はじめに

ープロジェクトの概要

原宿と渋谷の間の若者が行き交うエリアで、原爆展を開催します。

絵は、広島平和記念資料館のプロジェクトの一つである、広島市立基町高等学校生徒と被爆者が共同で、その証言を元に制作する「原爆の絵」の複製画をお借りして展示します。


その他、開催した展示にておいて販売する、広島に関連する飲料水やグッズなどの商品の売上総利益は公益財団法人広島平和文化センターへ寄附をします。


・観覧無料

・展示開催場所

Gallery HITCH HIKER TOKYO

住所: 〒150-0001 東京都渋谷区神宮前6-16-5 1F

・展示開催日時

8.25(金)  14:00-19:00

8.26(土)  12:00-19:00

8.27(日)  12:00-18:00



解決したい社会課題

日本の事を自分事にー


関東でも、原爆を「広島のこと」「長崎のこと」ではなく「日本の事」「自分の国で起きた事、続いている事」と若い世代の人たちが捉えられるように、知ることが出来る場所・考える機会を少しでも増やしたいです。


私は、横浜で生まれ育ちました。

小学校や中学校では歴史の一部として原爆に触れ、時に被爆者の方の証言を聞く機会も数回あったと記憶しています。

でも当時、地元の図書館や一駅先の街に行くくらいが私の行動範囲だったので、広島や長崎の話は外国の事のように遠く感じていました。

大学に入り、広島から上京してきた友人達と会った時に初めて原爆や戦争に対する意識の違いを強く感じました。

それは子どもたちが悪いのではなく、関東にはまだまだ原爆について知る機会や考える機会が少ないからだと感じます。


そして大人になってから海外に出るようになり、先日ギリシャの火山へ行った時に「この山の火山噴火の威力は広島原爆の100万個分だった」という解説を受けましたが、周りの海外の人たちの反応はとても曖昧なものでした。


原爆の威力をよく知らないからです。

「原爆は酷いものだった」という事しか知らない人がほとんどなのです。


とても悲しくなりました。

広島や長崎の人々が感じている、他の地域への落胆はこのようなものなのかもしれないと感じました。


個人的な話ですが、私は今後海外を拠点とすることになります。


その前に日本で行かなければならない場所を周る予定を立てました。

広島に行く前に「はだしのゲン」という漫画を読み始めたり、YouTubeで被爆者方の語りを聞き始めました。


「昔のこと」「あの時のこと」を勉強するつもりだったのに、原爆がもたらした地獄は今も続いていると知りました。


移住先は、核保有国です。

恥ずかしながら、私自身もやっと原爆や核兵器について「自分ごと」として考えなければと危機感を持ち始めたのです。


人にはそれぞれ、知るタイミングと知りたい範囲と内容と角度があり、それを選択できるべきだと思っています。

ただ、知りたいと思った時に知れる場が身近に用意されている事が、どの地域であっても必要だと強く感じます。


そんなことから、原爆についての知識や悲しみを、関東の若い人たちにも「自分ごと」として感じてほしい、知りたいと思った時に立ち寄れる場所を作りたいという思いが生まれました。


広島と長崎で起きたあの惨状に思いを寄せて悼み、平和への感謝と強い意志を持つべきなのはこの国にいる人みんなだと思うのです。

また、私たちのような「伝える役割」をする人間の年齢層も、上の世代から徐々にバトンタッチしなくてはいけないと感じています。

被爆者や証言者の高齢化に合わせて、伝える活動をする人々も段々と高齢化してきているように思うからです。


今回の展示メンバーの3名は平成産まれの女性なので、開催の雰囲気としてはまた新しいものを感じていただけると思いますし、私たちのようなこれからを担う世代が率先して活動する姿を、もっと若い世代の方々にも見ていただきたいなと思います。



このプロジェクトで実現したいこと

ー具体的な活動の内容

▼「次世代と描く原爆の絵」の複製画10点の展示

「8月6日の空」

作:坂本茜 所蔵:広島平和記念資料館


…展示する絵の詳細

①複製画

厚紙印刷(マット加工) 用紙サイズ:約530mm×約420mm

②キャプション

A3サイズ・ラミネート加工・縦向き


 

