【ご支援、心から感謝いたします!100人超えました!!】本日、クラウドファンディング最終日でした。このプロジェクトを立ち上げた頃を振り返り、「明子さんのピアノ」に息を吹き込んだお父さんのような存在の坂井原さん、語り継ぎ子どもたちと共有されるお母さんとも言える二口さんへの感謝の気持ちを再認識する1日でした。「明子さんのピアノ」との出会いを語る調律師の坂井原浩さん:https://www.youtube.com/watch?v=RL0_C4XhziE&feature=youtu.be「明子さんのピアノ」を船に乗せることについて話してくれた二口とみゑさん:https://www.youtube.com/watch?v=7BiE4Oegyr4&feature=youtu.beお二人、そして「明子さんのピアノ」をとりまくHOPEプロジェクトのみなさん(日記の解読に奮闘する廣谷先生、会見でお世話になった高野さん、しっかり事務をこなす千恵美さん)は、「明子さんのピアノ」を心から愛し、大切にし、プロジェクトの名の通り「希望」を持たれています。修復し、これまで維持し、ご活動してこられたこと、心から敬意を表します。また、96歳になるピアノを船のどこに保管し、どの場所で演奏されるのがよいかを見るため、船内見学に来てくださったKAJIMOTOの佐藤さん、音響設計の豊田さん、関東にお住まいのHOPEプロジェクトの田辺先生と桑田さん、貴重なご意見、ありがとうございました。そして、手配や企画の準備、文章添削など、このプロジェクトをささえてくれているピースボートの仲間たち、本当にありがとう。プロジェクト実施、達成まで、引き続きどうぞよろしくお願いします!みなさん、クラウドファンディングへのご協力、本当にありがとうございました。良いご報告ができるよう、あと2ヶ月、頑張りたいと思います!
ウラジオストック、小樽、釧路、室蘭で演奏する、香田早智さん(バイオリン)を紹介します。北海道では毎夏、札幌市を拠点に、パシフィック・ミュージック・フェスティバル(PMF)が行われます。世界中から集まった100人以上の若い音楽家が共同で生活し、オーケストラ/室内楽活動を通して音楽性を養い、感動のステージを繰り広げています。1990年、音楽教育の力を入れていた作曲家で指揮者である、故レナード・バーンスタイン氏が提唱したもので、今年で30周年を迎えます。2018PMF アカデミー生のみなさん (提供:PMFOC)この国際音楽祭の開催中、美しい響きを誇るコンサートホール「キタラ」を中心に、北海道各地で演奏会が行われます。会期の締めくくりには、会場を東京ほか数都市に移し、集大成のコンサートが行われます。昨年のコンサート会場に選ばれたのは広島。北海道出身で昨年の広島公演に出演した香田さんのご乗船は、PMF実行委員会のご推薦・ご協力によってかなったものです。香田さん:「私は昨年のPMF広島公演で、初めて広島に行きました。日本人として、いつか必ず行きたいと思っていた場所に訪れることができて、とても良い経験となりました。PMFのアカデミー生たちと広島平和記念公園、資料館へ行き、被爆者の方のお話を聞くこともできました。たくさんの資料を見学し、証言を聞き、言葉にならない気持ちになりながらも、日本人、人間として知らなくてはいけないことだと改めて強く実感しました。自由時間に、韓国人のアカデミー生と原爆ドームを見学しに行きました。彼女が、『とても悲しい』と言っていたのが今でも印象的で、覚えています。国境を超え、同じ気持ちになることができる、という事がどれほど大切なことか、と思います」遺品を見学する香田さん (いずれも提供:PMFOC) 証言を聞くアカデミー生(右奥が香田さん)「フェニックスホール」での演奏を経験した香田さんは、こう続けます。「広島の方々、観客の皆さんが熱い拍手を送ってくださったこと、とても嬉しかったです。世界中の方と会えること、そして私たち音楽家は音楽を通して1つになることができることは決して当たり前ではないこと。これからの未来も続いてほしいです」PMF開催中は、中国、韓国、日本、アメリカから来た音楽家で構成されたカルテットや、ロシアとポーランドの音楽家が隣り合って演奏するのを目の当たりにします。ある時代では想像できなかったであろう組み合わせのハーモニーは、一段と深く美しく感じられます。札幌市内 室内楽コンサートでの演奏 (提供:PMFOC)パルチコフ先生の楽器を弾く想いも語ってくれました。「貴重な『パルチコフ先生の被爆ヴァイオリン』を演奏させていただけることを、ヴァイオリニストとしてとても光栄に思うと同時に、とても緊張します。このヴァイオリンが、今までに何人もの人に音楽の素晴らしさを伝え、時代を生き抜いたのか。私はまだまだ未知なる世界です。パルチコフ先生のヴァイオリンの音の魅力、生き抜いた強さなどを私自身が感じ、1人でも多くの方と共有できたらと思っています」香田さんは、金沢から乗船し、パルチコフ先生の懐かしい土地、ウラジオストックに向かいます。そこで出会うロシア人音楽家らとともに演奏したあと、ご自身の故郷である北海道の港でロシア人ピアニストと共演予定です。夏休み最後を迎える北海道の子どもたちの合唱との共演も予定されています。どうぞお楽しみに。現在、小樽での演奏会お申し込みを受け付けています。こちらから https://peaceboat.org/29006.html
