「なんで、ガーナなの??」
そんな質問に対して、前回・前々回の活動報告にて、ガーナの小さな農園でカシューを見てきたところまでお話しさせていただきました。→ ( 前回までのストーリー )
農園に滞在してみて
農作業をしたり、料理をつくったり、子供たちと遊びまわったり。そんな暮らしを一緒にする中で、いろいろな気づきを得ました。
もともと「農家さんの暮らしをより良くしたい」という想いがあったので、農家さんとはお金のお話しもたくさんしたのですが、その中で特に2つの悩みが気になったんです。
多品目の野菜や果物を育てているとはいえ、家計を支える大きな換金作物となってるのはカシューナッツ。けれど、カシューナッツの収穫期間は1年のうち3ヶ月ほどと、季節性の作物です。
そのため、カシューを収穫できない時期など季節によって家計の苦しさが変わり、収入に波があるとのことでした。
また、近年の異常気象の影響で収量がかなり減ってしまった農作物もあるらしく、リスク分散の必要性を感じました。
手元に現金がないために、成長させれば高く売れるせっかくの野菜を、立派に成長しきる前に収穫して売ってしまうという声も聞きました。
また、女性たちからは「私たちも働きたい。スキルをつけたい。」という声を聞きました。しかし、ガーナでは基本的に家事育児は女性の役割のため、それらと並行できる仕事がなかなか見つからないんです。
そんな理由から、もしカシューナッツに適正価格を支払えても、もしカシューアップルに付加価値を付けられても、これらの課題へのインパクトは弱いのかなと考えました。
カシューから養鶏へ
そんな時に、農家さんの家の裏に、使われていない鶏小屋があることに気づきました。
養鶏であれば、1年を通して安定的に収入を得ることができますし、農家さんの収入ポートフォリオを充実させることに繋がります。また裏庭養鶏であれば、女性たちも家事育児の合間に内職することができます。
ヒナから2,3ヶ月で販売可能な養鶏であれば、キャッシュフローの強い味方にもなります。
そんな理由から、ぼくはどんどん養鶏に惹かれていきました。
そして、「おいしいを増やしたい」という想いも重なり、からあげ×養鶏に挑戦しようという気持ちが芽生え、今、ぼくはガーナにいます。
最後に
3回にわたってお話しして来たように、ぼくがガーナにやってきたきっかけはカシューです。が、からあげ屋さんへと変遷していった今となっては、「英語が通じる、治安が比較的良い、将来ナイジェリアに進出する際の拠点になる。なにより、ガーナという国が好きになった。」そんなところも、ガーナを選んだ大きな理由になっています。
そして、農園に滞在した中で"カシュー"から"からあげ"へと変遷していきましたが、けっしてカシューの魅力を諦めたわけではありません。
今の「からあげ×養鶏」を展開していった先には、たくさんの農家さんとの繋がりができると思うので、その農園の「おいしい」を日本などへ届ける事業にもいずれ取り組んでいきたいなと思っています。
(1人ではからあげ屋さんで当分はいっぱいいっぱいになってしまうと思うので、一緒になっておいしいを増やしてくれる仲間がいたら嬉しいなーと思う日々です・・)
というわけで、最後まで読んでいただき、ありがとうございました!