私たちの活動を知った方から「是非子どもの通う中学校で話をして欲しい」と言われ、十和田市内の中学校で講演会を行ったことがあります。
そもそも支援とはなんだろうか・・・私はいつも考えます。
津波被害の物資の支援で入った気仙沼ではその被害の大きさに足はすくみ、ここに何ができると思い来たのだろうかと自省の念にかられました。
それを救ってくれたのは小さな青果店のおばあちゃんでした。
そこで売られていたかつ丼をおばあちゃんと話をしながら食べたとき、駒込で生まれ戦争で一人になり、宮城県にお嫁に来て孫にも恵まれ幸せな人生を送っていたのに、みんないなくなったとおばあちゃんは泣き崩れ、私も一緒に泣き崩れ・・・・
それでもその時にここに来た意味はこのおばあちゃんと話をして一緒に泣くことができたことだと救われたのです。
つまり、何かができるなんて思わず、自分にできることをただ目の前の人へ、そしてまた人へ・・・続けるしか方法がないくらいの甚大な被害が私たちを襲ったのだと。
そしてそれは津波被害だけにとどまらず、原発事故による実態の見えない恐怖をも被災地の人たちを襲ったのです。
自主避難のアテンドではコミュニティーの分断、放射能への意識の違いから家族が崩壊する様を見てきました。
一人悩む母親、被災地に残る父親、家族一緒の時間を過ごすことができない子どもたち。
不安を抱えながらそこに残ると決めた人たち。
人それぞれの現実。人の数だけの現実。
私は青森県十和田市という土地へ移住し、家族とともに暮らし子どもたちは元気に遊び、ご縁に恵まれ活動の幅も広げることができています。
この当たり前の日常はもしかしたら私には与えられなかったものかも知れない。
被災地を見てきた私は強くそう思うのです。
子どもたちに何を伝えていくのか・・・
この遊ぼう青森!キッズサマーキャンプ!も子どもたちへどんな姿を見せていくのかは強く意識しています。
これからの未来を創るのは今の子どもたちです。
「未来は君たちの手の中に」
当たり前の日常に感謝し、この恵まれた自然を、人々を必要としている人たちがいて、それにより救われる気持ちがある。
何ができるのかではなく何をするのか・・・
そんなお話をさせて頂きました。
子どもたち全員からの感想をいただきました。
ほとんどの子どもたちが私が伝えたい想いを理解してくれました。
この遊ぼう青森!キッズサマーキャンプ!でスタッフにお願いしていることの一つに
「支援」という意識を持たないで欲しいと説明しています。
家族を、大切な人を、友達を誰でも守りたいと思う。
時にお互い様で心を許しあえる。
そうして新しい家族のような形が増えて行けばそれはみんなにとって幸せなこと。今年もたくさんの新しい友達が、家族ができる・・・そんなキャンプにしたいと考えています。
皆さまへご支援をお願いできるのも残り17日となりました。
どうかご賛同、ご支援をお願いします。