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子どもたちが未来をデザインするための新しい学習支援を作りたい!

生まれた地域や環境によって子どもたちの可能性が左右されてしまっている現状があります。 すべての子どもたちが、個別の学習指導と周囲にある興味関心に関するプロジェクトへの参加を通じて、学力・自尊感情・生活力を楽しみながら身につけられる新しい学習支援のモデルを作るために、みなさんの力をお貸しください!

現在の支援総額

85,000

28%

目標金額は300,000円

支援者数

7

募集終了まで残り

終了

このプロジェクトは、2016/12/22に募集を開始し、 7人の支援により 85,000円の資金を集め、 2017/02/20に募集を終了しました

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現在の支援総額

85,000

28%達成

終了

目標金額300,000

支援者数7

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生まれた地域や環境によって子どもたちの可能性が左右されてしまっている現状があります。 すべての子どもたちが、個別の学習指導と周囲にある興味関心に関するプロジェクトへの参加を通じて、学力・自尊感情・生活力を楽しみながら身につけられる新しい学習支援のモデルを作るために、みなさんの力をお貸しください!

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前編では、学力格差の現状を紹介しました。「学力低下の正体は、子どもたちの成績が2こぶラクダ化している学力格差だったのだ!!」ということが明らかにされてから、先生たちの努力の甲斐あって学力格差は小さくなりつつある、というのが前回の内容です。詳しい内容を知りたいという方はぜひ、前編をお読みください。

さて前編の最後にも書きましたが、学力格差是正に関する今以上の努力を学校現場に求めるのは無理があります。多様化する子どもたちの教育ニーズ、長時間化する部活動指導、一部の保護者らによる無理難題要求の増加、学校現場の多忙化は激しく、先生方はもうすでに手一杯だからです。

そんな中で、学力格差研究はどういった取り組みを提示しているのでしょうか?

後編の今回は、学力格差是正に向けた可能性を紹介したいと思います。

 


【学力低下は子どもたちの責任…?】

その前に、ほとんどの人が抱いているかもしれない疑問について説明したいと思います。

「学力格差があるとか、先生はがんばってるとか言うけど、そんなもん勉強してへん子どもが悪いんちゃうん?」と思われている方も多いのではないでしょうか? ですが、次の2つのデータを御覧いただけば、そうした疑問や疑念はきっと解決すると思います。

1つ目のデータは、前編にも登場した苅谷剛彦氏によるものです。苅谷氏は、父親の職業が専門的であったり、父親の学歴が大卒であったりするような恵まれた家庭で育つ子どもほど学習時間が長いことを明らかにしました。つまり、育つ家庭によって子どもの努力量に格差があるのです。また苅谷氏は、そうした家庭間の格差が拡大傾向にあることも明らかにしました。

2つ目は、お茶の水女子大学の研究グループが2013年の全国学力・学習状況調査を分析して導いたデータです。それによると、最も恵まれない環境で暮らしていて、1日3時間以上学習している子どもの平均正答率は、最も恵まれた環境で暮らしていて、全く勉強していない子どもの平均正答率に及ばないというのです。  

※お茶の水女子大学、2014、『平成25年度全国学力・学習状況調査(きめ細かい調査)の結果を活用した学力に影響を与える要因分析に関する調査研究』p.88 図表4-1-5より抜粋


これら2つのデータから、子どもの努力量は家庭環境と関係があり、また、努力しても家庭環境の影響を乗り越えられない傾向がある、ということがわかります。

家庭の影響によって努力できない子どもや、小学生の頃から1日3時間以上勉強しても成果が上がらない子どもがいるのです。「子どもたちの努力不足が学力格差の原因だ」と言えるでしょうか? 「子どもたちが悪いのではなく、このような社会の仕組みが悪いのではないか」と言えると思いませんか?

 


【学力格差を乗り越える】

長くなってしまいましたが本題に戻りましょう。

学力格差是正に向けて、どのような可能性が指摘されているのでしょうか。苅谷剛彦氏と同じく前編に登場した志水宏吉氏は「つながり格差」仮説というものを唱えています。上に見た苅谷氏やお茶の水女子大学の研究は、家庭による経済資本・文化資本の格差が学力格差を導いているという議論を広げています。

経済資本が家庭の収入や資産などを意味することは想像がつくかもしれませんが、文化資本は、字面から意味を想像するのは難しいですよね。文化資本とは、「家にどのような書籍や辞典が何冊あるのか」や「休みの日には読書をしたり美術館や展覧会に行くのか」や「親の学歴はどのようなものか」などによって作られるものを指します。経済資本や文化資本が豊かなほど、学力が高くなるとされてきたのです。


これに対して、志水氏らの研究グループは、2007年と1964年の全国学力・学習状況調査の結果を比較して、経済資本や文化資本に還元できない要因が現代の小中学生の学力格差に大きく関わっている可能性、すなわち「つながり格差」仮説を発見したのです。「つながり格差」仮説とは、「家庭・地域・学校における人間関係のつながりが豊かな都道府県では子どもたちの平均学力は高くなる」という仮説である、と説明することができます。逆に表現するならば、「つながりが希薄化している場所では、子どもたちの間の学力格差が拡大するため、平均学力は低くなる傾向がある」ということです。

ではその「つながり」とは一体どのようにして作られるのでしょうか? 残念なことに、研究はまだそこまで進んでいません。そもそも「つながり」という概念自体がとても新しいものなので、その定義を定めることが必要なのです。

ただ、子どもと他の人との関わりが豊かであることが子どもたちの学力向上に貢献するという仮説自体が、とても心強いことには変わりありません。また「他の人」の幅が広いことも勇気づけてくれます。友だち、家族の人、地域のイベントに関わる大人、誰だっていいのです。

 


【学習支援教室を「つながり」の起点に】

クレイシュでは2016年の12月に、小学生の子どもたちが自ら考え企画した「お化けやしき」が開催されました。数ヶ月に渡り子どもたちが主体的に活動し、準備を進めたこの「お化けやしき」でしたが、当日はクレイシュに関わっている大学生だけでなく、保護者の方々や学校の先生方、地域の方々もいらっしゃって、大盛況となりました。たくさんの人に自分たちの努力の成果を見てもらい、賞賛された子どもたちは、とても嬉しそうにも、また自信がついたようにも見えました。

このようにあらゆる人が子どもたちに関わり、ともに子どもたちを育んでいくこと、これこそが子どもたちにとって大きな意味のある「つながり」になるのではないでしょうか。「お化けやしき」に参加した大人たちだって、子どもたちにとっては豊かな人間関係の源になりうるのです。関わり方は一様ではありませんが、さまざまな方法で子どもたちと関わり、多くの人と共にあることを子どもたちが感じられることで、子どもたちのますます明るい未来につながっているのです。

 

私たちは、子どもたち一人一人が将来に希望を感じられる社会を実現するためにも、保護者、学校の先生方、地域の方々などさまざまな人たちが集まる起点となるような、学習支援教室をつくっていきたいと考えています。あなたも私たちと一緒に子どもたちの「学び」を支えるコミュニティをつくっていきませんか?

 

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