どこでも誰とでも繋がることのできる、この時代。

綺麗な場所があれば、いいねをもらえる写真を撮る。
誰かに披露するために、上手くなるまで練習する。

なぜだかひとりのときでさえも、誰かの評価を気にしているようなわたしがいます。

だから、誰のことも気にせず、なんにも気にせず、子どもの頃のように自分の感覚に素直になれる、そんな時間が必要だと感じるようになりました。

そこで、わたしはいろいろな場所を探していくなかで、森のなかでぽろりぽろりとピアノを弾くようになりました。

すると、だんだんと気持ちが楽になり、心が解放されていきました。

わたしがわたしを、素直に受けとめられることがやっとできるようになっていきました。

わたしがわたしらしくいるために、
たまにはわたしを ひとりじめ、してもいいよね。

そんな想いから、「森と、ピアノと、 」のプロジェクトが始まりました。
みなさまに、わたしが体験したような空間を、お届けしたいと思っております。


わたしたちのつくる「森と、ピアノと、 」とは、好きな表現活動に没頭し、“とっておきのおひとりさま時間”を過ごす、森のなかの施設です。

簡単に言うと、1日ひとり限定利用の貸しスペースのようなところです。

一番の特徴は、たったひとりで来ていただくということ。
たとえ仲が良くても、身内でも、その人の前で被ってしまう仮面のようなものってあると思うんです。それも確かに一つの面ではあるけれど、ここでは心を丸裸にして解放してもらいたい。

誰にも見られないことで、心の内側にある自分に気がつきやすくなるのではないか、とわたしは思います。

わたしたちは、スペースを提供するとともに、訪れるみなさまが自由に表現に打ち解けるよう、それぞれに合う工夫や準備をいたします。


わたしたちは、これから施設をつくり、2024年の夏から秋を目安にオープンできるよう、資金調達や施設の設計を進めています。

建物は、解放感のある特徴的な大きなガラスにより、自然に包まれている気分になれるような設計を目指しています。2棟が合体したような形となっており、それぞれ音(音楽:楽器・歌)と色(アート:絵・モノづくり)で表現活動をするような空間になっています。

※建築物は基本設計段階でのイメージのため、形状が変更になる可能性があります。今後見積もり状況を踏まえ調整していきます。

ただスペースを貸し出しているのではなく、誰かが用意してくれている、誰かがいてくれる、人の手による、優しい温もりがあります。

スタッフは、一緒に森のどこかに滞在しています。そのスタッフは、ひとりで本を読んでいたり、お絵描きをしていたり、好きなことをして過ごしています。
困ったことがあったり、話し相手が欲しいときには、いつでも声をかけにいらしてください。スタッフ側からは介入しません。来てくださる方のお気持ちにゆだね、ただ、森のどこかにいるだけです。

建物には、訪れる方が、“とっておきのおひとりさま時間”を過ごすのにぴったりの道具や、お食事やお飲み物などをご準備いたします。そのため、いらっしゃる前に「たいわの時間」を行い、その方にとって必要なものをヒアリングさせていただきます。

どんなものが用意されていたら心地よい気分になるか。
どんな食べ物で体を満たしたいか。
どんな環境だったら好きなことに没頭できるのか。

もちろん、ご自分の楽器や絵筆を持ってきていただくことも可能です。

好きなものには正解がない。
だからそれぞれの人の持っている色が最大限に発揮されていくような一日のデザインをお手伝いさせていただきます。

また、この施設では、自分自身の感性に向き合っていただくため、お持ちいただくデジタルデバイスは、受付でお預かりさせていただきます。ご自身の五感を通して、他者の目からも離れ、素直に湧き出る感性を大切にしていただきます。

