クラウドファンディング最終日です。今日の23:59でおしまいです。
今回のクラウドファンディングでは、金銭的な支援を集めることももちろん重要でしたが、同時に、鳥公園の活動体制の変更(そのベースにある問題意識や目指すところ)を広く知っていただくことと、そこから始まる問題提起にできるだけ大勢の方にコミットしていただくことを目指していました。
大勢の方から言葉を寄せていただいたのは、そのためです。いざみなさんにお願いをしてしまってから、ドキドキしていました。メッセージがほんの少ししか集まらなかったら、どうしよう? みなさんを巻き込んでおきながら、お金が少ししか集まらなくてクラウドファンディング自体がさむ~い感じになったらどうしよう? みなさんの言葉が「頑張れ鳥公園!」みたいな感じで、今の舞台芸術界にある問題が浮き上がってくるようなことにならなかったらどうしよう……?
でも結果的には、私が想像していたよりもずっとたくさんの、一人ひとり異なる表情を持った声が届いて、そこにまた反応が返ってくるということが起こりました。ご支援くださった方のコメント(「パトロン」のページから見られます)も、全て有難く拝読しています。
顔の見える声を交わし合うことが大切だと思います。その声の出どころにきちんと身体のある声で話すことが大事です。
あいちトリエンナーレの一件で、クレームの電話の音声がネット上に公開されたとき、きっと電話をかけたその人たちは、まさか自分の声が公開されるなんて思わなかったからああいう声を出したんだろうと思いました。自分の顔を消して、身体を消して匿名の声で話すことは、でも結局自分の存在を否定することになると思います。
身体があって、そこから生まれる声を交わすことで、存在を受け止め合う。そういうプリミティブなことをやり続けているのが、舞台芸術という場なんだと思います。〈場〉があれば、そこに集まる身体があって、響く声がある。それを求めている人はやっぱりまだまだたくさんいるんだと改めて感じることが出来て、わたし自身が力をもらいました。
クラウドファンディングは今日で終わりますが、鳥公園の活動はむしろここからです! どうかこれからも、よろしくお願いいたします。
西尾佳織