プロジェクトオーナーの手数料の負担は一切なく、支援者さまからのご協力費(12%+税)により運営しています。

はじめまして!第18回アジア太平洋ギフテッド教育研究大会(https://apcg-japan2024.org/)の実行委員長をしております愛媛大学の隅田学と申します。当プロジェクトをご覧頂きありがとうございます。

日本のみなさん。ギフテッドという言葉をご存知ですか?

皆さんの周りに、虫博士や恐竜博士だった人はいませんか。夏休みに、驚くような緻密で斬新な理科研究をした友達はいませんか。幼い頃より、身の回りの事物現象に強い関心を示したり、抽象的で創造的な思考を示したりする子供は少なからず存在します。「同じ年齢や経験の子供たちと比較して、何かしら高い達成やその能力を持っている子」という表現も分かりやすいかもしれません。こうした子供たちは、年齢や地域を問わず、皆さんの周りにもいるのです!

しかし「ギフテッド」と呼ばれるような子供だからといって完璧ではなく、その才能の開花には特別な教育支援を要します。才能を持つが故に通常の学校での教育に不適合を感じる子供、才能と困難を併せ有する子供もいます。これまで我が国の学校において、特異な才能のある児童生徒を念頭においた支援の取組はほとんど行われてきませんでした。文部科学省は令和4年に「特定分野に特異な才能のある児童生徒に対する学校における指導・支援の在り方等に関する有識者会議」審議のまとめを発表し、令和5年より「特定分野に特異な才能のある児童生徒への支援の推進事業」を開始しました。

私たちは、そんな子供たちの突出した才能を社会に埋もれさせないためにできることをやっていきたい。ギフテッドに対する正しい理解と支援のネットワークが必要です。!

現在私たちは2024年8月に高松市で開催される第18回アジア太平洋ギフテッド教育研究大会のプロジェクト準備を進めております。この大会は「アジア太平洋ギフテッド教育協議会(Asia-Pacific Federation on Giftedness:https://www.apfggiftedness.org/)」を母体して隔年開催される国際研究大会です。1990年の第1回大会開催から34年を経て、今回初めての日本開催です!私たちがなぜその取り組みを進めているのか?日本でギフテッドの教育研究大会が行われるその意義とは?その経緯をお話させてください。ぜひ最後まで読んで頂けますと幸いです!

私が初めてアジア太平洋ギフテッド教育研究大会に参加したのは、2006年の第9回大会です。台湾で開催されました。大きなホールを埋め尽くす多数の参加者、1000人を大きく超える参加者だったと思います。その熱気に圧倒されました。その中で、私は唯一の日本からの参加者でした。招待講演を聴こうと座っていると、前に座っている参加者が「おい、今回は参加者に日本人がいるらしいよ」「え〜!」と小さな声で話しているのが聞こえました。その時に、アジア太平洋ギフテッド教育協議会の現会長であるChing-Chih Kuo先生がとても歓迎してくださり、各国代表会議に私を招き、推薦してくれました。そして耳元で、いつかは日本でこの大会を開催してほしい、みんな日本へ行きたい、と伝えられたのを覚えています。

それから約20年、少しずつですが状況は変化しました。私はまずは自分のできることから始めるということで、2010年に幼年期の才能児を対象とした特別教育プログラムを開発し、実践するプラットフォームとして、Kids Academia(https://kids-academia.com/)をスタートしました。この取組は2013年に野依科学奨励賞を受賞しました。コロナ禍を経て今はオンラインを中心としていますが、全国から179名(1名は海外在住)の子供がメンバー登録してくれています。ご縁があり、ケンブリッジ大学のKeith Taber氏と共に世界の関連研究者との協働により科学才能教育に関する以下の3冊シリーズ(Routledge Research in Achievement and Gifted Education)を編纂し、出版しました。「科学才能教育研究の開拓と国際学術協働の先導」の研究業績に対して、日本科学教育学会より2018年に「学術賞」を受賞しました。2022年に開催された第17回アジア太平洋ギフテッド教育研究大会では、コロナ禍におけるオンラインでの実践、特に才能ある女児を対象としたSTEAM教育について発表し、Best Oral Presentation Awardを受賞しました。

Taber, K., & Sumida, M. (Eds.) (2016). International perspectives on science education for the gifted: Key issues and challenges. Routledge.

