チャレンジがのこり1週間を切りました。
もう、泣いても叫んでもです。応援してくださるみなさん、本当にありがとうございます。
「どうしてリターンがパンじゃないの?」とよく聞かれるのですが、実は12月の時点では計画が思うように進んでおらず、いったいいつからパンがたくさん焼けるようになるのか不安でいっぱいでした……。
でも、このクラウドファンディングを設計した時点でまだフワフワおぼつかなかったことが、年明けからどんどん進み、動き始めています。その様子をお伝えします。
パンが焼ける希望が、どんどん現実に近づいてきました!
(利用登録者が参加した酵母勉強会で焼いたパン、詳しくは記事のあとのほうで)
〈不安だったことその1 利用登録者は?〉
まず、どのくらいの人たちが、スタートの時点でシェア工房の利用者として「本当に」登録してくれるかわからなかったこと。「やりたい」という気持ちがあっても、「今、やれる状況にある」かどうかは別問題だからです。
11月に、河北新報の折り込みに、こんなフライヤーをいれました。
「OUI工房 利用説明会のご案内」
2日間、4回の説明会には、「ここむぎ」のメンバーのほか、今は別の仕事をしているけれども製菓学校を卒業した人、地元の野菜やくだものを加工したい人、また、役場の方や、町内のカフェの方など、思いもよらない方も参加してくれました。
嬉しかったのは、いままでWEの活動を知らなかった、という町内の女性たちからのコンタクトでした。忙しくて説明会には行けないけれど、資料を送ってほしいという方。「今はまだ、タイミングではない」けれど、いつかはチャレンジできたら、見守っていますとメッセージをくれた方。
そんななかから、スタート時点での利用登録者12名がうまれました!!!
〈不安だったことその2 工房運営とパンのスキルは?〉
利用登録者のみんなは、パンやお菓子を少量上手に焼けるかもしれませんが、いまだ「アマチュア」です。販売する商品のレベルと量をあげていくには、どうしても仕事としての製パン業経験者の伴走がなければ難しい。
ひとりでご自身のお店を回しておられる清美先生おひとりにこれ以上頼るわけにはいきません。
探すのは、パンの先生と、工房専属スタッフ。WEのHPに求人を出してみましたが、そんなニッチ分野の人材が簡単にみつかるわけもなく。
そんななか、以前に「食のしごと勉強会」の講師で来てくださった、パンのメディア「パンラボ」を主宰する池田浩明さんから知らせが入りました。毎日は無理だけど、もしかしたら一緒にスタッフやってくれるかもって人がいる。話してみたら?
(パンラボの池田さん。パンラボの2/8のブログに、パン・菓子工房ouiのチャレンジを紹介してくださっています! http://panlabo.jugem.jp)
それが、えりちゃんです。
えりちゃんは、パン屋さんでの修行を積み、陸前高田のカフェで働いていました。この冬ちょうど、自分のビジネスを立ち上げる助走期間に入ったところです。週に数回、WEの工房専属スタッフとして加わってくれることになりました。
1月にさっそく、うみさと暮らしのラボの食の講座「酵母勉強会」の講師をつとめてもらいました。リケジョならではの論理的な解説で、酵母とは何か、講義してくれました。そして、実習。身の回りの土地の植物で天然酵母をおこすことができるんです。さんさん館のまわりの林で集めた植物から酵母をおこし、パンを焼きました。それがこの記事の一番上の写真!
次は、先生です。
製パン技術、パンの商品計画、工房運営のための定期的なスキルアップ講座の先生……しかも、南三陸町に来てくださる方。どうやった探したらいいのか?
藁にもすがる思いで相談したのが「みなさぽ」こと、「南三陸さぽたーず」さんでした。東京近郊の有志で南三陸を中心に東日本大震災の被災地を応援しているコミュニティです。
みなさぽさんたちはなんと、あのパンマニアなら知らない者はいない大イベント「世田谷パン祭り」で、「世田谷パン祭り 復興応援ブース」を出しておられるのです。
(FBページ「2016年10月9日/10日 世田谷パン祭り 復興応援ブース」より転載 https://www.facebook.com/setagayapanouen/)
みなさぽさんを通じて、世田谷パン祭りの実行委員長の間中さんをご紹介いただき、パン・菓子工房ouiの取り組みに共感し、先生になってくださるパン屋さんを探すために世田谷パン祭りのネットワークを通じて呼びかけていただくわけにはいきませんか? と無茶なお願いをしました。
間中さんはこのプロジェクトのこと、本当に親身になって聞いてくださり、12月に開催した、東京・上野での活動報告会にも来てくださいました。
すると!
東京でベーカリカフェを経営される女性から「私でよければぜひお手伝いしたい」と連絡が入りました。製パン技術を人のために役立てたいという思いからパンの技術を学んだというお話を聞いて、このプロジェクトとの不思議な巡り合わせを感じたのでした。この話は長くなるので、また別の記事で。
こうしてようやく、工房を運営していく下ざさえが固まってきました。2月に入り、利用登録者のみなさんと、利用ルールおよび利用組合作りのはじめての会合をしました。資金的に今回は購入を諦めてリースでいれたオーブンの使い方講習も。
いよいよです、あと少し。どうか、応援してください。
この工房立ちあげの仲間になってください!
WE 塩本美紀