※デジタルデバイスは鍵のついている箱にお入れして保管いたしますのでご安心ください。なお、鍵はご本人にお持ちいただき、スタッフも触れられない状態にて保管します。

※オープン後しばらくは、日帰り利用のみとなりますが、より余白のある"とっておきのおひとりさま時間"を過ごしていただくため、将来的には宿泊施設等も増築していく予定です。事前の対話の際にランチや飲み物、宿泊施設のアテンドをオプションとしてつけさせていただきます(宿泊施設の紹介は旅行会社との提携を想定しております)。


「森と、ピアノと、 」があるのは、自然豊かな長野県富士見町の森のなかです。
周辺には民家がありません。聞こえるのは近くに流れる小川のせせらぎや鳥のさえずり、木々が触れ合う音。

そして、初めてこの森に踏み入れたとき、ふっと空気感が変わるのを感じました。「ここは優しい森」そう感じとったことを覚えています。


この森は、1200年以上続く諏訪大社の最も大きく重要な神事「御柱祭(おんばしらまつり)」に少し関係しています。

樹齢150年、17mを超えるモミの大木でつくられる“御柱”。それを曳くための大きくて太い綱は、藤の根っこ「根藤」を使ってつくられるのが伝統で、この森は、その根藤がたくさん取れる場所だったそうです。
なんだか神聖で、親しみを感じませんか?

訪れてくださる方と、深く森に関わっていくなかで、わたしたちも森に支えられ、守られていくのかもしれません。この森で行う「森と、ピアノと、 」の空間はそんなところになっていくのではないかと思っています。


本プロジェクトの構想に至った背景について、少しお話しさせてください。

以前は、薬剤師として約10年勤めていました。

薬剤師になろうと思ったのは、日本では薬で治るような病気で貧しい国の人たちが命を落としてしまう現実を知り、その人たちを救いたかったから。会ったこともない他国の人たちを救うのが、いつしかわたしの使命になっていました。


がむしゃらに働き、もうすぐ海外へ行けそうだと思っていたそんなとき。医師である父の病気がわかりました。

ALS=筋萎縮性側索硬化症という、徐々に筋肉が動かせなくなっていく病気です。余命は2年程度。自分で動くことができなくなり、最終的には呼吸もできなくなり命を落とすか、人工呼吸器や胃ろうを使って生きていく。しかし、それによって話すことも食べることもできなくなります。

父は延命措置という選択を取りませんでした。長く生きるよりも、最期まで大好きな美味しいものを食べ、自らの声でわたしたちと会話を交わすことを選んだのです。

そこで深く考えたこと。「生きるってなんだろう」

医療者でありながら、その根源的な問いに今まできちんと向き合ってきませんでした。いや、医療者であったからこそ、するべきことは「より長く生きること」だとどこかで思っている自分がいました。

父の生きざまを見て、人生を全うすることは、長く生きることだけではないと実感しました。現代医療だけでは癒せないものがある。死を遠ざけるためではなく、その人がその人らしく生きるために、人生を豊かに彩ることに関わりたいと考えるようになりました。


そこで、まずは自分自身が自分らしくあるために、どんなことが必要か考えました。

周りの目を気にしやすい性質のわたしは、誰かの評価を気にして正解を求めてしまいます。大人になるにつれ無意識に、自分の「好き」という感情に蓋をしてきました

わたしが「好き」に素直になれていたのは、幼少期にまで遡ります。子どもの頃実家にあったピアノを夢中になって弾く時間は、幼いながらもわたしにとってはストレス発散でした。何かに没頭する時間は、ただ目の前のものと自分だけの、世界とわたしだけの繋がりを感じれらる、瞑想のようなものだったのだと思います。

しかし東京に住んでいると、ひとりで気ままに表現活動に没頭できる場所があまりないのが現状です。

では、自分が好きな場所、心地いいと思える場所って、どんな場所だろう?
どんな場所でピアノを弾くのが一番没頭し、自分自身を解放できるだろう?