広島平和記念資料館の「次世代と描く原爆の絵」プロジェクトより複製画をお借りして展示を行います。

被爆者の証言を元に、広島市立基町高等学校普通科創造表現コースの生徒たちがその記憶を絵に残す取り組みです。


より絵に描かれた状況や人物の表情の理由などを感じて見ていただけるように、被爆証言者と作者の生徒さんのコメントが書かれているキャプションもお借りして展示します。


また、ギャラリーのある通りには海外の方も多くいらっしゃるので、キャプションの英語翻訳したものも用意します。


このプロジェクトでは現在までに182点の作品が制作されており、今回はその中から厳選した10点の複製画を展示する予定です。


今回の展示は初開催ということもあり、広島に限定したものにしますが、今後としてはもちろん長崎の原爆についても活動していきます。


 

▼広島の水の販売

展示に合わせて、ペットボトルの広島の水(宮島の天然水 500ml)の販売を、ギャラリーのデッキスペースにて行います。


宮島の鳥居が描かれている美しいパッケージデザインで、原爆展に来た方々に写真とハッシュタグ付きでSNSなどに投稿していただくことで、より多くの方に展示の開催を周知したいと思います。


夏の猛暑の時期なので、喉を潤し少しでも快適に展示をご覧いただきたいです。


現金対応のみの予定で、売上総利益は全て寄附金とします。

・寄附先: 公益財団法人広島平和文化センター

・寄附までのスケジュール: 展示終了後、9月中旬までに

・寄附金のお渡し方法: 銀行振込

※支援者様が寄附金控除を受けられるものではございません。予めご了承ください。

(飲料水詳細)

・名称: 宮島天然水

・内容量: 500ml

・賞味期限: 製造後2年後

開封後はすぐお飲みください。

・保存方法: 直射日光を避けて保存してください。

・販売元: MIYAJIMA BEER株式会社

・原材料: 水(浅井戸水)

・採水地:広島県廿日市市宮島町


▼展示用に依頼したBGMを流す

既存の曲ではなく、「平和への祈り」をテーマにピアニスト・作曲家である丹千尋さんに作曲と録音を依頼し、展示会場内で流します。


丹千尋さん Official Website


丹さんは昨年の10月には、ウクライナ難民支援コンサートでピアノを担当されたピアニスト・作曲家で、その音色には慈愛と祈りが感じられます。

展示の絵10枚を見る所要時間を1人だいたい15分と計算し、3分の曲を5曲または5分の曲を3曲など、一周が15分になるように作っていただきます。


深いテーマの展示なので、絵を見て、やるせなさや苦しさを感じた来場者の心を音楽によって少し緩和させたいと思い依頼に至りました。



▼手描きの広島の絵はがきの販売

主催者の私は6月末に初めて広島に訪問しました。

広島平和記念資料館を見た後に感じたこと、目に映る風景、爆心地となった原爆ドーム、人々が逃げ込み流れた川、「75年は草が生えないだろう」と言われた土地に咲く草花ー。

そんなものを題材に絵を描き、裏面に広島の切手を購入して貼り、ギャラリー内で販売します。

切手は広島らしい絵柄の84円切手を使用します。

現金対応のみの予定で、売上総利益は全て公益財団法人広島平和文化センターへの寄附金とします。

※寄附先・方法は上記の宮島天然水と同様


▼原爆展のHPの開設と運営


毎年の原爆展の開催と、原爆についての知識を深めていただくために、ホームページを開設しました。

原爆展ホームページ


コンテンツとしては、

・原爆展の詳細(展示内容・日時・ギャラリーの詳細地図・行き方など)

・活動報告

・原爆についての知識ページ

・各SNSへのリンク

などを掲載し、更新していきます。




▼SNS運用

SNSでの投稿により私たちの活動を知っていただき、少しでも多くの方に展示に足を運んでいただいたり、原爆について目に触れる企画を増やす目的でアカウントを開設しました。


Twitter

・黙祷アラーム投稿の拡散

関東では、広島や長崎のように原爆が何時に投下されたのか知っていて、黙祷をする人は少ないように感じます。

朝、一部の番組でニュースがやっていて初めて、「あぁこの時間だったのか」と思い出したりすることもあるのです。

Twitterでは拡散力を活かして、「原爆投下の時間をアラーム設定して黙祷をしよう」という投稿の拡散を呼びかけます。

2秒でも10秒でも被爆者や被爆地へ心を寄せて、平和への祈りの気持ちを忘れないように、この取り組みを考えました。

黙とうアラームの周知のツイートは7月下旬より投稿・拡散予定です。


Instagram

Instagramは見やすさと親しみやすさがあるので、イラストと文字で展示の詳細や原爆について誰でも分かるように噛み砕いて簡単に紹介するアカウントとして運営します。


