2019/10/30 17:20
今回、スタッフとキャストの一部は同じ宿舎にて合宿です。大部屋で個々が布団を敷いて寝るスタッフがほとんどでした。雑魚寝のような感じです。私は大部屋でテントを建てました。完全な集団生活です。
そして、撮影現場の朝は早いです。大体朝は4時30分に始動します。これが毎日だから結構大変です。ちなみに、俳優部メイク部は4時前後から稼働します。撮影は延々と続き(とは言っても常に一分一秒を争いつつ、あっという間に)夜10時くらいに終わります。それからスタッフは後片付けをします。就寝は1時〜2時くらいです。なんてブラックなのでしょう。。。ゾッとします。私はとても楽しんでいましたが。。。
私や制作スタッフが毎日欠かさずすることは、朝のおむすび作りです。経費削減のためになるべく自炊を心がけました。楽にお米を炊けるように無洗米を大量に、おむすびの型、のり、数キロのウィンナーを用意しました。
毎日の朝ごはんです。
初めの方は意気揚々と握っていましたが、撮影も後の方になると私も制作スタッフもヘロヘロです。スタッフ皆は寝るのが早くても午前1時です。睡眠時間は実に3時間。ほぼ全てのスタッフが、全期間、そうでした。そんな中フラフラになっておむすびを握るのですから、撮影前のひと山です。
ある日私が寝坊をしました。そして、台所に行くと、おむすびが出来上がっていました。私を起こさずに、制作スタッフが既に握っていてくれました。申し訳ない気持ちで一杯になりました。予算が少ないために握る訳ですから。
その日も次の日の撮影の打ち合わせは深夜までに及びました。私と撮影監督・上野さんとでカンカンガクガクの議論です。寝る前、ヘロヘロになった私はあるスタッフ(友人)にお願いしました。「明日の朝、とにかく起こして欲しい」と。
朝になり、スタッフが私のテントの前て言いました。
「笹谷くん!!上野さんが怒って帰るって!!」
私は全身にビリビリと電撃を浴びたように飛び起きました。その様子に驚いたスタッフ「ごめん嘘嘘」。我に帰る私。安堵のため息とともに、おむすびを握りました。そんな過酷で楽しい毎日でした。