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日本の山々に実在した漂流民族「サンカ」をモチーフにした長編映画支援プロジェクト

伊参スタジオ映画祭2018シナリオ大賞受賞作品・長編映画「山歌(サンカ)(旧題:黄金)」。かつて日本に実在していた、山から山へ放浪を続けた民族「サンカ」をモチーフにした長編劇映画の完成に向けた支援プロジェクトです。

現在の支援総額

1,058,000

70%

目標金額は1,500,000円

支援者数

102

募集終了まで残り

終了

このプロジェクトは、2019/09/28に募集を開始し、 102人の支援により 1,058,000円の資金を集め、 2019/11/26に募集を終了しました

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現在の支援総額

1,058,000

70%達成

終了

目標金額1,500,000

支援者数102

このプロジェクトは、2019/09/28に募集を開始し、 102人の支援により 1,058,000円の資金を集め、 2019/11/26に募集を終了しました

伊参スタジオ映画祭2018シナリオ大賞受賞作品・長編映画「山歌(サンカ)(旧題:黄金)」。かつて日本に実在していた、山から山へ放浪を続けた民族「サンカ」をモチーフにした長編劇映画の完成に向けた支援プロジェクトです。

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写真は雨を降らしている場面です。東京から専門家を呼びました。
これは雨を人工的に降らしていますが、皮肉なことに、先日も書いた通り、撮影の期間は雨ばかりでした。今年は梅雨明けが異常に遅かったのです。毎日毎日雨の連続。カンカン照りのつもりでシナリオを書いたのに。。。天を呪っても仕方ないのですが、毎日恨めしく空を見上げました。撮影は遅れる一方です。「人間が自然の中でいかに生きていくか」という、映画のテーマを嫌というほど体感しました。人は無力。自然をコントロールすることは、絶対に出来ない。

雨は、毎日ずっと降っているわけではありません。朝は曇り空で、ところどころ青空すら散見できます。「よし、今日こそは!」と意気込みます。しかし、大切なところで必ず雨が降ります。
「本番はいりまーす!」と言った瞬間に雨がザーッと来ます。山の天気は移り変わりが激しいのです。

基本的なロケ地は、車が停められる林道から少し下った川原です。下るといっても

こんな感じでロープを伝って下りて行きます。この坂を機材等、全て持って運ぶのですから、大変です。

ある日、川原で小向さんが、天を見て「あ、雨」と言う場面を撮影しました。

そしたら本当に雨が降ってきました。ゲリラ暴風雨です。しかもゲリラなのになかなか立ち去りません。

スタッフ、キャスト、全員テントの下に避難します。川は増水し、命の危険すら感じます。

この日の撮影は中止、退去という答えを出すしかありません。私は林道へ登る、あのロープの張った登り口を見に行くと、見事に雨水が滝になっていました。流石にこの場面を写真に撮っているスタッフは居ませんでしたが、すごい光景でした。止まらない雨、増水し続ける川、足止めを食らう私たち。撮影スケジュールの事は忘れていました。とにかく、ここから生還せねばなりません。大袈裟でなく、本当にそれが一番の問題でした。

やがて日は暮れ、段々暗くなって来ました。雨が降り始めて約40分後です。意を決して、車がある林道まで登ろうということになりました。

人間が登るだけならまだいいです。機材、備品、小道具など、2トントラック程の量になります。
全員がドロドロになったというか、泥の塊になりました。雨の中バケツリレーです。

なんて最悪な状況か。。。私は頭を抱えました。叫びたい気持ちでした。しかし、嫌な顔のスタッフは誰一人としていませんでした。むしろ、この悲惨な状況を楽しんでいるスタッフもいるくらいです。「いやー非日常すぎて逆に燃えるよねー!」なんていう会話が聞こえます。スタッフ全員、私よりも何段も強いメンタルの持ち主でした。弱音や文句を言っても何も状況が良くならないと、全員が知っていました。自分のするべき事を即座に判断し、一丸となり避難しました。林道にテントを建て、その下に道具類をすべて入れて行きます。そして順に車に積み終わった時には、完全に夜でした。
問題の川原からは車で5分のところにある、待機場所に着いた時、なんと手作りご飯が用意されていたのです。食事スタッフが作って待っていてくれました。泣きそうになりました。

映画は一人では絶対に作れない、という言葉を嫌というほど噛み締めた日でした。もちろん、この雨のおかげで、数シーンがカットされました。全て必要なシーンなので、本当は凄く悔しいはずなのですが、そんな風にして映画が導かれていくのかと、心のどこかで納得しました。映画は「作る」というより人と環境により「導かれ、作られる」ものなのだと。仏教における「他力」の片鱗を味わいました。得難い経験です。


雨は不運などは問題ではなく、偉大なスタッフたちと現場にいる事が何よりの幸運だったと今になって思います。

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