手持ちの電子ピアノを担ぎ、実際に弾いて試していきました。

そのなかで理想の場所だと思ったのは、四季を感じられる森。木々の揺れる音や木漏れ日を感じ、小鳥のさえずりや小川のせせらぎの音が聞こえる森のなかにいると、地球に包まれているような感覚になり、全く音のしない閉鎖空間よりもとても心地よく集中できることがわかりました。

それを叶える場所をつくりたい。

プロジェクト名は「森と、ピアノと、 」に決定。わたしにとっての没頭できる好きなことはピアノだけれど、それぞれ好きなものは異なる。

訪れる人にとっての何かを入れてもらえるように、「ピアノと、」の後に余白を入れました。

誰もが、「好き」に没頭できて自分自身を解放できる、そんな1日をお届けします。



①建築の設計

Studio on_siteの建築家大野さんにご協力いただき、建築の設計を行いました。大野さんは地球の循環のなか、その土地で呼吸をする「もの」で、「ひと」とともに、場所を育てながら空間をつくっている方で、わたしの夢物語をそのまま具現化してくださいました。

大野さんになぜこのプロジェクトに参加しようと思ったのか聞いてみました。

大野さんの声:森の中でおひとりさまで、自分の表現をできるような空間をつくるということ。内省しながら自分の自己表現を活性化させるというのはとても大切だと思いました。僕はよく自然に触れながら建築をつくっています。建築をつくるときには訪れた人が空間のなかで落ち着いて自分を見つめ直すような場にしたいと考えています。僕のつくる建築と廣瀬さんの考える空間みたいなものがマッチするんじゃないかなと思い、このプロジェクトに参加させてもらうことになりました。

②森の整備

大地の再生」の方々にご協力いただき、森の整備を行っています。これからも森が元気に育っていくように、水と空気の通り道をつくる“風の草刈り”、“点穴”などの手法を取り入れています。2ヶ月に1回くらいのペースで定期的に行っています。


③長野県ソーシャル・ビジネス創業支援金採択

長野県は地域の課題をビジネスの手法で解決する創業を支援しており、本事業はその支援金の対象者として採択されました。

④株式会社とわいろの設立

本プロジェクトを成し遂げるために、2023年8月に株式会社とわいろを設立しました。「とわ(toi)」はフランス語で「あなた」という意味。あなたの色が合わさって十色になるカラフルな世界をイメージしてつけた名前です。設立の際には、自分と世界の豊かさを考えるコミュニティPOOLOに入って仲間を集め、ブラッシュアップを重ねてきました。


⑤ホームページの制作

株式会社クリエスタにご協力いただき、「森と、ピアノと、 」の世界観をたっぷり詰め込んだWebサイトを制作いたしました。

森と、ピアノと、 Webサイト

ぜひみなさまには「STORY」を読んでいただきたいです。わたしの実体験をもとに、「森と、ピアノと、 」で体験いただきたい世界を、物語を通して表現いたしました。


2023年内:土壌改善、植樹など
2024年春(雪解け後):着工開始
2024年夏〜秋:オープン予定


支援金は建築費用約3,000万円の一部に当てさせていただきます。残りは自己資金、助成金等で賄います。(概算見積もりのため価格は変動いたします)


本当に自分が心から気持ちいいと感じる瞬間って、誰に認めてもらわなくてもいいと思うんです。

わたし自身の素直な感覚に従っていて、いいはず。

本当の自分の声に正直に生きられる時間が、きっと心の余白を生む。今この瞬間を生きることができる。そんな人が増えていき、周りに感謝したり、周りのために行動を起こすことができるようになれば、あたたかな優しい世界になっていくと、わたしは信じています。

どなたでも、表現者です。だから、上手くなくてもいい。
ぜひ、思う存分自分の「好き」に没頭してほしい。
訪れる方に、自分を大切にする感覚に気づいていただきたい。そう願っています。