Sumida, M., & Taber, K. (Eds.) (2017). Policy and practice in science education for the gifted: Approaches from diverse national contexts. Routledge.

Taber, K., Sumida, M., & McClure, L. (Eds.). (2017). Teaching Gifted Learners in STEM Subjects: Developing talent in science, technology, engineering and mathematics. Routledge.

学校の先生方への発信も少しずつ始めました。2009年、独立行政法人教員研修センター(現教職員支援機構)による教育課題研修指導者海外派遣プログラムの一環として、日本全国の小学校、中学校、高等学校の先生方計14名と渡米し、ウィリアム&メアリー大学のギフテッド教育センターや先進的な取組を行う学校にて研修を行いました。2011年から2021年にかけては愛媛大学教員免許状更新講習において小学校、中学校、高等学校、特別支援学校の先生方を対象に「才能ある子どもの個性や能力を伸長する教育」を開講しました。2019年から愛媛大学教育学部の教職専門科目として「才能教育論」も開講しています。コロナ禍の2020年より、広く一般を対象としたオンラインセミナー、Gifted Academia(https://gifted-academia.peatix.com/)をスタートし、次回は第54回です。572名の皆様にフォローしていただいています。

国の政策にも変化がありました。文部科学省は令和3年に「特定分野に特異な才能のある児童生徒に対する学校における指導・支援の在り方等に関する有識者会議」を設置し、令和4年9月26日に「審議のまとめ〜多様性を認め合う個別最適な学びと協働的な学びの一体的な充実の一環として〜」(https://www.mext.go.jp/content/20220928-mxt_kyoiku02_000016594_01.pdf)を発表しました。令和5年度より「特定分野に特異な才能のある児童生徒への支援の推進事業」を開始し、令和6年度も同事業は継続発展されています。私はその推進事業の一つ、「特異な才能のある児童生徒に関する研修パッケージの作成」に関わらせて頂いています。「ギフテッド」という用語がメディア等を通して、知られるようにもなってきました。

しかしながら、日本の現状、子供の数等を考えるとギフテッド教育に関する理解や取組は全く不十分です!全国には教育支援とネットワークの構築を待ち望む沢山の才能ある子供たちがいるのです!!(Kids Academiaウィンタースクール2023に参加した子供たちに関する感想の一部を以下に紹介します)才能教育に関して日本語で入手できる関連文献は分野も数も限られており、逆に英語での発信については既に世界中に膨大な数の蓄積があってどこから手をつければ良いのかわかりづらいでしょう。今こそ、多くの方に、世界的な文脈で、ギフテッド教育研究が扱う対象や領域、テーマの多様さと奥深さ、優れた実践例、最新動向を広く共有したく、第18回大会であると同時に、第1回の日本大会の誘致、開催を決意しました。

<Kids Academiaウィンタースクール2003に参加した子供たちに関する保護者からのフィードバック>

「学校では一人で過ごすことが多く、まだ似たようなことが好きな友人がいないので『こんな子(Kids Academiaに参加した他の子供たち)が学校にいたら毎日楽しいだろうな、休み時間たりないぐらいずっと話していられるよ』と言っています。」

「自分が夢中になって調べてり、学んだりすることは、精神の安定にもつながっていた。新しいことを学ぶ喜びを感じている様子でした。」

「息子は、誰かれかまわずつかまえては、『ねぇねぇ、〇〇って知っている?〇〇は△△で...』と一方的にレクチャーをして回っているのですが、当然ながら、なかなか聞いてはもらえません(笑)。それがキッズ・アカデミアではニコニコしながら聞いてもらえて、何なら認めてもらえて褒めてももらえたので、息子は受け入れてもらえるうれしさと安心を感じたようでした。他の子も同じような感じで、むしろ、他の子がうちの子よりももっともっとすごかったので、それを見ていたら親の私も『あぁ、これでいいんだな。』と思うことができました。」

