参加演奏家 春田真理子さんからのメッセージです!
私が初めてオーストリアを訪れたのは8歳の時。コンクール入賞のご褒美でウィーンとザルツブルクへ叔母と母と私の女3人旅でした。
ウィーン国立歌劇場での『魔笛』や楽友協会での『サン=サーンスの交響曲第3番「オルガン付き」』の鑑賞、ハイリゲンシュタット散策、中央墓地、モーツァルテウム大学での優秀な学生たちの演奏。幼かった私でも飽きることのない町並みは今も鮮明に覚えています。
さて今回、「青野原オーストリア2019プロジェクト」に参加させて頂くこととなり、100年前の歴史を知ることとなりました。
加西市青野原にオーストリア=ハンガリー帝国の捕虜たちが暮らしていて、その方々の遺留品が現存し、それらをオーストリアのザンクト・ペルテン歴史博物館へ運び、彼らが日本で暮らしていたという証を伝えるという壮大な、かつ重大なプロジェクトです。
捕虜たちは、収容所内で度々コンサートを行ない、当時の日本人と捕虜たちの交流は、音楽を含めた彼らの文化が、日本へと伝わるきっかけとなったそうです。
100年の時を超え、日墺の文化交流と平和が深まることを切に願いながら、大好きなオーストリアの地で演奏ができることを楽しみに、任務を果たしたいと思います。
ヴィオラ奏者 春田真理子