■今までの、そしてこれからの「ひかり」との付き合い方を考えるために。
「原発絵本プロジェクト」は、これまでの日本に、原発が根付いてきた過程を、だれにでも分かる優しい物語にして伝えると同時に、売り上げで福島の子どもたちの健康を支援するプロジェクトです。
■震災から一年。改めてこれまでの日本の原発との関わり方を振り返り、残したい。
3.11以降、この国の風景はがらりとかわってしまいました。
だれもが原子力発電に興味を持ち、怯えたり怒ったり、擁護したりと、反応はさまざまですが、皆がこの国の動力源の行方を見守っている事は間違いありません。
けれど、原子力発電は、今急に現れたわけではありません。
半世紀もの長い時の中で、じんわりと、紆余屈折を経ながら、この国に根付いてきたのです。
その歴史の中に、なぜ、どんな事情で、この国は原発なしでは発展できないほど原子力に頼る事になったのか。
なぜ、福島のあの事故が起こってしまったのか、なぜ安全神話が生まれたのか。
それは、これからこの国の原子力をどうしてゆくのか、どんな国を目指せばいいのか、のヒントになると私たちは考えます。
大人だけでなく、将来、この国のエネルギーの「選択者」になるこどもたちに、3.11までのこの国と、この国の原発との付き合い方を知ってもらい、歴史を繰り返さないように、自分のあたまと、感性で、考えてほしい、こころに留めて欲しい、という願いから、このプロジェクトは発足しました。
■「福島の事故のことを、子どもにどう説明していいかわからない」というお母さんの声。
事故後、数カ月経ってから、小さな子どものいるお母さんたちから、
「あの事故のことを、子どもに質問されても、どう説明していいかわからない。」という声を多く聞きました。
なぜあの事故が起きたのか、テレビや新聞の知識だけでは、うまく説明できない。
専門的な科学知識を手に入れる機会がない。
ですので、私たちは、お母さんと子どもが原発の歴史をやさしく理解しながら、話しあうきっかけになるような絵本を目指しています。
■脱原発を訴えるため(だけ)の絵本ではありません。0か100かではなく、その間の議論を生み出したい。
この問題に関心を寄せていて、自分たちですでにアクションを起こしているアクティブな方は大勢います。一方で、全く無関心の方もいます。
しかし、その間には、
「どうやってあの問題を受け止めていいのかわからない。」
「これからのエネルギーをどうしていけばいいのか、考えたくても難しい」
という方もたくさんいると思います。
わたし自身、絵本作りに取り組むまではそうでした。
そうした方が、今までのこの国における原子力のありようを知り、どうやってこれからのエネルギー問題と向き合ってゆけばいいかを考えるきっかけづくりがしたい。
原子力の善悪を決めつけるだけでは、現実は動かない。
0か100かの議論ではなく、科学技術との向き合い方、そしてエネルギー全体の問題について、より立体的に考えるきっかけを生み出したい。
わたしたちが作っている絵本は、そんな内容をめざしています。
■電子絵本として先行発売、絵本として出版予定です。
まず最初に、電子絵本を発売。この事故をきっかけに、海外で原発問題と向き合い始めた諸外国にも向けて発信するため、電子版では英語・フランス語・ドイツ語など、海外語訳版も制作します。
電子絵本出版後は、紙媒体での出版も予定しております。
今回の元気玉プロジェクトの掲載では、電子絵本の制作に必要な資金を募ります。
どうぞよろしくお願いします!
■[ストーリー]光を生み出すふしぎなりゅうと、仲良しの男の子、光を欲しがるおとなたちのものがたり。
物語の舞台は、とある小さな島国の小さな村。光を生み出すふしぎなりゅうが、遠い国からある日突然、連れてこられます。
王様や、商人、村の大人たちは、それぞれ考えがあってりゅうを神様のように扱います。村に住む男の子の主人公「ぼく」はそれを不思議に思いながらも、りゅうと暮らしてゆきます。
けれども「ぼく」が大人になるにしたがい、りゅうへの大人たちの態度は次第に変わり、やがて、隠されていたりゅうの大きな秘密が明かされることになり…?
