Check our Terms and Privacy Policy.

ジャパンブルーをイタリアの空の下で 田中賢二 藍の世界 in Italy

日本の伝統工芸の藍染めに惹かれた田中賢二が、藍と現代アートを融合した独自の世界を構築。その芸術性が高く評価され、イタリアのSCALVINI MUSEUMで個展が開催されることになりました。その運営費用のご支援をお願いいたします。

現在の支援総額

626,500

56%

目標金額は1,100,000円

支援者数

57

募集終了まで残り

終了

このプロジェクトは、2019/04/15に募集を開始し、 57人の支援により 626,500円の資金を集め、 2019/05/17に募集を終了しました

エンタメ領域特化型クラファン

手数料0円から実施可能。 企画からリターン配送まで、すべてお任せのプランもあります!

このプロジェクトを見た人はこちらもチェックしています

ジャパンブルーをイタリアの空の下で 田中賢二 藍の世界 in Italy

現在の支援総額

626,500

56%達成

終了

目標金額1,100,000

支援者数57

このプロジェクトは、2019/04/15に募集を開始し、 57人の支援により 626,500円の資金を集め、 2019/05/17に募集を終了しました

日本の伝統工芸の藍染めに惹かれた田中賢二が、藍と現代アートを融合した独自の世界を構築。その芸術性が高く評価され、イタリアのSCALVINI MUSEUMで個展が開催されることになりました。その運営費用のご支援をお願いいたします。

このプロジェクトを見た人はこちらもチェックしています

ジャパンブルー・本藍の美しさ  

『ジャパンブルー』は明治初期に来日したイギリス人科学者ロバート・W・アトキンソンの言葉が起源だと言われています。アトキンソン氏は当時、衣服や暖簾などに使われ、日本中にあふれていた美しい藍色に驚き、魅了され、その青を『ジャパンブルー』と表現しました。 

藍色はその色の濃さで、呼び名も表情もいろいろ変わります。藍四十八色とよばれるように、そのバリエーションは代表的なもので48色にもなり、微妙な色の違いを違った色名で表します。例えば、藍白(あいじろ)、空色(そらいろ)、薄藍(うすあい)、濃藍(こあい)など。明るい青色、緑がかった色、暗い青色と、様々です。 

この本藍の美しさは、到底科学染料では出し得ない色です。それこそが本藍の本領なのです。 

その、日本の伝統工芸である本藍の色に魅了された田中賢二は、それまでのグラフィックデザイナーの職も、都内にあった一戸建ての家も何もかも捨て、妻と共に1988年より八ヶ岳の麓で「工房藍」を開くに至ります。それ以来40年の日々を、ひたすらに本藍と向き合い、自らの造形への道を究め、独自のアートの世界を表現してきました。そして今回、インスタグラム上で紹介された田中の作品に目を留め、高く評価したカンヌのギャラリーが動き、イタリアのSCALVINI MUSEUMで、田中の個展開催が下記日程で決まったのです。


日程:2019年9月19日(木)~10月2日(水)
※9月19日、20日は招待客のみのプレオープン
※9月21日夜 オープニングセレモニー

開催場所:Museo Giuseppe Scalvini
住  所:Via Giovanni Maria Lampugnani,66,20832 Desio MB, Italy
https://museoscalvinisocia.wixsite.com/museo-scalvini 


16世紀に建てられた歴史的建造物 "Villa Tittoni Traversi, Desio" にSCALVINI MUSEUMがあります。


田中賢二 プロフィール

1942年 東京生まれ
1963年 桑沢デザイン研究所卒
1988年 八ヶ岳の麓に灰汁発酵建の藍染の工房を移築
1990年 東京アメリカンクラブ内ギャラリーにて作品展
1997年 藍染教室『藍に遊ぶ会』主催
1998年 ドイツ シーボルトミュージアムにて作品展
1999年 ハンブルグ国立工芸博物館がタペストリーを収蔵
2004年 アメリカ、ニューヨークのギャラリーにて作品展
2007年 玉川高島屋にて作品展
2009年 松明堂ギャラリーにて作品展
     新宿高島屋にて作品展
2012年 三鷹市芸術文化センターにて『蓮』展
2013年 新宿高島屋にて作品展
 以降  毎年個展開催