来訪者へのメッセージ

「森と、ピアノと、 」の目指す世界をご想像いただけましたでしょうか。誰もが「好き」を大切にできる。そんな未来を一緒につくらせてください。


Q. 宿泊施設ですか?

いずれは宿泊施設も作る予定ですが、現在は宿泊機能のついていない貸スペースです。そのため、日帰りもしくは別の場所での宿泊をご提案できるように準備を進めております。

Q. 飲食は可能ですか?

料金の中にランチ代が含まれています。苦手な食材、アレルギーなどは事前にお伺いいたします。その他、ハーブティーやアルコールなどのお飲み物、お菓子もご用意する予定ですが、持ち込みも可能です。いずれはカフェも併設予定ですが、今のところはお弁当のような形を想定しております。

Q. 何時間利用できますか?

1日1人貸切を想定しておりますので、制限時間はありません。思う存分お楽しみください。

Q. 子どもが弾きたい場合はどうすればよいですか?

1人で利用できる年齢であれば利用できます。いずれはお子様が来れるようなキッズプログラムも考え中ですので、小さなお子様のご利用はしばらくお待ちください。

Q. 道具は必要ですか?

手ぶらで来場していただいて大丈夫です。事前ヒアリングを通し、あなたに合った"とっておきのおひとりさま時間"を堪能していただくためのご準備をいたします。もし利用したい楽譜、楽器、画材などをお持ちの場合はお持ち込みも可能です。

Q. Wi-Fiは使えますか?

デジタルデトックスもしてもらう場所にしたいと思っております。デジタル機器の使用や持ち込みはご遠慮いただいております。


廣瀬明香(ぴろ)/発起人

株式会社とわいろ代表。
「たんぽぽのように生きる」がモットー。
「国籍、性別、年齢など、あらゆる枠に関係なく、わくわくに満ちたカラフルな社会」を目指しています。
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石島知(とも)/プロデューサー

世界中で意味のあるプロジェクトを魅力的にデザインし続けていくことをビジョンとしています。
“ひとり”になることは、決して“孤り”になることでなく、人が人と深く繋がることと信じています。
Twitter(X)


倉原康(くらこー)/立ち上げサポートメンバー

寄り道を縁り道に。
プロセス全体で相手に価値を届けられるような仕事をしていきたいと思います。


大野宏/建築家

Studio on_site代表
土地の「もの」と「ひと」で建物をつくる建築家。
みなさんがつくりあげる「森と、ピアノと、 」への想いを空間として落とし込みます。
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安藤日向子(サニー)

「幸せな暮らしのつくり方」「自然のなかの子育て」を研究
インドネシアの特別支援学校、地域の精神病コミュニティーで活動
今年11月に長野県茅野市に移住
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二井賢治郎/アートディレクター

株式会社Standby 代表取締役社長
ファッション・ライフスタイル・ラグジュアリー領域の総合演出を手掛けるアートディレクター。
国内外の受賞歴多数。
今回は廣瀬さんたちの情熱に、ベットします!
 HP
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<募集方式について>本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。

  • 2024/04/17 20:00

    久しぶりの活動報告になってしまいました。代表のぴろです。応援してくださったみなさまに、「森と、ピアノと、 」プロジェクトの近況をご報告したいと思います。①クラファンリターンの発送や実施みなさまにお選びいただいたリターン。心を込めてご用意しております。オンラインでは1on1や、ハーブやアロマの処...

  • 2024/01/09 00:06

    クラウドファンディングは大成功の幕引きを迎えました!集まった額は3,389,504円、242名の方からご支援いただきました。心から感謝いたします。目標額達成後も、「遅くなってごめん」「滑り込み!」などと最後の最後までご支援の輪は広がり続けました。こんなにうれしいことはありません。まだ夢を見てい...

  • 2024/01/08 20:50

    まだ感動冷めやらぬ状態の代表ぴろです。文字を打つ手が震えております。さて、ありがたいことに早速Yahoo!ニュースに取り上げていただいたのでお知らせです。https://news.yahoo.co.jp/articles/c9703430efc849f7a5c247e178c4644d6728...

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