株式会社ヘラルボニーで副社長をしております、双子の兄の松田文登です。
noteついに初投稿となります。
実は、たくさんの方からこんな質問を受けるんです。
「双子で会社を経営するのは大変じゃない?双子起業の良いところ、悪いところは?双子ってどんな気分?」
確かに・・・双子の出生率は約100分の1、そして起業する人の割合は10分の1・・・兄弟同士の起業は良く見ますが、双子同士で共同代表をしている会社が、日本にどれだけあるのでしょう・・・?
そこで今回、双子と共に会社を経営する身として、よく質問を受ける「双子で起業してみて、経営してみて、良かったこと、悪かったこと」について27年間の双子経験をフルに活かした所感をお伝えしたいと思います。
まずはメリットからです。
よかったこと
① 常に価値観を共有し合えること
② 持ち物の貸し借りができること
③ 双子が仲の良い先輩や上司、友人に対し謎の信頼が既にある
④ 双子は印象が強いので、覚えられやすい上、下の名前で呼ばれやすい
⑤ 隠しごとや話せないことがない(松田兄弟の場合)
①常に価値観を共有し合えること
これは事業を継続していく上で、とてつもなく大事なことであると感じています。いつ、どんなときでも、現在の価値観を共有し、互いに共鳴し合えるまで高め合うことができる、そんなパートナーです。腹を割って本音でぶつかり合うことができるというのは何物にも代え難いことです。
②持ち物の貸し借りができること
洋服は勿論、生活用品から筆記用具、まさかの下着まで!歯ブラシ以外は全てシェアしています!(身長や体重も同じくらいというのも利点)
③双子が仲の良い先輩や上司、友人に対し謎の信頼が既にある
双子が親しいという情報は勝手な信頼感が相互に生まれているため、最初のフィルターが外れています。僕の大学の友人と双子の大学の友人、そして地元の友人と三者で卒業旅行もするほどです(笑)また、リクルーティングにも大きな効果を発揮しており、4月より入社する正社員は私が大きな信頼を寄せている後輩の為、双子の崇弥もふたつ返事で「OK」でした。
④双子は印象が強いので、覚えられやすい上、下の名前で呼ばれやすい
社会人になるまでは「松田くん」と呼ばれることがありませんでした。下の名前で呼ばれると距離感が縮まります。今はお互いに岩手(文登)と東京(崇弥)で松田くんと呼ばれているので、紹介されたときにどっちも「松田くん」なのでなんて呼ぶのか迷うみたいです。(笑)
文登(フミト)崇弥(タカヤ)への変更お待ちしてます(笑)
⑤隠しごとや話せないことがない(松田兄弟の場合)
隠しごとが本当にまったく無く、隠していたことといえば中学時代に恋人がいたことを黙っていたことぐらいかもしれません。笑
※大学時代卒業旅行(文登の大学友人・崇弥の大学友人・双子の地元の友人)
わるかったこと
① 何をしても比較対象になり必ず比べられる
② 二人で一つ扱いをされるときがある
③ 喧嘩の頻度の多さ
④ お互いに負けたくないという意地があるので引かない
⑤ 飲み会の席で「ザ・たっち」やってと言われる
①何をしても比較対象になり必ず比べられる
これは宿命というか必ず付き纏います。全国の双子さんは間違いなく困っている部分です。勉強、芸術面、スポーツ、僕ら双子の場合、何をしても比較対象になります。下記、松田兄弟の場合。
1)勉強 文登=崇弥(ドロー)
2)運動 文登>崇弥(兄優勢)
3)芸術 文登<崇弥(弟圧倒的優勢)
②二人で一つ扱いをされることがある
友人と遊んだときに崇弥が来なくなり、「崇弥は来ないの?」と聞かれることに自分だけだと不十分なのかも、と思うときがありました。
③喧嘩の頻度の多さ
ここが一番のネガティブポイントかもしれません。お互いに納得のいかないことは些細なことでも徹底的に言います。ヘラルボニーを経営する上ではどこかで喧嘩の線引きをしないといけませんね。(反省)
④お互いに負けたくないという意地があるので引かない
比較され続けた人生を経験していると、負けたくないという意地が必ず出てきます。しかも常に隣に一番のライバルがいるのです。笑
⑤飲み会の席で「ザ・たっち」やってと言われる
双子漫才、結構な頻度で振られます。丁重にお断りしております(笑)
上記を踏まえて双子で経営する強みはどこでしょう?
1)意思決定が速い
2)目指すビジョンに一貫性がある
3)腹を割ってぶつかり合うことが出来る
結論はメリットもあればデメリットもある、です。
僕には4つ上の兄がいることもそうですし、双子で産まれてきたことにも意味があると感じています。その意味をヘラルボニーという会社として体現していきます。
何故、双子揃って、安定から抜けてリスクを背負うのか?
心の声に忠実に従った結果がこのヘラルボニーという会社です。僕が会社を始めた理由は、バリュエーション(企業価値)はどれくらいを目指すとか、地位や名誉が欲しいとか、年収○万円以上稼ぎたいとか、そんなことはどうでもよくて、この事業に命と魂を燃やして、突き抜けまくったときにどう社会が変革するかの景色をみんなで見たいんです。
双子同士はなんでもかんでも伝えることに棘があります。ただその棘が深く刺さることはありません。抜けやすく、跡が残ることもないんです。双子だからこそ、話せることがあり、正面からぶつかり合うことができる。友人だったら一瞬で破滅するような争いごとがあっても、半日経てば元通りの関係に戻れるのは、人生の苦楽を共にした、崇弥だからこそなのだと思います。
これだけは伝えたいのですが、ヘラルボニーの事業が成り立っているのは僕ら双子の力ではなく優秀な会社の仲間たちのお陰です。魅力的なメンバーが多すぎるので、あとでメンバー紹介もnoteに記入しますね。
もう一度人生を最初から経験できるのであれば、僕は迷わず、崇弥と双子になることを希望します。
いつも崇弥にお前はエモいこと書くなあと指摘してるのですが、自分が一番エモくなってしまいました。
これにて僕の初「note」はおしまいです。
またお会いしましょう。
松田兄弟 双子の兄 文登
最後にひとつ。(クラウドファンディング実施中のお知らせ)
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