マスク作り 母の輪広がる
笑顔の花 こども病院 患者家族支援
安曇野市豊科の県立こども病院に入院する子供と家族を支援する一般社団法人 笑顔の花(茅房栄美代表理事)がマスク作りに取り組んでいる。
子どもに付きっ切りで思うように働けない母親の就労支援の一環でマスクの売上が製作した母親の収入になる仕組みだ。
新型コロナウィルスの感染拡大でマスクの需要が高まったことで作り手の輪も広がり、看病や育児に追われる母親たちの気分転換にもつながっている。
笑顔の花は「病児ママ就労支援プロジェクト」として平成30年(2018年)からマスク制作に取り組んでいる。
新型コロナの影響でマスクの注文が殺到し、今年3月には作り手を増やそうとマスク作りの講座を開催した。
当初はプリーツ型のみだったが、購入者の要望に応えて立体型も作り始め、母親たちの案で最近はワンポイントの刺しゅうを入れるようになった。
刺しゅう入りマスクは税別1200円で縫った人に400円、刺しゅうをした人に400円が入り、残りは笑顔の花の活動資金となる。
笑顔の花が運営する患者家族滞在施設「マザーハウス」(豊科)で説明会がこのほど開かれ、参加者の一人藤原あずみさん(39)=穂高=刺しゅうの仕方や道具について説明した。
藤原さんは「マスクの色や刺しゅうのデザインを考えている時間が幸せ」とやりがいを語り
初めて参加した藤本真希子さん(44)=松川村=は「切迫早産で寝たきりだった時は不安だったので、刺しゅうがあれば気が紛れたかも。
寝ながらでもできる気楽さがいい」と目を輝かせていた。
茅房代表理事は「刺しゅうならミシンがなくても、車内でもできる。
お母さんがたちができることを生かし、自分に合わせた働き方をできるようになれば」と願っている。
活動参加やマスクについての問い合わせは
笑顔の花(080-4122-0817)へ
(安曇野 市民タイムス 北條彩乃)