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広島では、ピアニストの萩原麻未さんとバイオリニストの成田達輝さんが演奏してくださることになりました。今日は、お二人にお会いしたときの様子を報告します:
先月、お二人は広島県廿日市市でのデュオコンサートに出演し、私もお伺いすることができました。息がぴったり、そして尊重し合うような二人のハーモニーにうっとりした2時間でした。
8月6日、このお二人が、「明子さんのピアノ」と「パルチコフさんのバイオリン」を奏でます。麻未さんは、2013年から「明子さんのピアノ」に触れ、演奏し、その柔らかな音色に親しんで来ました。一方、達輝さんが「パルチコフさんのバイオリン」を演奏するのは初めて。今回、数日間の広島滞在という機会に、そのバイオリンを手に取り、試奏していただきました。
「弾く度に、日々音が変わり、最終日には、最初に弾いたときに比べて断然優しく、柔らかい音になった。」達輝さんは、パルチコフさんの物語を読み、心からバイオリンと向き合っているように見えました。
数日後、麻未さんと達輝さんのもとを訪問し、どんなコンサートにしようか、話し合いました。
「快活な曲を集めるよりも、やはり、内面の静けさを求められる曲にしようか」
「悲しいばかりの曲を集めるのではなく、好い意味で、希望が感じられる元気な曲も入れたい」
ピアノもバイオリンも、原爆投下当時の悲しみを記憶しながらも、今この時代に演奏される喜びも感じているはず、と思うのだそうです。
「明子さんとパルチコフ先生、(在籍年が重なっているため)もしかしたら広島女学院で会っていたかもしれない、と言うひともいます。でも、もし会ってなかったとしても、いま私たちが一緒に奏でていることを喜んでくれると信じています」
麻未さんに、最新のピアノと違う?と聞くと、
「『明子さんのピアノ』には、時間を経て残ってきた以上の何かを感じたんです。現代のピアノのように、自由にいかない部分はあるけれど、ピアノのほうから何か訴えてくるものを受け取ります。被爆ピアノだからではなく、『明子さんのピアノ』がとても好きだし、幸せに思える。だから、出会いにとても感謝しているんです」
そんな二人が選曲したのは、チャイコフスキーの「懐かしき土地の思い出」と、ウィリアム・クロールの「バンジョーとフィドル」。チャイコフスキーからは、パルチコフさんが故郷を思い出している様子を描き、クロールからは、この時代に響くを喜びを軽快に表現します。コンサートではこの2曲のほか、ピアノとバイオリンのソロなど数曲演奏される予定です。
ひたむきなお二人が「明子さんのピアノ」と「パルチコフさんのバイオリン」を通して奏でる希望の音楽。ぜひ聞きに来てください。
(6/12 松村真澄)