【番外報告】ベネズエラより:ご支援に感謝します!あと6日、69,000円、もう一息です!「明子さんのピアノ」プロジェクトの準備の傍ら、寄港地プログラム下見のため、南米ベネズエラに来ています。担当スタッフとしてベネズエラの訪れるのは15年目となります。プロフィールのとおり、私はチームの仲間と一緒に、ベネズエラの港で船を受け入れ、現地方々と参加者との交流プログラムを作っています。そのなかで、2005年から続けているのが、ベネズエラの「エル・システマ」(青少年オーケストラ・コーラス教育システム)との交流です。ベネズエラの子どもたちは、1975年に始まったユニークなこの音楽教育システムのおかげで、誰でも無料でクラシック音楽を習うことができ、オーケストラの一員になることができます。そのため、町のあらゆるところで毎週のようにコンサートが行われています。ピースボートでは、音楽練習所の子どもたちに楽器や楽譜を届けたり、若い音楽家によるコンサートを企画したり、船に彼らを招いて音楽レッスンやワークショップを催したりしてきました。船がベネズエラに近づくと、とにかく船内は音楽漬けの毎日です。地球の反対側で気づかされた、被爆証言の尊さピースボートは2008年に、「ヒバクシャ地球一周~証言の航海」(通称:おりづるプロジェクト)を立ち上げ、ほぼ毎年、広島・長崎の被爆者の方々にご乗船いただき、世界のいろいろな場所でご自身の体験を話していただきました。第1回目には100名以上が参加し、私たちが待つベネズエラにも到着しました。その100名のうちの4名が、約2週間はやく船を離脱し、空路でベネズエラに到着し、教育省、外務省、科学省、市役所など、さまざまな場所で証言会を行いました。被爆者の証言を聞くエルシステマメンバー 千羽鶴の贈り物によろこぶ子どもたち被爆証言を聞く人々がそれを涙とともに受け止め、証言後には被爆者の方々をあたたかく抱きしめる場面に何度も立ち会いました。人、地球を悲しませる核兵器は絶対悪である、と、彼らはストレートに考えているのです。音楽で伝える平和、核兵器廃絶をねがう音楽家たち「エル・システマ」の創始者で一昨年前にこの世を去ったマエストロ・アントニオ・アブレウは、広島・長崎の原爆の投下について、子どもたち、若者たちによく語っていました。2008年12月、2012年10月のユースオーケストラ日本ツアーの折には、広島を訪問地に選び、記念公園で献花をし、コンサートを行いました。広島を訪れたオーケストラ所属の友人は、「息がつまる思いだった。平和のために音楽を奏でようと思った、それが僕らにできること」と語っています。広島講演の際、献花するマエストロ・アブレウ(右から2番目)以来、ベネズエラの若者たちは音楽を通じて、広島での経験を伝え続けています。最近では、ペルーへ渡ったエル・システマ出身のバイオリニストたちが、ピースボートのペルー寄港に合わせ、自身が教えているリマの中学校で、証言会と平和コンサートを実施してくれました。ベネズエラ人の音楽の先生のおかげでペルーの子どもたちは原爆投下の意味を知り、二度と起こらないようにと願って演奏し、被爆者の方々は心穏やかにその音色を楽しんだと聞きます。ベネズエラのいまニュースを追っている方はご存じだと思いますが、いま「ベネズエラ」と調べると「移民」「難民」「暴動」「経済危機」などばかりが取り上げられ、その状況で生活し続ける人たちについてなかなか知ることができません。たしかに、私たちが今回訪ねたモンタルバン練習所でも、もともと2,000人近くいた子どもたちが600人ほどになってしまって、国外に出て行く友だちを見送りながら、やりきれない気持ちもあらわにする子もいるそうです。それでも、複雑な気持ちを音楽に変えて、訪問者に音楽を喜んでもらい、一生懸命に交流する姿はいまも変わっていませんでした。マエストロの言葉に、「Inclusión Social」(社会に巻き込んでいくこと)があります。ひとりだけが上手でも、オーケストラは響かない。演奏者、指導、バックステージ、運営、家族、コミュニティーまでが協力してこそ響くもの。エル・システマ本部の建物には、「音楽のための社会活動センター(Centro Nacional de Acción Social por la Música)」という名前がついています。ベネズエラでは、音楽活動はもはや社会活動なのです。「Tocar y Luchar(奏でよ、そして闘え)」 エル・システマのスローガンを胸に、子どもたちは今日も奏で続けています。いつか、エル・システマと「明子さんのピアノ」「パルチコフさんのバイオリン」の共演があったらいいな、と遠い夢を抱いています。モンタルバン音楽練習所の子どもたちと
