▼はじめにご挨拶
箱バル不動産メンバーでAn dexu HOUSE・オーナーの苧坂香生里です。
普段は2児の母であり、デザイン業を営んでいます。
この度、縁あって譲って頂いた「An dexu HOUSE」はデザイン事務所を構えようと思い、物件を探していた矢先に出会った出来事でした。
まさかまさかの展開で築80年2階建て木造一軒家を昨年末に譲り受け、水道やガスが引かれておらずインフラを整備する工事を今年の冬の間に行いました。
▼このプロジェクトで実現したいこと
私たち、箱バル不動産は西部地区に残された古い建物と人を繋いで、昔の古き良き時代のように地域のコミュニティが生まれる街づくりをしたいと考え、昨年夏に結成しました。
そんな矢先の昨年末、ひょんな縁からこの「An deux HOUSE」を前所有者のおじいちゃんから私に譲渡して頂きました。
(詳細は箱バル不動産ホームページ・紡ぐ「An dexu HOUSE・気になるアイツ」にて)
その縁を更に繋いで、函館西部地区を活気づけて行きたいと思っています。
↑元歯医者の診察室は漆喰で仕上げられ、当時の診察台でそのままの姿で残っている。
↑函館 BAR-GAI開催・Transistor CAFEプレオープンの様子
現在「An deux HOUSE」の1階には「Transistor CAFE」と言うカフェが営業しています。この建物を取得した際に、奇跡的な縁でこの建物に入って貰う事になった東京からの移住者の方です。
今年4月22日に開催された「函館 BAR-GAI」にて1F:transistor CAFEプレオープンと2F:内覧会を行いましたが、もっと沢山の人に来てもらうにはまだまだ補修しないといけない箇所だらけです。
(詳細は箱バル不動産ホームページ・紡ぐ「An dexu HOUSE・試練は乗り越えるためにある」にて)
更に2階部分はまだ、用途変更の問題や天井の落下などの補修工事が完全ではないため使用できない状態です。
↑天井・壁の落下・ひび割れの激しい2階部分。
この「An deux HOUSE」が1階のカフェのほかに小さなショップが2~3店舗入り、元歯医者さんだった2階の診察室・待合室・技工室の部分を「アーティスト・イン・レジデンス」として、函館内外、広くは世界中からアーティスト滞在型の貸しギャラリーにしたいと考えています。
函館にも沢山のアーティストが生活をしていますが、なかなか気軽には声を掛けられない、もしくは存在を知らない方が多いように感じます。
カフェに行くように気軽な感覚で、アーティストや作品を身近に感じる空間を発信することで沢山の自由な発想が生まれ、更に街が楽しくなるのではないかと考えています。
開港都市函館は、当時先端の文化や芸術であふれていました。
当時の建物が壊されていくたびに、その文化芸術も失われています。
箱バル不動産は、もう一度この西部地区を「文化芸術の都」にしたいと考えています。
そしてその内装も、新しい文化や芸術の発信地と成るべくコンペ形式で広く案を募り、若いアーティストにチャンスを与え、作って行きたいと考えています。
An deux HOUSEリノベーションコンペ
【古民家に新たな創造の息吹を】
いち早く開港した港町函館では日本と西洋の文化が混じり合い
和洋折衷といった新たなスタイルが生まれた。
当時最先端だった古き良き時代の建物が多く存在する旧市街地の西部地区。
そこにまさに新しい時代を切り開いていくようなリノベを募集します。
登録機関 :2016年8月1日(月)~9月5日(月)
応募期間 :2016年9月10日(火)~9月30日(金)※クラウドファンディング目標達成後、コンペ開催
応募資格 :応募者はグループ・個人、アーティストや建築士、職人などの資格は問いません。
製作までをAn deux HOUSEに滞在しながら責任持って行えること
登録方法 :箱バル不動産ホームページ内のコンペ登録フォームより事前登録していただき、登録番号を交付致します。
登録後、クラウドファンディングのページ内にて氏名を公開させていただきます。
審査・発表:提出物及びプレゼン方法は紙媒体・データ物・模型・スケッチ・ビデオ・面談など自由です。箱バル不動産に提出またはプレゼンを行い、審査とさせていただきます。
結果は10月中旬を目処に箱バル不動産ホームページにて告知いたします。
審査員 :箱バル不動産
賞品 :制作期間中はAn deux HOUSEに無償で滞在できます。
制作・滞在期間中には協賛頂いた企業様より道南特選食材などをお届けします。
コンペ対象:An deux HOUSE 旧安藤歯科2階診察室 及び 付属室
与 条 件:2階診察室や付属室の壁・天井は丹精に漆喰を塗り込めて造られておりましたが、大きなひび割れが目立っており3畳間の天井に至っては、すでに剥落しており、診察室もいつ剥落してもおかしくない状態です。
当たり前に復元する方法、新たなものを創造する方法、その改修や改善策は様々ですが、そこに何を見出してゆくか
