で特別授業を開催。障がいをもつ方々が個性をいかして働ける仕事、その事例を生徒たちに伝えたい。

学校との打ち合わせ中、障がい者就労支援施設の話題になりました。わたしは、「福祉事業所だからできる、仕事の勉強会(青森福祉バンク株式会社主催)」の事務局メンバーでもあり、カフェ運営、動画編集、NFT事業など、さまざまな事業所の取り組みを聞く機会があります。近年の動向を生徒たちが知ることは、将来の仕事をより具体的に描くことができるという意見も出て、就労支援施設の仕事をレポートする「特別授業」を開催します。(令和5年度中に実施)

埼玉県立和光南特別支援学校

埼玉県立入間わかくさ高等特別支援学校

なぜ、障がい者福祉と協業したいのか

手間がかかっているのに値段が安すぎる、福祉のマーケットで売られている商品を見るたびに、惜しい、残念、どうにかしたいと、いつもはがゆい気持ちになります。自分と一緒にやることで、もっと価値のある商品ができないかと考え、福祉作業所に交渉したのは4年前。実際に協業して起こったことは、

2019年7月 STORES株式会社スポンサー契約締結(1年間)
2019年11月 リメイククリエイター大賞 主催者賞受賞(主催:MODALAVA株式会社)
2020年12月 アパレルブランド「canaco_」とコラボレーション
2021年9月 香港のファッションイベント 「CENTRESTAGE」での参加

と、確実に新しい世界が広がりました。こうした成果を得るたびに、関わる人たちみんなが笑顔になって、喜んでくれる。それがわたしの原動力になるのです。

めざすのは、つくる人も使う人も幸せになるものづくり

チームメンバーはもちろん、使ってくださるみなさまにも喜びが循環するように、わたしたちは、ていねいに、ていねいに商品づくりに向き合います。

資金の使い道・実施スケジュール

<資金の使い道>
集まった資金の一部は、「和光南特別支援学校」と「入間わかくさ高等特別支援学校」での特別授業の準備費用に充当します。
埼玉県内を中心とした障がい者支援施設での仕事を取材。とくに、近年の事業所の動向をリサーチし、その内容を写真や動画を使って生徒たちにわかりやすく伝えます。令和5年度中に開催します。

<スケジュール>
2023年7月3日(月)クラウドファンディング開始
2023年8月18日(金) クラウドファンディング終了
8月末ごろから制作開始 。
完成次第、ご購入順に発送いたします。(2023年12月下旬にお届け) 

<募集方式について>
本プロジェクトはAll-in方式で実施します。
目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。

リターンのご紹介

明治時代から続く所沢の銀座通り。年末年始に配られていた、屋号入りの商家の手ぬぐいを現代版にアレンジ。独特の外観、音楽、カルチャー、アート、スポーツなど、「しんとこパルコ」をテーマに特別支援学校の生徒たちがイラストを描きました。製造は、在来種コットンの有機栽培に取り組む「株式会社 起点」(福島県いわき市)にオーダー。


100枚以上あがってきたイラストの中で、もっとも個性的だった作品を刺繍した2wayトートバッグ。イラストのテーマは「なかよしのともだち」。刺繍は、傳法亜美が担当。傳法自身が行っている廃材でのものづくりと働くことが困難な方とを結むプロジェクト「&」のロゴも入っています。

持ち手やショルダーは、服飾デザインコース(入間わかくさ)の生徒たちがミシンステッチをかけます。普段、直線縫いの練習をしている生徒たちが、ランダムな曲線縫いに挑戦です。

パルコらしいアイコンをテーマに生徒たちからイラストを大募集。グラフィックデザイナー・佐藤京子がテキスタイルに落とし込んだオリジナルのキャンバス生地で、マルチケースを制作します。タブレッドやパソコンのケースとしても使えるように、ウレタンスポンジを入れました。アクセントになっている蛍光オレンジのベルトは、縫工班(和光南)の生徒たちがミシンステッチをかけます。



埼玉県は、雛人形をはじめとする節句人形づくりが盛んな県で、生産高は全国トップクラス。岩槻(いわつき)や鴻巣(こうのす)が有名ですが、所沢も人形のふるさととして知られています。かつて40人近くいたという職人は、現在はひとりだけ。暖簾を下ろした店から集まった雛人形の生地を、カジュアルなトートバッグにリメイクします。

所沢市の生活介護施設と、西東京市の障がい者支援施設でつくったリユース素材をつかったバッグ。長財布やペットボトルがおさまるサイズで、身軽にでかけたいときに便利。明るい色合いが心を晴れやかにしてくれます。


さよならの先に、新しい福祉の未来をつなげたい

大きな存在感を放っていた「しんとこパルコ」の閉店はさみしいですが、その先に「福祉×クリエイティブ」という新しい文化を残してくれたとしたら、すてきな終幕だと思いませんか。

「一人一人の個性にあわせる」「得意を見つけてのばす」といった特別支援学校の教育指導を見ていると、それこそが、これからの時代にあったみんなの生き方だと思います。
横並びでなくていい、人と違っていい。それは、つねに新しいライフスタイルを提案してきたパルコの理念にも重なる気がしてなりません。

新しい福祉の未来をつくることは、
障がいの有無に関係なく、あらゆる人にとって必要なアクションだと思っています。


2023年7月31日(月)〜8月18日(金)まで、新所沢PARCO PARCO館1階 中央スペースにて「パネル展」を開催します。
「埼玉県立和光南特別支援学校」と「埼玉県立入間わかくさ高等特別支援学校」の生徒たちが描いた、しんとこパルコのイラストと、本プロジェクトのリターン商品の一部を展示します。ぜひ足をお運びください!


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