才能ある子供たちはその個性や能力が故に、孤立しがちです。また、困っているのは才能ある子供たちだけではありません。そうした子供たちを担当する学校の教員や保護者も孤立しかねません。ギフテッド教育に係わる信頼のできる知見を広く共有し、支援のネットワークを構築していく必要があります。アジア太平洋ギフテッド教育協議会を母体とするこの第18回アジア太平洋ギフテッド教育研究大会(APCG2024)の日本初開催が、我が国に点在しているギフテッド教育関係者を結ぶと共に関心のある潜在的な方々を開拓する機会となり、地域や所得等に係わる格差を超えて、全ての人にアクセス可能な教育支援として広がることを心から願い、実行委員会一同、日々、全力で大会準備を頑張っています。

●アジア太平洋ギフテッド教育研究大会のポイントは3つ

POINT 01:世界24ヶ国・地域からギフテッド教育関係者が集う(6年ぶりの対面開催)
POINT 02:世界23ヶ国・地域からの多様なギフテッド教育研究発表(171件予定)
POINT 03:世界7ヶ国・地域から約90名の中学生が参加するユースサミット

8月17日〜20日の4日間(ユースサミットは16日〜20日の5日間)、世界のギフテッド教育関係者が香川に集い、熱い議論が交わされます。本大会は「アジア太平洋」と頭に付していますが、参加者は発表者はアジア太平洋だけには留まりません。2024年6月18日の時点で、世界24ヶ国・地域からの参加申込があります。ユースサミットは世界7ヶ国・地域から約90名の中学生のエントリーがあります。ユースサミットは参加国・地域から約10名の引率教員等も参加します。

研究大会での発表については、既に発表申込の査読が完了しており、その査読を通過した171件の発表(135件の口頭発表と36件のポスター発表)は、世界23ヶ国・地域のギフテッド教育関係者によるものです。アルメニア、オーストラリア、カナダ、中国、デンマーク、フランス、ドイツ、ギリシャ、香港、インド、インドネシア、日本、マレーシア、メキシコ、オランダ、フィリピン、サウジアラビア、シンガポール、韓国、台湾、タイ、トルコ、米国合衆国からのギフテッド教育関係者による発表を聞く機会、なんて素敵でしょう。発表分野も、才能概念、才能教育の倫理的側面、社会的・情緒的側面、インクルーシブな教室環境、国際比較・文化協働、非西洋的な視座、認定・評価、STEAM分野の卓越人材、家庭と学校の協働・支援、教員の資質・能力と研修、才能と困難を併せ有する(2e)児童生徒等、多様です。

本大会は、日本初のギフテッド教育研究大会であり、我が国における才能児への支援、教育、研究の新たな幕開けです。国内外の関係者による有意義なつながりとより深い理解のためのプラットフォームを提供する、この変革的な大会へのご参加を心より歓迎すると共に、ご支援を賜りたくお願い申し上げます。

●クラウドファンディングとAPCG2024のスケジュール

2024年6月下旬クラウドファンディング開始
2024年8月17日〜20日 APCG2024開催
2024年8月16日〜20日 ユースサミット開催
2024年8月20日 クラウドファンディング終了
2024年11月中旬 リターン発送予定

●支援金の使い道

- 資金の使い道は、主に3つの用途を想定しています。

1)講演者の招聘旅費(交通費・宿泊費)

2)ユースサミット参加中学生への翻訳ツール補助

3)招待講演の動画撮影および動画編集費用

残念ながら日本ではまだ「才能教育(Education of Gifted and Talented Children)」に関する学協会が存在しません。そのため、関連研究者約30名が中心となり、実行委員会組織を作って準備を開始しておりますが、リソースが限られており、必要経費の一部をご援助に頼らざるを得ないのが現状です。本大会の趣旨に賛同し、サポーターとしての手伝ってくださっている2名もボランティアでの支援です。