戦争や歴史の説明は難しい言葉が多く、せっかく"知りたい気持ち"があっても、内容の分かりづらさが"興味や関心を持ち続けること"の弊害になると思います。


知識がまだ無い方でも「分かった」「知ることができた」と少しでも思えるように、分かりやすい投稿を目指します。




▼あなたはどこから?マップの掲示

大きな日本と、小さな世界地図が書かれたA1用紙をギャラリーに置き、来場者の出身地や育った場所にシールを貼っていただきます。


「広島」「HIROSHIMA」のことは知っていても、日本列島のどこに広島があるのか知らない人もいます。

広島と自分の街との距離を改めて感じたり、ここに原爆が落ちたんだと知り想像していただきたいと思い掲載を企画しました。


その年のシールの色を決め、毎年同じボードを使ってシールを貼り足して行くことで、「自分の場所」と「他の人の場所」、「今の自分の場所」「いつかの誰かの場所」に意識と目を向けるきっかけにもなると思います。


ープロジェクトを通して実現したい変化

「この展示に行くために、少し原爆について予習しておこう」

「広島のどこに原爆が落ちたんだろう?」

「爆心地がもし渋谷駅だったら、自分が今いる場所の被害はどんなものなのだろう」

「原爆が落とされるまでにどんな時代背景があったんだろう」

そんな風に、それぞれの"知らない"を恥じる事なく"知りたい"に変えるキッカケになる展示になるよう企画を進めています。


また今回私たちは"若い世代に原爆を知る機会を"という思いで、広島の高校生が被爆者の方とのたくさんの打ち合わせを通して描いた絵を展示させていただくので、彼ら彼女らと同じ世代の学生の観覧者の方々が「自分も広島に行ってみたい」「資料館で原画を見てみたい」「被爆者の証言を実際に聞いてみたい」と何らかの影響を感じていただけたら嬉しいと思います。



資金の使い道

ー目標金額の内訳、具体的な資金の使い道
 

▼スペースレンタル費:約15万円

▼人件費:約15万円(在廊スタッフ4名3日間・運搬スタッフ2名搬入と搬出の日)

▼HP作成依頼費:約5万円

▼フライヤー・ロゴデザイン費:約5万円

▼BGM作曲・録音費:約10万

▼備品購入費:約2万円

▼リターン原価・送料:約2万円

▼手数料:約6万円 (9%+税)


実施スケジュール

ープロジェクト自体の実施スケジュール

【全体】

6月6日 ロゴデザイン納品

6月11日 HP開設

6月15日 フライヤーデザイン納品

7月下旬〜8月 BGM納品

8月25日 午前中搬入・午後展示

8月26日 展示

8月27日 展示・搬出

8月下旬 リターン発送


【展示】

8.25(金)  14:00-19:00

8.26(土)  12:00-19:00

8.27(日)  12:00-18:00


<募集方式について>
本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。



リターン

●5000円のご寄付→感謝のメール

●10,000円のご寄付→感謝のメール・活動報告書

●30,000円のご寄付→感謝のメール・活動報告書・ご来場された場合広島の水を1本ご提供

●50,000円のご寄付→感謝のメール・活動報告書・ご来場された場合広島の水を1本ご提供・ホームページにお名前を掲載

●100,000円のご寄付→感謝のメール・活動報告書・広島の水を1本ご提供・ホームページにお名前を掲載・主催者による広島の絵のポストカードを1枚ご提供



最後に

数年前の私には、まさか東京で原爆展を主催するだなんて想像もつきませんでした。

学生時代は歴史の授業も退屈で、ただの「覚えなければいけない教科」でした。

それでも、電車の中で誰かが喧嘩しているだけで涙してしまう「争いが嫌いな自分の繊細で平和的な性格」は、私を毎年地元横浜の原爆展に足を運ばせていました。

そこは私にとって「怖いけど、事実を知りたい」気持ちを受け止めてくれる場所でした。


そして、その時はなにか自分でもやろうと思ったわけではないのですが、そんな風に知れる場所があったことは私の中で戦争や原爆について少しずつ気持ちが積み重なっていく理由になっていたのです。


私にとっては、今が自分のタイミングだったのだと思います。

私自身も誰かのいつかのタイミングのきっかけになりたい、布石になりたいという思いです。


この夏、あの日のうだるような暑さに想いを馳せる8月、ぜひ東京での原爆展の開催にご協力をお願いいたします。



チーム/団体/自己紹介・活動実績など

①主催者:大森美穂

神奈川県横浜市出身。日本女子大学卒業。

2019年に、「STOP THE WAR」をテーマとする世界的なミスコンテストMiss Grand Internationalの日本大会にて「第3位」・ファイナリスト同士の投票によって最も親切な人に贈られる「コンジニアリティ賞」をW受賞。