つくり手たちについて
文:おのみゆき
「原発絵本プロジェクト」代表。
学生時代は「深夜特急」に憧れ世界一周一人旅に出発。
ヴェネツィアで野宿したり、パレスチナでゴム弾に撃たれたりしながらなんとか生還。40カ国以上を訪ねる。
NPOカタリバ、教育系ベンチャー企業を経、2010年春に退職。シェアハウス「まれびとハウス」で毎週イベントを企画し、その収益だけで生活したり、フランスの農家で羊飼いをしながら、「持たない暮らし」を実践する。現在はWEBマガジン「greenz.jp」「the future times」などライターとして活動中。
【Twitter】@MiUKi_None
【facebook】http://www.facebook.com/miyuki.ono1228
【HP】http://onomiyuki.com
絵:ひだかきょうこ
何かを描いたり作ったり
企画展や個展を中心にのんびり活動
2011年鎌倉に文具と雑貨の店コトリhttp://www.kamakura-kotori.com/をオープン2012年よりフリーで活動
電子絵本「マルコと小さな兄弟」リリース
本の挿絵やCDジャケット等を手がける他、手作りで温かみのある雑貨も制作します。
写真と絵のものづくりユニット「PhoPic」としても活動中
【HP】http://kyoko-h.com
【Twitter】@hidakakyoko
ひだかきょうこのiPadで読む電子絵本「マルコと小さな兄弟」Appストアでリリース中!
http://itunes.apple.com/jp/app//id490470713?mt=8
これまでは、東京と京都にて、絵本のパネル展示やイベントを開催してきました。
京都(2011.10)カフェ「アイタルガボン」
東京(2010.7)「金魚カフェ」
支援先団体について
電子書籍と絵本の売り上げは、運営費などの必要経費を除いたすべての額(見込みとしては総額の7〜8割程度)を「子供たちを放射能から守る福島ネットワーク」に寄付します。
また、その活動報告に関しても、元気玉プロジェクト上で随時掲載してゆきます。
■応援コメント
小野美由紀とひだかきょうこは何をするにしてもチャーミング!さて、原発の歴史や背景などを、彼女たちがどうチャーミングに表現するのか…大いに期待する。
映画監督 今関あきよし(映画「カリーナの林檎〜チェルノブイリの森〜」)
■応援コメント
このプロジェクトの主旨を読むと、そこには「未来のために過去を知る」という一言がありました。
現在私たちの身の回りにある原発が持つ問題について、今の世代を背負う我々大人が、できることに全力を尽くすことは言うまでもありません。
しかし、このプロジェクトが素晴しいと感じたのは、原発を巡るこれまでの経緯と歴史を物語にし、次の世代へと引き継いでいくという点です。
目の前の問題だけではなく、まさに未来のために過去を知るきっかけになるかもしれない絵本。僕はこのプロジェクトを応援したいと思います。
株式会社デジタルステージ代表取締役 平野友康
■おわりに
発売後は、各幼稚園での日本全国「読み聞かせキャラバン」など、様々なイベントを通じて、子どもたちやお父さん、お母さんが考えを深めるきっかけをつくってゆきます。
これからのエネルギーとの付き合い方を、きちんと「じぶんごと化」して考え、
これから先もできることを、探してゆくために。
未来の為に過去を知る。
そのために、私たちはこの小さな島国の、歴史の中の一部分で起きた、おおきなおおきな出来事を、物語にしてひろめてゆきたいと考えています。
[活動資金内訳け]
電子絵本アプリ制作費用 40万円
(iPad用アプリ、Androidアプリのプログラミング費用 350,000円
音楽制作、アニメーション制作費用 5,0000円)
元気玉プロジェクトのカード決済手数料 7% 28,000円
最新の活動報告
もっと見る電子絵本「ひかりのりゅうとぼくのくに」完成いたしました。
2014/03/12 00:23電子絵本の制作を「CAMPFIRE」にて応援してくださったパトロンのみなさまへ 「原発絵本プロジェクト」代表の小野です。 大変ながらくお待たせいたしましたが、絵本「ひかりのりゅうとぼくのくに」がようやく完成し、発売する運びとなりました。 iBooksアプリのインストールされているiPadやiPhoneにて、ミュージシャン「EA(エア)」の制作したBGMや、歌手マイカ・ルブテのナレーションとともに、絵本作家・ひだかきょうこの絵をお楽しみいただけます。 有料版は、3月中旬以降、iBooksで配信を開始する予定です。 Appleの審査の基準上、何日に発売しますと申し上げられないのが心苦しいのですが、また改めてお知らせいたします。 