<東北のみなさんの温かさに触れて>
2月24日(金)、25日(土)に私達の活動を受け入れてくれる先生との打合せとアスリートへの協力のお願いのために宮城県にいってきました。具体的な受け入れ先や、どの様なアスリートが協力してくれそうかは、正式に発表できるようになるまでもう少しお待ち下さい。
先生と「一瞬一瞬を一生懸命、ホンキでプレーすることの大事さ」や「常に高いレベルを目指して頑張ることの大事さ」「そういった積み重ねが、スポーツ以外に繋がっていく」というお話頂き、ものすごく心が熱くなりました。東北に行って思うこと、それは逆に元気をもらってしまうことです。元気でだけでなく、モノまでもらってしまうこともあります。コーヒーを出していただいたり、名物をわざわざ僕らのためにたくさん買ってきていただいたり。いつも東京から持っていったお土産以上にたくさんのモノをもらって帰ってきます。支援するつもりが励まされて、そんなことの繰り返しです。もしかしたら、心の奥底では励まされたくて、人と人の繋がりの温かさを感じたくて、すごく自己中心な深層心理で東北に行っているのかもしれないと最近感じるようになりました。東北のみなさん、本当に、本当にいつもありがとうございます。
<今回の旅で痛感した、ホンキになることのパワー、支えてくれる人の大事さ>
さて、今回は一人で宮城県に行ったのですが、かなり久しぶりにレンタカーを借りて車に乗りました。昔、友人から借りた車をぶつけてしまい、その友人に迷惑をかけただけでなく修理代も10万円近くかかり、一生懸命働いたアルバイトのお金も一瞬で無くなってしまいました。そのときから僕は完全に運転に対する自信をなくし、今まで一人で運転をすることを出来る限り避けてきました。
先生に日程調整でお電話して「線路が津波の影響で破損してしまって、車以外来る手段がないよ」そう言われて僕は青ざめました。メンバーで一緒に行ってくれる人を必死に探しましたが、全員、金曜日は有給が取れないという回答でした。
「このタイミングで行かないと先生と企画の前にお会いできない」
僕は一人の運転にトライする決意をしました。
実際に乗ってみると、そんなに恐怖感は無く、比較的にスムーズに乗れました。食わず嫌いのように、必要以上に運転を怖がっていたようです。予定した時間通りに移動もでき、24日の終わりは僕の勤める会社のボランティアグループが松島にいるということで話を聞きに行き、松島の近くで宿泊することにしました。夜遅くで松島が見えなかったので、早朝に松島を見ることを楽しみにお布団に入りました。
朝、目覚めてみると、景色が真っ白で全く松島が見えないではありませんか。寝る前は全く雪が降っていなかったのに、深夜に大雪が降ったのです。現地の方に話を聞くと、雪の松島なんかそうそう見れたもんじゃないからラッキーだね、そうおっしゃるのですが、それどころではありません。大雪の中、久しぶりの運転。僕は事故無しで帰れるか本当に不安でした。また、真っ青になりました。
結論からすると一切事故はなかったのですが、何度も危ない場面が実際ありました。けれど、運転していて思ったのです。僕が明らかに初心者であることに周りの車が気が付いていて、大きく車間距離をとってくれたり、曲がろうとしている僕にものすごくスペースを空けてくれたり、明らかに僕に気を遣って下さっているのです。きっと雪国に暮らす皆さんは、凍結した路面を走る経験が無い運転手を見分けることができるのでしょう。
過度に萎縮していたら、急にハンドルを切ってしまったりして、かえって事故を起こす可能性が高くなってしまいます。けれど僕は、車の中で東北の方々に守られている気がして、少し不安と緊張は解け、なんだか分からないけれど無事帰れるような気がしました。車を運転しているだけで、人の優しさや温かさを感じるなんて思っても見なかったことです。
今思うと、あまりにも無謀でした。これが東京の大雪だったら、僕はほぼ確実に事故を起こしていたことでしょう。この企画を子供の笑顔につなげたい、その一心でいたら、少し乱暴なやり方ですが僕は車に乗ることができるようになりました。雪国で車を運転するつもりはしばらくありませんし、できるとも思いませんが、都内の普通の天候で安全運転する限りは事故を起こすことは恐らく無いでしょう。先生がおっしゃっていた、ホンキでプレーすれば色々なことに繋がっていく、それを話を伺った次の日に実感すると共に、挑戦するときには回りに見守ってくれる人がいること、その大切さを痛感した旅でもありました。
このイベントを通じて、ホンキになるってすごく楽しいんだってことを子供達に伝えられたらいいなと思いますし、こんなにも想って下さる先生が近くにいるんだよ、そんなことも子供達に気付いてもらえたらいいなと思っています。
直接・間接を問わず、支えて下さっている皆さんへの感謝を胸に、ひたむきに企画の準備を進めていきたいと思っていますのでどうぞ宜しくお願いします。
ヒロ(田中 裕之)