②協力者:上澤美樹


私は東京生まれ東京育ちです。

台湾がまだ日本だった頃、そこに住んでいた祖母から戦争の話を聞いたことがありました。

その頃の私はまだ小さくよくわかりませんでした。


それでも、「私が亡くなった後は伝える人がいなくなるから、戦争が無かったことになってほしくない。」と祖母が言っていた事は強く覚えています。


その後、社会科見学等で行った原爆の展示も想像するだけで胸が痛くなり、怖くて見れないほどでした。

知れば知るほど怖くなり、戦争や原爆のことを深く知ることをずっと避けていました。


東京に住む祖父の戦争の話も怖くて聞けませんでした。


そんな中、今回主催者の原爆展への思いを聞いて「彼女となら一緒にやりたい。今回を自分が学ぶきっかけにもしよう。」と思いました。


私のようにまだ原爆を知らない人も、知りたくないまま大人になった人だってきっといるはずです。


「少しだけでも知りたい」

今回の展示では、そんな初めの一歩の気持ちを受け止められるものになると思います。


何かを知るのに、きっかけはなんでも良いです。

「来てみて、展示を見て、その時の自分どのように感じるか。」がとても大切なことだと思います。



③協力者:西原理佐子


私は、18歳まで広島で育ちました。


上京して初めての夏、8月6日がいつもと違うと感じました。

テレビをつけても、いつも通りの朝のニュース。

黙祷のための町内放送も聞こえてこない。

自分の中に根付いている広島を意識するきっかけになりました。


瀬戸内海の島育ちの私の祖父は、あの日まだ10歳で、校庭で貴重な食料だった芋掘りをしていたそうです。

空に大きなキノコ雲が上がるのを見て、防空壕に逃げたと聞いたことがあります。


母校の前身である市立高等女学校の生徒は、あの日朝から建物疎開作業に動員されていました。

原爆で最も多くの生徒が亡くなった学校だと教えられました。

建物疎開作業をたまたま休んだことで、自分だけが生き残ってしまったという思いに苦しんでいるという方の話を聞きました。


いつも当たり前に、原爆の話が身の回りにありました。

音楽の時間に「青い空は」や「原爆を許すまじ」を歌ったこと。

夏になると慰霊碑の掃除に行ったこと。

国際交流の前に"Hypocenter(爆心地)"の発音を練習したこと。


ただ、学んできたことを話すことにはずっと抵抗がありました。

広島だけが負の歴史を背負っているわけではないのに、大手を振って発信するのは自分たちだけが被害者ぶっているように思われるのではという気恥ずかしさすらありました。


でも、先日「原爆展」をやりたいと友人である主催者から聞いた時、なんとなく、呼ばれているような気がしました。

広島を出て10数年。広島の過去に興味を持ってくれた人たちとの出会いが、いつの間にか自分を変えてくれた気がします。


原爆がもたらしたものはなんだったのか?

戦争を終わらせるために原爆は必要だったのか?

原爆がなければ終わらせることができない「戦争」ってなんだろう?

そんなことを幅広い世代の人に考えてもらえるちょっとしたきっかけになったらなと密かに思っています。


問いへの答えは、それぞれにあると思います。

いつか私たちが選択を迫られた時に「原爆について知っていること」「それについて考えてみた経験」が役に立つことを願っています。

  • 2023/08/29 00:24

    みなさま、こんばんは!2023年8月25日(金)〜27日(日)昨日までの3日間にわたる「絵で知る原爆展」が無事終了しました!展示を終えてのご報告をさせていただきたいと思います!(詳しいご報告は、報告書リターンを選んでくださった支援者さまに後日お送りします。)会場内はあまり広くなく、3〜5名ほど...

  • 2023/08/18 23:35

    夏本番、みなさま体調はいかがでしょうか。8月6日広島原爆の日、8月9日長崎原爆の日、8月15日終戦記念日を迎え、いよいよ来週に原爆展が迫ってまいりました。原爆の日の後はご支援の波が落ち着くかと思っていましたが、みなさまのSNSでのシェアや個人的な連絡でのお知らせ、今回インタビューと記事掲載をし...

  • 2023/08/11 22:59

    みなさま、こんばんは!8月もあっという間に2週間が経ってしまいました。先週からの7日間は、広島原爆の日・長崎原爆の日があったことも相まって、より多くの方との交流がありました。本日のタイトルにもある通り、なんと支援者様が30名を超えました!!!!初めての クラウドファンディングで、どれくらいの方...

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