本大会は、6年ぶりの対面開催です。ギフテッド教育に関する先駆的な研究・実践をされている国内外の研究者による招待講演を企画しました。航空券や宿泊料の高騰により、海外からの研究者招聘はハードルが上がっています。一方で、日本初開催の本大会に少しでも多くの方にご参加頂けるように、国際学会としては参加費を可能な限り抑えて設定させていただきました。参考までに、全米才能教育研究大会(National Association for Gifted Childrenの2023大会)の非会員・通常申込参加費は$619≒98,000円です。日本初開催のギフテッド教育研究大会をシンプルでありながらも質の高い招待講演で盛り上げると同時に、より多くの方にこれらのご講演を共有したく、専門の業者に撮影・編集を依頼し、リターンとさせていただきます。

もう一つ、今回、ユースサミットは世界の7ヶ国・地域から90名近い、才能ある生徒が集います。それらの生徒は文化や言語の背景が異なる生徒によるグループを構成し、探究活動を行います。使用言語は基本的に英語ですが、全ての生徒が英語を母語とするわけではありません。サミット中、様々なタイプの英語や異なる言語が飛び交う中で、英語を母語としない生徒が言語的なバリアーから疎外感を感じたり、自分の意見を述べることができずストレスと感じたりすることを少しでも軽減するために、翻訳ツールの導入を行いたいと思い、そのために支援金を使用いたします。

●2023年夏に開催された、プレユースサミットの様子

私たちはAPCG2024ユースサミットの試行を兼ねたプレユースサミットを、2023年8月23日〜25日に小豆島にて開催し、東京都、神奈川県、愛知県、広島県、香川県、徳島県、愛媛県から計13名の中学生が参加しました。

プレユースサミットでは、お茶の水女子大学の千葉和義先生を中心とした、サイエンス&エデュケーション研究所の先生方、そして愛媛大学の留学生が講師となり、参加生徒は6つのグループに分かれて探究活動(①海の付着⽣物の観察、②海藻のふしぎ〜分類からアートまで〜、③植物の⼆酸化炭素吸収実験、④太陽熱を利⽤したソーラークッカー、⑤⾝近な物質を使った酸化還元反応、⑥Optimization of Windmills Leveraging “Artificial Intelligence”)を行いました。地元の漁協の方々と一緒に地引き網体験も行いました。最終日には、参加生徒は自分たちの成果を発表し、表彰式も行われました。

終了後、参加生徒及びその保護者から、以下のような感想が寄せられました。

<生徒からの感想>

・海洋生物の多様性を学びました。自分の思っている以上の生物の世界があるのだと知りました。成長した点は、探究心が湧いてきたなと感じました。自分の知らない世界を知ることができ、それに夢中になり、より発展した学びや謎を見つけたいと強く思えるようになったことです。

・初対面の人とコミュニケーションがちゃんとれて仲良くでき、まだ自分でもいろいろな人たちと楽しく過ごせることがとても自信がつきました。

<保護者からの感想>

・探究グループに参加することが楽しみだったようで、自主的に事前準備をしていた様子が印象的でした(ソーラーパネルを使った自作の避暑装置を作っていました。小豆島に持っていったのですが、忙しくて使えなかったそうです)。すばらしい機会のおかげで、最高の夏休みになりました。

・中学生になってから学校生活での楽しさを見出す事が難しく不登校気味になっていましたが、このような活動の場が近くにあれば…と思わずにいられません。帰宅後も参加メンバーとの交流が続いているそうで嬉しく思います!保護者としては今回のような企画にもっと参加させてあげたいです。

