野菜に含まれ、体に良いとされる化合物をフィトケミカルと言います。カレーに含まれるスパイスであるターメリックには「クルクミン」というフィトケミカルが含まれています。クルクミン類には抗腫瘍活性、抗炎症活性、抗糖尿病活性など様々な薬理効果が知られています。さらに、トマト、ソラマメ、ニンニクなどに含まれるフィトケミカルにも健康増進作用が知られています。これらの秋田の野菜を加え、脂肪分を抑えたフィトケミカル・リッチで、体がよろこぶカレー」を作ります。

 私はクルクミン類の研究を始めて19年になります。そして、満を持して、野菜王国・秋田の誇る野菜類を加えて、フィトケミカル・リッチなカレーを作ります。21世紀のカレーは美味しいだけでなく、体がよろこび、お年寄りにも優しいスマートさを目指します。

 1990年ごろ、私は遺伝子操作をして、「がん」を作る研究を行っていました。それはAPC遺伝子という大腸癌の最初のステップに関わる遺伝子でした。その結果、大腸癌になるには、まずβ-カテニンというタンパク質が細胞内に蓄積することが分かりました。「クルクミン」という化合物にはβ-カテニンを分解する活性があることが知られていました。東北大学薬学部の先生たちとクルクミンの化学構造を改変して、もっと、効率良くβ-カテニンを分解する新しい化合物を作り出しました。これらの化合物には抗腫瘍活性だけでなく、抗心不全活性、抗炎症活性、抗糖尿病活性、抗高脂血症活性、抗ウイルス活性などがあることが分かりました。

 ただし、これらは新規の合成化合物なので、「食べたことのある人」はいません。そんな時、新規の化合物と思っていた、GO-Y022がカレーに含まれていることが分かりました。クルクミンを加熱処理するとGO-Y022が自然に産生されるのです。つまり、我々は既にGO-Y022を「食べていた」のです。GO-Y022を添加物として加えるのではなく、カレーの製法を工夫して、「GO-Y022リッチなカレー」を作ろうという試行錯誤が始まりました。こうして、カレーに含まれるクルクミンだけでなく、GO-Y022の含有量も測定することが可能になりました。このGO-Y022を測定した「秋田大学カレー」は実際に美味しくて、体がよろこぶのか?まずは試作品を作ってみようということになりました。

漫画 カレー物語(15ページ)


 秋田大学カレーを提供します。ご賞味いただき、まずは美味しく、そして体に優しいのか?アンケートにお答えください。

※本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。


朝日新聞デジタル 『がんドクターが「カレーを研究するぞ」 その理由は』(2021年4月9日)

秋田大学医学部附属病院ホームページ 腫瘍内科

秋田大学大学院医学系研究科 医学専攻 腫瘍制御医学系 臨床腫瘍学講座 ホームページ

  ①漫画 カレー物語

  ②クルクミン・アナログ物語(下画像)

  ③新ラ・マンチャの男 ~一腫瘍内科医のドン・キホーテな生活~



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30年以上のガンに関わる医学的研究と、19年以上のターメリックの研究に従事されていたと聞いた時は本当に驚きました。
美味しく食べて、健康的になる。薬ではなくて、日々の食事から健康を享受するという考え方は私も同じです。
そこにスパイスがキーになってくることは信じていました!
先生の研究とこれからのカレー、スパイスの発展にも願いを込めて、私も応援します。
印度カリー子






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