「農家民宿いちばん星」は、東日本大震災の翌年7月にオープンしました。当社団としての初の事業取り組みとなりました。
当社団として、地域の復興・再生の一助に一体何をなせばと暗中模索している時に、私が市職員として避難所運営等に奔走している時、全国から多くのボランティアさんたちが駆けつけてくれました。震災当時、約70,000人だった人口がわずか2,000人程度になった時期もあります。ボランティアのみなさんは、「道の駅」にテントを張ったり、車中泊をしながら、瓦礫の撤去や避難所、仮設住宅等の運営にお手伝いをいただきました。多くのボランティアさんのために、私が運営していた避難所(原町二中)の体育館をボランティアさんの宿泊所として開放しましたが、それでも宿泊場所が不足するような状況でした。そこで、私の自宅を一時ボランティアさんの宿泊所として利用したもらった時期もあります。
私が市職員を退職し、当社団をスタートしたと知ったボランティアさんから、星さんの自宅を宿泊所として利用させてもらったが、今後も継続的に南相馬市へボランティアとして足を向けるので、「民宿」として営業してもらえれば助かるとの話が提案されました。
これが「農家民宿いちばん星」オープンの経緯で、おかげさまで現在に至っています。
震災当時は、自宅を開放しボランティアさんたちのためにボランティアをしていた感がありますが、現在は、この方々に助けられて民宿営業をさせてもらっています。繋がった「縁」は大事だと痛感しています。