僕は路上ライブに出た
愛媛県の市内のアーケード街で
毎週同じ場所で、同じ時間に。
当時は”あいピー”という
献血ルームのシャッターが降りるのを待って
その前でギターで弾き語りしていた。
ギターも初心者だったため
音は"ポロンポロン"
途中から"アカペラ"でやったりと
初めはとても苦戦したのを覚えている。
街の中には人が多いのに
どんどん目の前を通り過ぎていく。
うまくいかないまま時が過ぎた
2010年1月、この日は
愛媛のアーティストの先輩「もりちぃ」さんが
毎日路上ライブをしていた。
僕も何曲かコラボさせていただいて
すごく刺激的な時間を過ごしいていた。
そんな中、一人の男性が声をかけてくれた。
その方はシャツに
シルバーのブルゾンを着て
髪の毛はボブくらい、片耳に髪をかけて
もう片方はおろしていて
すごくかっこよかったのを
今でも鮮明に覚えている。
「良かったら1曲聴かせてください」
【ありがとうございます、それでは聴いてください…】
♪
♪
♪
「とても素敵な歌でした。
ありがとうございます」
【こちらこそ、ありがとうございます!!!】
『お兄さんは県外の方ですか?
(方言や、なまりがあったため)』
「あっ、そうです。
沖縄からちょっと仕事で」
『沖縄の方だったんですね!!!
一度行ってみたいんです!!!
海も綺麗なイメージですし
沖縄の人や食べ物、いろいろ
触れてみたいです!!!』
「そう言ってもらえて嬉しいよ!!」
たわいもない話を30分ほどした後、
そのお兄さんは当時出していたもりちぃさんの
オリジナルCDを買ってくれた。
毎回CDを買ってくれた方のお名前を
ノートに書いてもらっていたため
その時もお兄さんの名前を書いてもらっていた。
僕はその後、時間がきたので帰宅していた。
するともりちぃさんから突然の電話。
【やっぴ~、さっきの男の人、
なんかみたことあるなぁと思って
最後帰り際に聞いてみたんよ、
もしかしてHYの方ですか?って...】
「はい、そうです♪
これからもお二人とも
素敵な歌を歌い続けてくださいね♪
音楽は本当に素晴らしい...」と...
その方はHYのVo.新里英之さんだった。
路上ライブを初めて約2ヶ月ほどの
僕にも、優しく声をかけてくださった。。。
英之さんの沖縄への思い
音楽に対する思いなど
少なからずあの時間でも聞くことができた。
人生は不思議なものだ。
いつ、どこで、誰と出会うかわからない。
僕はその頃から、"勇気と希望"を少しずつ
いただいていたのかもしれない。。。
続く