また、完成までに大変長きに渡り支援者の皆様をお待たせした事を深くお詫びすると共に、これまでの御厚意と、ご支援の気持ちに、心より、感謝申し上げます。 また、1500円以上ご支援くださったパトロンの皆様へは、リターンとして、ささやかな御礼になりますが、この電子絵本「ひかりのりゅうとぼくのくに」を、先行配信いたしました。「CAMPFIRE」のメッセージ機能にて、ダウンロードURL入りのメッセージを配信いたしましたので、そちらをご覧下さいませ。 電子書籍の仕様について、また売り上げの寄付先についてはメッセージ内にてご案内しております。 震災の日から、3年が経ちました。 原発に反対だ、賛成だと、思った事を言えた当時より、ずっと原発の事が語りにくくなったと感じます。 しかし「忘れるな」「思い出せ」と声高に言うよりも、なによりも自分自身が「当事者であり続ける事」。 そのことを一番大事にしたい、という気持ちを込めて作りました。 支援者以外の方々にも、配信日が決定し次第、こちらでご案内いたしますので、どうぞ、今しばらくお待ちくださいませ。 この電子絵本の売り上げは「公益財団法人東日本大震災復興支援財団」に寄付いたします。 福島のNPOやNGOについて調べた結果、福島の子どもたちへの教育支援プログラムが充実しており、また、長期的、計画的に被災地への支援を行う団体として信頼のおける団体である本団体に寄付するのが、一番妥当であると判断したからです。 クラウドファンディングで制作資金の支援を募集した段階では、別の団体への寄付を想定しておりましたが、年月が経ち被災地の状況が変わった事を加味して、寄付先を変更させていただきました。ご了承いただけますよう、お願い申し上げます。 第一回の配信では、力及ばずで日本語版のみの発売となりましたが、福島を支援する意味でも、ぜひ、世界中で広めてゆきたいと考えております。 今後も英語版や、その他外国語版の制作を進めてゆきますので、ご期待いただけましたら幸いです。 ここまで応援してくださいましたパトロンの皆様には 深く感謝しております。 本当に本当に、ありがとうございました。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜 また、この場を借りての発表になりますが、 今夏、絵本専門の出版社「絵本塾出版」さまより、この電子絵本が本物の紙の絵本として出版される事になりました。 こちらの売り上げも、一部、同財団へ寄付する予定です。 絵本の刊行予定も、追ってご報告させていただきます。 皆様の応援あってこそ、紙媒体での出版が実現しました。重ねてお詫び申し上げます。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ご支援いただいた制作費用の用途の内訳、および支援してくださったパトロンの方々のプロフィールに関しては、有料版の発売とともに、本プロジェクトのウェブサイトで公開いたします。 今しばらくお待ちくださいませ。 もっと見る
パトロンの皆様、当プロジェクトを応援してくださっている皆様へ 今年一年の感謝と御礼を込めて
2012/12/30 20:17お世話になっております。原発絵本プロジェクト「teamえぽん」代表の小野です。 今年もあとわずかとなりました。 3月より、この活動に温かいご支援、ご応援をいただき、誠にありがとうございました。 「原発」という単語が、私たちの日常生活の中に突如躍り出た昨年3月。 あれから1年と9ヶ月の間、今後の日本のエネルギーがどうなってゆくのか、原発に対して私たちはどんな態度を取ればいいのか、福島第1原発の周りで暮らす人々に対して、私たちはなにができるのか…状況が2転3転し、そのベストアンサーが見えづらい中、それでも多くの人がこの問題について考えを巡らせ、自分のできることを考えたことと思います。 特に、注目を集めた12月16日の東京都知事選、衆議院選。 「政治」というものが自分の生活にこれほどまでに密着したものであることを、あの時ほど痛感したことは、恥ずかしながら今までありませんでした。 表現するということは、その問題に対する自分のスタンスをはっきりと決め、表明することでもあります。 私たちも同様に、変わってゆく状況の中、この絵本で何を表現したらいいのか、どんな形で伝えたら良いのかを3月より思い悩んで参りました。 原発問題について、専門家ではない私が何か定まった意志を表明してもよいものだろうか、この表現は“多くの人にとって”正しいのか、ストーリーは誰かを傷つけるものではないだろうか…? そのような畏れから、プロジェクトの進行が一時遅滞し、発売を楽しみに待っていただいている皆様にはご心配、ご迷惑をおかけしてしまったことを深くお詫び申し上げます。 