2019/12/09 12:00
寺伝では、小堀遠州が築いた庭といわれます。泉水(池)は「心」の文字を表し、石が山から自然に崩れたように配されており、「崩れ石の庭」といいます。
与謝蕪村が妙法寺に逗留した頃にも、この庭がありました。
現在でもヒラトツツジ、松、南天、樫、槙などが植えられており、四季折々の風情を楽しませてくれます。
蕪村は旧本堂の上座敷に滞在していましたが、そこから庭が現前にみえ、庭の北西の端には与謝蕪村が絵のモデルにした蘇鉄があり、岩々が滝のように流れ落ちてて池に注いでいます。
蘇鉄図にある「階前闘奇酔春星写」の落款のごとく、生い茂る蘇鉄が蕪村の目をひときわ引いたに違いありません。
左に建物が見えますが、宝暦年間に建てられた旧元三大師堂で、蕪村もこの大師堂にお参りされていると思われます。