【ご支援ありがとうございます!あと9日、80万円まで15万円とちょっとです!】鹿児島、金沢、小樽、石巻で「明子さんの被爆ピアノ」船上コンサート決定!お申し込み受付が始まりましたhttps://peaceboat.org/29006.html今日は、金沢で演奏いただく、Insheart(インスハート)さんをご紹介します。「おばあちゃん おばあちゃん、あなたがしわくちゃなのは いつもいつも笑顔でいるから」「毎日毎日 早起きで ご飯上げて 花供えて 小さな子の写真の前 手を合わせているおばあちゃんの眉間に しわがよって笑顔が消える 震える背中 8月9日」長崎大学医学部出身で現役医師であるインスハートのお二人は、長崎大学病院の依頼を受け、「原爆」をテーマに作詞作曲をしました。これは、その「おばあちゃんの のこしもの」の始まりのフレーズです。いつも笑顔でしわくちゃなおばあちゃんだけど、眉間のしわだけは、8月9日に失った幼い息子のことを思ってできたもの、という内容になっています。「二度と 二度と 二度と あの日を 繰り返さないで わたしにのこして 眉間のしわものこして」高齢になられた被爆者の方々の想いを若い世代に伝えていけたら、と願うお二人の気持ちが伝わってきます。この曲を聞くと、我が娘を荼毘に付した河本明子さんのご両親を含む、被爆者のみなさんの多くが、助けたかった誰かを助けられず、悔いて、悲しみをこらえて生きてきたんだ、と想像せずにいられません。「おばあちゃんの のこしもの」https://www.youtube.com/watch?v=Y0cmDb3KWuIインスハートさんは、医療現場に従事しながら、「病気は治っているのになぜか元気にならない」という多くの患者さんに会ってこられました。「何ができるだろう」と考えたとき、そこに音楽があったそうです。Insheartは、“Inside you heart”(あなたの心に寄り添う)という意味が込められているとのこと。これまでに、障がいを持つお子さんのお母さんのメッセージ、脳性麻痺の女性の詩、ホスピスでお母さんを亡くされたお嬢さんのお話など、実際にご本人からお話を聞いて制作を行ってます。8月12日(月・祝)、金沢港停泊中に見学会を実施するピースボート船上で、インスハートさんのコンサートを行います。「明子さんのピアノ」「パルチコフさんのバイオリン」の音色とともに、優しいうたと「命の大切さ」がみなさんの心に届くと信じています。※必ず事前予約をお願いいたします。(ご予約のない方は、当日ご乗船いただけません)https://www.pbcruise.jp/open-ship/index.php?event=5見学会、注意事項についてはこちら:http://pbcruise.jp/openship/
【クラウドファンディング50万円突破しました!ご支援ありがとうございます!】今日は、予定されている船内の企画についてお話しします。ピースボートの船旅では、参加される1,000名以上の方々が、思い思いのスタイルで船上生活を過ごされます。核問題や憲法、環境や人権について学ぶ講座、海を眺めながらの太極拳、太鼓教室、社交ダンス、水彩画、囲碁、将棋・・・など、小さなものから大きなものまで、日々50以上の企画が行われています。もちろん、デッキでボーっとできるのも船旅の醍醐味です。数ある企画の中で、人気を誇るのが合唱です。とりわけゴスペル指導や演奏家の方々にゲストとして乗船いただく際は、一緒に歌おうと多くの参加が見られます。数日かけて練習し、披露するコンサートも開催されます。そして、「明子さんのピアノ」が乗船するこのクルーズでは、合唱企画“『明子さん』合唱団”が予定されています。指導・まとめ役は、スタッフの谷村千明紀さん。私たちは親しみを込めて「ちゃき」と呼んでいます。ちゃきは音楽大学の出身で、ピアノ伴奏も指揮もこなし、初乗船の第60回クルーズ(2008年)から、乗船時には必ず合唱指導をしています。毎回、集まるのは100~150人。通常は日本の曲ですが、スペイン語の歌を選曲し、南米ベネズエラで現地オーケストラ(エル・システマ)の演奏に合わせて合唱団を指揮したこともあります。合唱指導するちゃき先日ランチを兼ねた打ち合わせで、ちゃきは「明子さんのピアノ」についてこう話しました。「とにかく、よく修復してくださったな、と思う。60年も弾かれなかったピアノを、再び響くようにするなんて。貴重なピアノの音を、船のたくさんの人に聞いてほしい」彼女自身もショパンが大好きで、実際に弾いたらどんな感じなのか、楽しみにしているそうです。そして、「私は(核問題などについて)専門的なことは語れないけれど、あまり興味がなかったひとも、合唱企画に参加して、音楽を通じて興味を持ってくれたらとても嬉しい」と言う気持ちを持っています。打ち合わせの後にすでに、あれこれと曲目を考えてくれています。日本一周クルーズ終盤には、集大成としてコンサートも企画されます。この夏、多くの方々にとって、“『明子さん』合唱団” で歌った思い出が溢れる夏になることを祈っています。