新しい感性と古民家の化学反応に期待します。予算(材料費・処分費など含み)は30万とします。
製作費(人件費)として10万円支給。
専門的な部分は箱バル不動産がサポートしますので、自由な発想を期待します。
主催:箱バル不動産
古い建物であるために、沢山の制限が付きます。
ですので、箱バル不動産メンバーの一級建築士・富樫雅行がアーティストをサポートしながら作り上げていくプロジェクトです。
1階のTransistor CAFEも建築家・富樫と、ふるさと・函館にて開業するべく今年2月に帰ってきたばかりの内装業・Brant&Sonsさんと一緒に作り上げ完成しました。
↑オープンに向け昼夜問わず、施主のTransistorCAFEオーナーと一緒に現場制作中。
更にこの建物のように公開しながら補修していくことで、沢山の人に建物がどう老朽化するのか・どう補修するのか、考え感じて貰いたい、そして函館にカッコイイ建物が沢山残って使われるようになって、活気あるハイカラな函館になってほしいと思っています。
▼プロジェクトをやろうと思った理由
建物に一目ぼれして始まったプロジェクトですが、元持ち主のおじいちゃんとの縁があっての話です。
修復に関しても、築80年の歴史を蔑ろにしての補修は考えられません。
そうなると、出来る限りおじいちゃんが傍にいる形で、修復して、この場所でおきた縁を街にも派生していきたいと思っています。
古い建物は改修に費用がかさみます。
古い家を持つということはそれを覚悟するということなのだと思います。
自分の実家でもなんでもないはずなのに、こんなにも愛着がわくのは築82年とおじいちゃんが私たちに繋いでくれた縁があるからだと思います。
↑プレオープン前にアンプの調整に来てくれた前持ち主と現借主のコラボ風景
▼これまでの活動
「箱バル不動産」という任意団体としてに昨年7月に結成し、
2016年7月15日に「合同会社 箱バル不動産」として新たなスタートを切りました。
↑詳しくは箱バルホームページ・紡ぐ「移住計画2015」にて
2015年夏に函館「移住計画2015」にてトライアルステイを実施し、
今年の「移住計画2016」は“-住まいと仕事-”とサブテーマを付け、移住と西部地区での開業をサポートして進めていきます。
同じ世代の4名(宅建主任・1級建築士・ブーランジェリー・デザイナー)で構成されています。みんな築90年近くの古民家や伝統的建造物をリノベーションし暮らし、そのノウハウやコネクションを活かし、活動を続けています。
▼資金の使い道
恐らく確認申請と書類関係でおよそ50万円、必要工事におよそ100万円以上で
用途変更に150万円は掛かると言われています。
(現在、個人的に受けた融資250万で行った工事は
上下水道開設に約100万円
ガス工事に25万円
電気工事に35万円
1階土台工事(大引き)に20万円
1階2階共用部分天井・壁落下防止補修に25万円
1階屋根板金に20万円
トイレ設置に20万円
他設計費などを、自己資金で何とか今の現状になっている状況です。)
前回工事で1階の雨漏りは回避できると思っていましたが、
当初見積もっていたよりも上回ってしまうのが古い建物のリノベーションだったりもします。
雨漏りの原因はひとつではなかったようで、まだまだ2階部分の大屋根や窓枠・外壁補修をしないと治まらないようで、
2階屋根板金に70万円
建具(窓枠・木製サッシ)補修に80万円
外壁塗装に150万円
それから、
2階診療室などの天井・壁落下防止補修に50万円
コンペ・内装に50万円
以上が今回クラウドファンディング目標額の600万円の使途明細になります。
▼リターンについて
オリジナルグッズや活動報告のブックレットなどをご用意しています。
■箱バル不動産 オリジナルポストカード@3000円
■活動報告ブックレット@7000円
■An deux HOUSE デザイン手ぬぐい@9000円
■An deux HOUSE デザインTシャツ@15000円
(①②③④のS/M/L/XLよりお選びください)
■An deux HOUSE オリジナル革キーホルダー@20000円
真鍮のキーホルダーに牛革を手縫いでしっかり繋ぎます。
■名前入りタイル@1000000円
函館在住の作家にオーダーメイドして頂きます。
▼最後に
建築・不動産に関して、まったく無知だった私を「箱バル不動産」メンバーがサポートしてくれて、何とかカフェのオープンまで漕ぎ着けました。
けれども、これからが正念場。この建物を本当に次の世代に繋いで行くことが出来るのか。
色々なことをやっていく中で、大事なのはその建物の歴史を大事にすること。
それは、そこで生活してきた人も同じ。
そして、またさらに新しい人と繋げることで新しい生活とコミュニティが生まれる。
当然のことのようだけれど、それらを一つ一つ丁寧に作り上げることで、さらに共有する喜びも分かち合える。
そんな文化共有発信基地のような場所を作っていきたいと思います。
ご支援・ご協力のほど、よろしくお願い致します。
箱バル不動産 苧坂香生里
コメント
もっと見る