APCG2024/ユース・サミット開催にあたり、実行委員会としてご一緒している方々より応援コメントを頂きました!
●香川大学/創造工学部 林敏浩教授

みなさん、国際会議APCG2024の副実行委員長を拝命しております香川大学の林敏浩と申します。私はいかに教育にICTを活用するかという教育工学が専門なのですが、今回はいろいろな縁もあり、専門とは違ったギフテッドの世界にえいやっと飛びこびました。ギフテッドと教育に関する国際会議が初めて日本で開催されるということ、さらに会場として香川大学で実施できることに、大変、ワクワクドキドキしています。

私はこれまで高松で開催される研究会や全国大会にたくさん関わってきました。そして、いつも「うどんの国に、ようこそ!うどんを作りながら皆さんをお待ちしています」とおちゃらけたことを言っているのですが、今回は様々な国から参加者をお迎えすることを考えると、真面目モードにならざるを得ません。しかしながら、それだけでは面白くないので、やっぱりおちゃらけると思います。真面目な国際会議の中でも、参加されたみなさんが、笑顔で日本の暑い夏を吹き飛ばす、そんな妄想をしつつ、ただいま、APCG2024の準備を進めております。

なのであえて言います。うどんの国に、ようこそ!うどんを作りながら皆さんをお待ちしています!


●お茶の水女子大学 サイエンス&エデュケーション研究所 所長 千葉和義教授

ユースサミットでは、海外の生徒と日本の生徒が集まって国際チームを作り、太陽光を集める装置や、二酸化炭素を測定する装置を作成します。装置の設計や、何をどのように測定するのかをチームメンバーで相談し、ティーチングアシスタントや担当教員とも議論して、実際に作成作業や測定作業を開始します。実習2日目には小豆島において、地引網などを体験し、現地の生物の観察も行います。実習後半には、各チームの制作物品評会を行い、他のチームがどのような作品をつくったのか、皆で鑑賞します。さらに実習後には発表会を開催し、チームで工夫したことなどをアピールします。品評会と発表会では、優秀チームを表彰します。これらの活動によって、国際チームの生徒たちは、コミュニケーション力、思考力、探究力を培い、チームメンバーと喜びや感動、場合によっては悔しさも分かち合うことでしょう。これらのプログラムが、生徒一人ひとりにとって、生涯の友情を育むだけでなく、国際的に活躍してゆくための基盤となることを期待しています。


●上越教育大学 角谷詩織教授

この夏,ギフティッドに関する国際学会のひとつ,APCGが日本(香川県)で開催されることを,大変嬉しく思っております。ギフティッド児に必要な,特性の理解と支援の実現のためには,研究の発展が不可欠でもあります。日本においても,ギフティッド児の特性やニーズが理解され始めていますが,この学会がさらにその勢いを増してくれるのではないかと期待しています。

当学会の開催期間中には,13~15歳向けのユース・サミットも企画されています。この企画が,思春期の子どもたちの溢れる知的好奇心を満たし,さらに彼らの世界が広がるきっかけとなることを期待しています。

個人的には,Julia Link Roberts, EdD,そして,松村暢隆先生のご講演を楽しみにさせていただいております。また,知久麻衣氏によるワークショップ「家庭でできるSEMの拡充三つ組モデル」は日本語で参加できます。広くご家庭で子どもたちの知的好奇心を満たし育むヒントになるのではないかと期待しております。

世界各国でギフティッド児の支援に尽力されている方々との交流を通して,今後の日本での支援に活かすことができればと思っております。

APCG2024,応援しています!


●神戸大学 人間発達環境学研究科 エルッキ・T・ラッシラ助教

初めまして。APCG2024プログラムチェアのラッシラと申します。

神戸大学で教師教育・研修活動に携わっており、その中で特別な学習者の類として才能児・ギフテッドを扱っております。

これまでほとんど触れられてこなかった本テーマに対し、昨今関心が高く寄せられているのを感じると同時に、個別最適な学びの一部としてはっきりした需要が出てきています。

将来の日本を担う人材育成において、才能教育の原理・やり方などは細心の注意を払う必要があります。

しかしながら、自身で関わった研究の結果からも明らかになってきたこととして、平等主義や一斉教育がいまだに根強い日本の教育システムおいて、才能教育を実施するには高いハードルが立ちはだかるという事実があります。

