お世話になります。「読者による文学賞」の運営責任者の末です。
暖かくなってきたかと思えば、急な冷気が訪れるなど気温の変化が激しい今日ではありますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。ご自愛いただけますと幸いです。
世間を騒がせている新型コロナウイルスですが、連日のように各所から影響が報告されています。この文学賞もやはり影響を受けてしまっているのが事実です。
ご不安に思われている方もいらっしゃるかと思いますので、現状を報告させていただきます。
今回、不要不急の外出を控えるよう、行政からの要請が出たことを受け、当初3月28日を最終選考日としていましたが、一旦選考の延期を決定しました。
その後、選考委員と話し合い、リアルでの選考会実施を中止し、今後は何度かに分けた上でネット上会議での進行を行っていくことを決定しました。
楽しみにしていただいている方に、このようなことをお伝えしなければいけないことは心苦しいのですが、世間の状況を受け、「取り越し苦労だった」で済ませられるならそれに越したことはない、と考え決定しました。
そして、こちらは未定となりますが、それにより文学賞の発表が予定していた4月23日に間に合わない可能性が出てきています。
理由としましては、もともと1ヶ月近い時間を出版社への受賞意思確認期間として用意していたものが今回の延期により消えたためです。
この1ヶ月という期間は、まだ文学賞が初回ということもあり、こうした返事にどれくらいの日数がかかるか未知のため設定させていただいた期間になります。そのため選考会自体はどんなに遅くとも4月19日までには実施することを決定していますが、その後どれほどの早さで返信をいただけるかで発表の日程が変更になります。
予定どおり23日に発表できるかもしれませんし、やはり1ヶ月ちかい期間の調整により5月後半になるかもしれません。
宙に浮いてしまう形になりますが、確たる日程をお伝えできないのが現実です。
皆様に曖昧な情報しかお伝えできないことを大変心苦しく思いますが、何卒ご理解をいただけますようお願いいたします。
こうした暗い世間の雰囲気のなか、さらに残念なことをお伝えすることになってしまいましたが、それでも選考委員は前を向いて頑張っています。最終選考にノミネートされた作品はどれも素晴らしく、あるメンバーからは普段読まなかった作品群の中から心揺さぶられ、文学賞に選びたい、と強い推薦をもらいました。
苦しいときこそ、心の栄養が必要になると思っています。そうした意味では、文学というものがさらに大切な役割を持っていることを信じています。
今回、急な状況の変化となってしまいましたが、「素晴らしい本を、より多くの人に」という理念に陰りは一切ありません。
どうか引き続き、「読者による文学賞」にご注目をいただけたらと存じます。