作品例

月紋【杢目絞】蓮紋【帽子絞】

半月紋【杢目・追東風(おっこち)絞】

幾何紋【杢目絞】

風神紋【帽子絞】

捩(ねじり)紋【帽子絞】 

幾何紋【追東風(おっこち)絞】 


皆様へのお願い 

ジャパンブルーは耳に聞こえて久しいですが、それこそが日本の本藍(天然藍)の色です。田中の作品を通じて、本藍の美しさを世界に伝えたいとの思いで、このクラウドファンディングを立ち上げました。 

江戸時代には防虫防菌に優れている事から、日常着としても多用されていた藍。

今回は、全て田中の手による染めで、田中のアートの世界はもちろん、日常品としての藍の素晴らしさを体感して頂けるような内容のリターンをご用意しました。 

皆様からご支援頂きます資金は、今回の個展開催の運営費用とさせて頂きたいと思っております。 

日本の伝統工芸を、田中賢二の作品を通して、イタリアだけでなく世界へ向けての発信の第一歩として、皆様のご支援、ご協力をよろしくお願いいたします。

▼運営費用内訳
会場費:約45万円
渡航費:約20万円
輸送費:約7.5万円
広告費:約10万円
CAMPFIRE掲載手数料・決済手数料・消費税ほか:約27.5万円

▼本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。

▼リターンのお届けは日本国内のみとさせて頂きます。




藍の効能と歴史 

本藍には、肌荒れや冷え性の予防効果や、防虫・殺菌効果、その上鎮静剤としての効果もあると昔から言われています。 

藍は人類最古の染料です。日本には飛鳥時代(6世紀末~710年)に中国から解毒、解熱の漢方薬として入ってきました。そして、江戸時代(1603年~1868年)になると、木綿が生活着の主流となり、藍が生活着を彩る染料として一般に広く普及するようになりました。  

ところが、19世紀に、ドイツで藍色の合成染料が発明されると、伝統的な手法による藍染は衰退していきます。今では、田中のような伝統的な手法で藍染をしているのは日本で30軒ほどしかありません。原材料(蓼(タデ)科植物から作られる蒅(スクモ))の生産者、藍染師の高齢化が進み、本藍が姿を消しつつあります。 

毎年、徳島からスクモが届く

天然灰汁発酵建ての藍染め 

本藍の染料は、蓼の葉を発酵させて作ったスクモを原料として作られます。 

スクモ作りの様子。発酵の過程で高温になる。

水に溶けないスクモを発酵させることで液体化し、染色できる状態にすることを「藍を建てる」といいます。 

本藍は、スクモを灰汁に溶かし、発酵させ、日本酒、石灰、ふすまを段階を追って加えることでつくられます。この技法を「発酵建」といい、染色できる状態になるまでに数日間かかります。藍の状態にあわせて工程をふんでいきます。 

縫い絞った布を藍甕に静かに沈め浸け、その布の染め液を絞り空気に晒し、空気酸化によって空気が触れるところだけが染まります。甕に浸ける回数によって様々な濃度の美しい藍色が表れます。 

藍は生きています。日々変化する発酵状態を見ながら藍を建て、縫い絞り、染めを行う。天然の藍染は時を経ても美しく、朽ちる姿さえも美しいのです。 

 

最後に 

このように、ジャパンブルー・本藍は日本を代表する色ですが、そもそも原料である蓼を作る蓼農家が激減し、スクモ作りに至っては、徳島を中心に数名を残すのみとなっています。天然灰汁発酵建ても、非常に手間のかかる手作業で行われるため、後継者不足は深刻です。 