幸いなことに、特異な能力のある学習者の扱いへの関心がどんどん高まり、さまざまな運動が国内で始まっています。

そのうちの一つが、今回初めて日本で開催される国際学会になります。国内外の教育者たちが交流し、闊達に意見交換を行い、新たな知見や共通理解を得る機会として非常に貴重なものと考えております。

海外からトップレベルの専門家を講演者として招いたり、多様な議論の場を設けるため、相応の資金が求められています。国内外でのvisibilityを得、本運営を揺るぎないものにするため、学会での宣伝・投資をお願いできれば大変心強く、何卒ご検討のほどよろしくお願い申し上げます。


●愛媛大学/キッズアカデミアコーディネーター 大西裕里さん

第18回アジア太平洋ギフテッド教育研究大会の実行委員長である隅田学教授が、才能ある幼い子供たちの個性や能力を見いだし、伸張する学習プログラムを実践しているKIDS ACADEMIA。KIDS ACADEMIAには、我が子にキラリと光る才能を感じながらもその支援に悩んでおられる保護者の方や、ギフテッド教育に興味があるという教育関係者の方からご相談を受けることがあります。海外では長く研究実績や取組事例のあるギフテッド教育ですが、日本の教育に合った日本語の研究は十分とは言えません。

しかし日本でもR5年度から文科省の取組みとして“特定分野に得意な才能のある児童生徒への支援”が始まっています。そんなタイミングで、日本で国際的なギフテッド研究大会が初開催されることとなり、嬉しく思います。実際に日本人の参加者や発表者も前回大会よりも大幅に増えているようです。この大会が契機となり、日本でも、学ぶ意欲の高い才能ある子どもたちの支援について、研究が深まり、理解が広がっていくことを願っております。



才能ある子供たちは年齢や地域を問わず、私たちの身近にいます。しかし残念ながら、我が国の社会においてその理解はまだ十分ではありません。環境によって、優れた才能を開花させる機会を奪われている子供たちも少なくありません。

このプロジェクトは、そのような子供たちが自分の可能性を最大限に発揮できる社会を実現するために立ち上げられました。

子供一人一人の多様な「『強み』をどう育むか?」というのは世界的な教育の重要なテーマです。そして、ギフテッドと呼ばれるような子供たちが成長や挑戦を実感できる学びの仕組みを作ることは、全ての子供たちへの教育の質的向上に関わります。才能ある子供たちの個性や能力を制限することなく、学校、家庭、社会が連携しながら、支援のネットワークを構築していきましょう。APCG2024オフィシャルロゴは、人と人とを結びつける日本の伝統工芸品である水引をイメージしており、世界の才能児・教育関係者の調和と団結、才能開花への想いを込めてデザインしました。

皆様のご支援は、この社会の実現に向けて、大きな力となります。

どうか、このプロジェクトにご支援をお願いいたします。
一緒に、才能ある子供たちの未来を築いていきましょう!


【手数料体系について】
※ 本プロジェクトは「ソーシャルグッド」のカテゴリーに含まれることから、支援者の方から支援時に、別途ご協力費(12%+税)をいただいております。
日本ではまだ「才能児教育(Education of Gifted and Talented Children)」に関する学協会が存在しません。そのため、関連研究者が中心となり、実行委員会組織を作ってAPCG2024 開催の準備を開始しておりますが、リソースが限られており、必要経費の一部をご援助に頼らざるを得ないのが現状です。こうした才能児支援教育・研究分野の我が国の黎明に関心を持っていただける皆様よりご支援を賜りたく、ご理解ご協力のほどよろしくお願いいたします。

社会課題の解決を
みんなで支え合う新しいクラファン
集まった支援金は100%受け取ることができます
無料掲載をご検討の方はこちら

このプロジェクトの問題報告はこちらよりお問い合わせください