それでも、あの事故以来の空気を、私たちが思い悩んだり、それぞれにできることを精一杯考えたりしている、この時代の空気を、絵本というひとつの形で残したい。 子どもたちが、遠い将来読んだ時に、この時のことを自分のことのように考えてもらいたい。 そう思い、一歩一歩制作を進めてきた1年でした。 プロジェクト構想から一年半、具体的に活動がスタートしてからはもうすぐ一年になります。 一人で始めた当初は、なんの計画も予定もないものしたが、 その間、パトロンの皆様や、協力していただいた皆様の温かいご声援、ご支援、数々のありがたいご縁をいただいたおかげ様で、なんとか最終的な形が見えてきました。 本当に、元気玉プロジェクト掲載がきっかけで多くの方に温かい手を差し伸べていただけたことに感謝しております。 現在は、来年3月の電子絵本発売に向け、ひだかの作画作業、くらはしのデザイン作業が進行中です。 作画が進行し次第、「原発絵本プロジェクト特設サイト」にて、随時Upしてゆく予定です。 こちらでも、ご報告してゆきますので、どうぞプロジェクトの達成までお付き合いいただければ幸いです。 どうぞよろしくお願い申し上げます。 原発絵本プロジェクト 「teamえぽん」代表 小野美由紀 総合サイト: http://teamepon.com/ facebookページ: http://www.facebook.com/genpatsuehon もっと見る
【お詫びとご報告】現在のプロジェクト進捗状況と、電子絵本制作スケジュールの変更のお詫び
2012/09/05 14:26こんにちは。原発絵本プロジェクトの代表・小野美由紀です。 前回のご連絡以降、本来ならば定期的にご報告するべき所でしたが、活動報告に間が空いてしまいました。 ご支援いただいている皆様の中に、ご不安ご心配をおかけしたこと、誠に申し訳ございませんでした。 この度は、現在の本プロジェクトの状況報告、および絵本の制作遅延についてお詫び申し上げたくご連絡差し上げました。 皆様のおかげで無事資金調達達成させていただき、3月以降、制作活動に 入っていた原発絵本プロジェクトですが、 立ち上げ当初は私代表の小野と、作画担当の絵本作家の二人で活動を 始めたものの、電子絵本の作成にあたり、デザインディレクターの倉橋が本格的に参入し、 またプロのアニメ脚本家である大場小ゆりや、 音楽担当のEAのボーカリスト・マイカルブテなどを加え、 また、紙媒体での出版の話などもあり、 プロジェクト自体が大きくなって参りました。 そのため、少しでもクオリティの高いものを作成したく、 また、絵本の要であるひだかの作画に時間をかけたく、当初の予定で会った7月完成の予定を遅らせ、 プロジェクトのスケジュールを一旦、練り直すこととしました。 電子絵本として読み応えのあるものを作成するべく、 最終的に良い物を作り、みなさまにお届けしたいとの思いから、 完成予定を来年の3月に改めさせていただきます。 また、私自身、ストーリー制作に悩む所が大きく、それがスケジュール進行に響いたのも事実です。 原発を巡る情勢は昨年3月より大きく変化しました。 反対運動が大勢の人数を集めて展開される、 また原発反対の音楽イベントが開催されるなど、 原発を巡る「表現」に大きな変化があったように感じる半年間でした。 そのため、昨年4月の立ち上げ時に思い描いていた「原発の歴史を伝えることで 未来を考える」というコンセプトだけでは世の中の皆様のニーズに 答えられないのではないか、という思いから、一度、大幅にストーリーを書き換え、 そのため作画の制作も一時、中断しておりました。 ストーリーの最終版を決定するまでに 迷いの期間が長く、結果、絵本の制作全体に遅れがでてしまいました。 脚本担当の大場と話し合いを重ねておりましたが、ようやく最終決定稿ができあがりましたので、 9月中旬より、実際の制作作業に入る予定です。 楽しみにしてくださっているみなさま、お待たせしてしまい申し訳ございません。 今後も製作過程については、facebookページ http://www.facebook.com/genpatsuehon または本サイト http://teamepon.com/ 電子絵本のティザーサイト http://live.teamepon.com/にて ご報告差し上げる予定です。 時間のかかるプロジェクトではありますが、一歩一歩、前に進めてゆきたいと思いますので、 ご支援いただいた皆様、今後共、当プロジェクトを何卒宜しくお願い申し上げます。 それでは失礼致します。 小野 もっと見る
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