私達は、その伝統的な染め技術と本藍の美しさを次世代に繋いでいきたいと、心から願っております。

今回、田中賢二のイタリア個展開催が、色々な方々に藍を知って頂き、ご興味を抱いて頂くきっかけとなれば幸いです。

皆様のご支援を賜れますよう、よろしくお願い申し上げます。

最新の活動報告

もっと見る
  • 駆け込みご支援大歓迎!お待ち申し上げております!まず初めに、今回スポンサーになってくださった皆さま、記事をシェアして下さった沢山の方々に、心よりお礼を申し上げます。本当にありがとうございました。田中はFacebookはやっていないのですが、クラウドファンディングのページをcamp fire のサイトから見ており、スポンサーの皆さまからのメッセージをとても楽しみに読ませて頂いております。先日もお伝えしました様に、ここで終わりではなく、スポンサーの皆さまとはこの先も、本藍の世界を共有していきたいと思っております。具体的には、ホームページ上でその後の進捗ぶりのご報告、藍染め体験ワークショップのお誘い、来年のカンヌのギャラリーでの個展開催に向けての動き等、一つ一つやっていこうと思います。皆さまからも、何かリクエストがございましたら、どんどんメッセージをお送りください。必ずお応えいたします。最後に、田中賢二 「藍の世界」より、後書きを抜粋致します。添付の写真には、貴重な下絵もございますのでご覧下さい。そして、お時間のある時に、文章の方も是非お目通し下さい。田中の作品作りの真髄に触れて頂く事が出来ると思います。この地球のいたるところで人間の暮らしと共にあった「藍」がしだいに姿を消して久しい今、日本の藍を絶やしたくないという想いがあります「藍」を失えば、人間の暮らしもまた、かけがえのない何かを失ってしまいそうです。再び蘇ることを‥‥。それは時代とみらいを静かに見つめさせてくれる事のようです。お付き合い下さった皆さま、本当にありがとうございました。これからも宜しくお願い致します。 もっと見る

  • これは藍子さんから聞いた、藍が究極のエコだというお話。江戸時代の参勤交代は、それこそ長きに渡る時間を単身赴任しなければならない。特に、身の回りの世話をする人がいない下級武士は、この貸しフンドシをよく使ったそうな。下級とはいえ武士は武士、自分で下着を洗濯するなど武士の沽券にかかわる!と、以ての外。このリース業、中々良いビジネスだったらしい。さて、使い古された貸しフンドシは、別の業者に下取りに出され、それらは藍に染められ、野良着になったり赤ちゃんのオムツになったりした。藍は繊維を強くするだけでなく、防菌防虫の効果がある。古くはマムシよけになるともされていたのだ。こうやって継ぎ当てされたり刺し子をしたりで使い倒された藍染めの布は、またしても別の業者に下取りに出される。そこでは、その布を臼にいれてつくらしい。ついているうちに繊維と藍の粒子に分かれてきて、繊維はボロ屋が引き取り、紙の屑と混ぜてちり紙や落とし紙として使われた。藍の粒子はニカワと混ぜて藍棒となり、絵の具として使われた。そう。藍は究極のエコ。SDG、エシカルファッションを地で行っているのだ。では何故本藍が風前のともし火なのか。簡単に言ってしまえば、蓼農家さんも、スクモ職人さんも、藍を建てる職人さんも、みんな重労働で大変なのである。でも、だからこそ本藍で染めた生地を触ると、発酵菌のエネルギーを感じる。夏涼しくて冬暖かい。そして色の美しさにため息が出る。実際藍の生地を肌身につけて感動し、蓼を栽培し始めた方もいる。新たに本藍の会社を始めた若者たちもいる。みんなが安くて便利な物から、少しだけ意識を「地球に優しく」と向けていくだけで、随分と色々な事が変わって行くのではないだろうか。藍はその尖端にいると私は思っている。クラウドファンディング、あと2日となりました。どうぞ最後までお付き合いください。 もっと見る

  • 田中先生のもとに通いだして今日まで、色々な話しをしてきた。 忘れられないエピソード。 ・ 先生が1988年に小淵沢に移り住み、工房を開いた時。先生はグラフィックデザイナーの職を辞し、奥様の藍子さんは銀座の子供服のお店をたたんだ。東京の自宅も手放した。 ・ その後、驚いたことに、先生はグラフィックデザイナーに関する仕事道具も全部捨ててしまったのである。食えなくなると、人はどうしても簡単にお金になる方法をとってしまうから、と。 まさに背水の陣だ。 ・ それほどまでにして、ひたすらに向き合ってきた先生の藍の世界。 ・ ところが実際の先生に会うと、そんな悲愴感は全然無くて、本当に藍に導かれ、この大自然の中で本藍と共に生きてきた、のびのびした氣を感じる。 ・ 何かを極めるというと、非常に厳格で禁欲的な世界を想像しがちだけど、先生からはもっと大らかな、好きで一生懸命やってきたらここまで来たよ、みんなも自分の好きをやればいいんだよ、的な世界観を感じる。 もっと見る

コメント

もっと見る

投稿するには ログイン が必要です。

プロジェクトオーナーの承認後に掲載されます。承認された内容を削除することはできません。


    同じカテゴリーの人気プロジェクト

    あなたにおすすめのプロジェクト