2017/03/17 12:00

こんにちは、キャンピングカーの運転手小濱です。
結構みんな疲れて寝ているので、今回は盛岡から八戸への移動の道中個人的に考えたことを書こうと思います。

今回の旅で、まだまだ1/3も工程は終わってはいないけれど、いろんな人に出会った。嬉しいことに多くの人が朗らかによく笑い、素直に舞台を楽しんでもらえているように思いました。

地域によってなのか、たまたま集まった人たちの集団性によるのか、
一絡げに考えるのは危ういことですが、なんとなく地域によっての感触が様々あるように思います。

都市の歴史的文脈、海辺か山間部なのか、人口密度はどうなのか、演劇を見る頻度が高いのか、滅多にないのか、降雪量などの気候などなど。
様々な要因によって培われた暮らしと共同体性、いろんな歴史や地域の人たちを取り巻く出来事があったのだろうな、と思う。

道中、一面や真っ白の雪景色や、チョコレートに粉雪をかけたような雪景色、コンセプトはよくわからないが何やら工夫と生命力とに溢れるお店の謎看板、センスのわからないラブホテルの看板、ケンカしているカラス、田んぼで休んでいる白鳥たち、ちょくちょく見かける、縄文の遺跡を利用した施設、史跡などなど、たくさんのものが目に入ってきます。

そんな景色を眺めつつ、「東北ってなんだろう」とか、道中考えました。
今回は冬のツアーということもあって、東北のことでも特に「冬」について考えてみようと思います。

冬の到来を告げる、雪。
降り積もるいろんな形状の雪。
霰みたいにぎゅっとした雪、結晶の美しい雪、結晶が崩れてもふもふした雪、雪ですら一様でない。ほぼほぼ同じものは降らない。

一面の銀世界は美しいが、雪かきは大変だし、溶けかけの雪はなんか汚いと感じる。融雪剤は車を汚し、何より溶けかけの雪は靴をびちゃびちゃにする。

雪は綺麗で、恐ろしい。時に家を潰すほど重くなり、人を滑らせ時に命を奪う。

けれど、初雪はなんだかウキウキする。

きっと冬の厳しさを知っているということは、温かみのありがたみがわかるということだ。
冬の寒さや厳しさに耐えて耐えている中で、ご褒美の時間を見つけることができるということだ。

布団の幸せ
こたつの幸せ
人の温もり
お湯の幸せ
暖炉の幸せ
熱燗の幸せ
鍋の幸せ
とっておきの漬物

いろんなありがたみが沁みてくる。
いろんなありがたみが、わかるようになる。
日々の楽しみ方がわかるようになってくる。

齢を重ねるということは、いろんなありがたみを知りつつ、工夫と楽しみ方の名人になっていくことではないかしら。

少なくとも、今回のツアーでお会いする方々はみんなそのような名人たちだった。

そして工夫する。どんな結果になるにせよ、様々な創意工夫をする。
楽しみながら、楽しんでもらえるよう。どんな状況でも、楽しんでいこう。
それを、とても大切にしていこう。

茶色くなり、林立する杉の木や、葉っぱを落としきった木々の枝を眺める。

植物たちは、冬の間、降り積もる雪をじっと耐えながら、何を考えているのだろう。
植物たちは、春がきたら、鳥の囀るのを聴きながら、どんなことを思うのだろう。

その傍らで、わたしたちは、どう存在していくんだろう。
我々ミサイル、雪景色の移り変わりを楽しみながら、より北へ進んでいきます。

新たな出会いを楽しみに、いざ八戸へ!