おかげさまで、目標達成&突破することができました。
自分ではサクラで自身を支援することができないシステムなので、この結果は、ひとえにご協力いただいた皆様のお陰です。
本当に、ありがとうございました。
実は達成直後に書いたここの記事を保存せずに全部消してしまいました。ああ…
ここで最後に一点、お伝えしておきたいのは、この企画はカテゴリーとしては「まちづくり」「地域活性化」になっているのですが、「町おこし」と一言で説明するのは違うかな、と自分では思っているということです。
プレスリリースを作成したことで取材やご質問を受ける中で、「ああ、町おこしのためですね」と言われることがあり、これからも的確に言葉にできずに、そう伝わってしまうかもしれないのですが、少なくとも私は「きたまちは静かなまちではあるけれど、寂しいまちではない」と思っていて、「発展させたい」と言うより、今ある良さを飾り立てずに伝えて、もう少しだけ多くの方に実際に足を運んでいただくことで、この素敵な町並み(その良さを地域外の人に伝えたり、地域の人を結びつけもする存在の個々のお店も)が今後も保たれたらいいなという素朴な気持ちによるものです。
私はこれまで、京都の北山(上賀茂)、伏見桃山、神奈川の鎌倉、横浜、小田原、そして京都の伏見稲荷と暮らし、今は奈良きたまちに住んでいるわけですが、それぞれ歴史ある観光地に暮らした私が、奈良きたまちに魅力を感じるのは、その「飾り気のなさ」と「美しさ」、「静かさ」に対してかもしれません。それも、いわゆる美観地区のようなものではなく、生活感や雑多さもありつつ整っているというか。空が広く、大樹が多く、細い道を行き交う車は結構激しくて荒っぽいけど軽トラも映える、庶民的だけど美しい風景に、魅了されているのかもしれません。
【今後の予定】
1.冊子の制作とリターンの準備を、今後一ヶ月半ほどかけて行います。
現在一回目の見本刷り(レイアウトやイラスト、デザインのみ)の結果待ちで、その後、撮影や簡単な取材、画像使用申請などを行い、二度目の見本刷りで校正をしてから最終的に2000部から3000部くらいでフルカラー12pのものを作ります。
もし自分の店で売るとすれば、350円くらいで売れるものにしたいと考えていて、人様からいただいた資金で印刷して、自分も少なからず時間を費やした以上は、すぐに捨てられるようなものにはしたくないし、とっておきたくなるもの、人に見せたくなるものにしなければ、という思いがあります。ですので大量に作ってばらまくようなことはしたくないのですが、必要とされる方、合いそうな方の手元に届くように、それなりの働きかけはしたいです。
2.ガイドマップのことを、外部に説明する活動をします。
人に説明したりメディアの取材を受けるのは苦手ですが、せっかく作ったものを色んな意味で無駄にしないために、良い形でひろく伝えるために、地元で広報的な活動を行います。
3.スピンオフ企画を実行します。
本企画で、「予算が許せば…」と前置きしつつ当初から目標にしていたのが、ガイドブックをウェブで公開する流れの中で、実際に散歩して記事にしていただく書き手の方、お散歩好きの方を「きたまち」へご招待して、自由な感想や体験を綴っていただくことでした。
紙で作って配っても情報が伝わる対象や人数、地域は限られるという課題があり、ひろく伝えるためにはネットでの発信は必須だと考えたこともありますが、もっとシンプルに、自分以外の誰かが、自分の提案するルートを歩いて、あの店やあの路地をどう感じるか、見てみたい、知りたいという好奇心からでした。
そんなわけで、今回きたまちへお越しいただくことになったのは、街歩きエッセイストのチヒロさんです。
チヒロさんは、ウェブマガジン「かもめと街」を運営されていて、プロフィールにはこんな風にあります。
浅草育ちの街歩きエッセイスト。1981年生まれ。散歩好きの女性に向けて「知られざる街の魅力」をエッセイでお届けするWebマガジン「かもめと街」を運営。年間400軒の店めぐりでガイドブックに載らないような場所を渡り歩く。drip認定バリスタ/Hanako.tokyo/和樂web/haletto/シティリビングWebなどでライターも。
おしゃれで素敵な街歩きの記事に惹かれて、というのはもちろんなのですが、チヒロさんの文章や写真には、どこか「自分がかつて感じたこと、見たことだ、これは」と思うようなデジャヴ感というか、懐かしさのサブリミナル効果が潜んでいる気がしていて、そういうところが好きです。
もう一点は、チヒロさんとネット上で知り合ったのは数年前。父が入院後、認知症が進み脳梗塞の影響もあって好きな絵が思うように描けなくなり、それでもなんとか描いて欲しくて、あるとき始めたのが「そうだ、父をプロデュースしよう。」という試みだったのですが、その中で父の絵を私がアレンジしたイラストをチヒロさんがご自身の記事のヘッダー画像として使ってくださり、その際に、父の絵についての経緯を知ったチヒロさんから、とてもあたたかなお言葉をもらったことが印象的で。
そんな「人の体温」「おしゃれや素敵だけにとどまらない味わい」をネットを通しても感じられる部分に惹かれて、それがどこか「奈良きたまち」に対して感じる魅力とも通じる気がして、「チヒロさん、奈良に来てくれないかな〜」って。図々しく思ってしまったのでした。
とはいえ、プロの方に来ていただくためにどうお願いしたら良いのか、自分もいろいろ一般の方に作業を頼まれる中である種の理不尽さを痛感しているだけに迷いましたが、皆様のご支援で資金が用意できたので、見本刷り用のデータもお見せした上でお声をかけてみて、そして快諾していただけたのでした。
チヒロさんを奈良でお迎えして、ガイドブック(最終見本)をお渡しはしますが、その冊子を見ながらも、ルートは自由に脱線したり端折ったりしながら、おひとりで自由に散歩していただきたいと思っています。
4.今後の情報について
『奈良きたまちガイドブック』は、希少価値で勝負する無料配布の冊子と、ネット上で手軽に閲覧していただけるウェブ版を作ります。どちらも、リンク等をお許しいただいた外部サイトのマップや情報とともに活用していただけると便利です。
また、ガイドブックの制作に向けて(クラウドファンディング自体でも)、奈良駅から南側の方にも大変お世話になっていること、実際にはエリアは自在に行き来できることなどから、ウェブの方では地域の方へのインタビューとともに、他のエリア(ならまち、京終、高畑など)にも触れていきたいです。
今後は、こちらの「ガイドブックの特設サイト」でリターンの送付や、チヒロさんのお散歩エッセイ(リンクでご覧いただけるようにします)、会計報告も含め、すべての情報を発信しますので、よかったらブックマークをお願いします。
それでは、心からありがとうございました。ガイドブック&リターン(5,000円以上ご支援の方にはきたまちの素敵なお店の品を何かつけます)、そしてチヒロさんの「きたまち」プレ散歩を楽しみにしていてくださいね。
ハニホ堂 KUM