ウガンダ北部、南スーダン難民居住区。
新型コロナウイルス感染予防のために、手洗い設備を設置しました。手洗い設備は、人が集まる市場などを優先的に、50箇所に設置しています。
実は、このような手洗い設備は、可能な限り元子ども兵、南スーダン難民、貧困層の人々などに発注するように心がけています。
仕事を渡すことで、彼ら・彼女らの生計を維持するためです。
現在、難民キャンプでは、国際機関からの援助も停滞している状態。
そこへ新型コロナウイルスによる経済活動の制限も加わり、人々は日々の生計を立てることが非常に困難になっています。
写真の簡易手洗い設備の土台は、実際に テラ・ルネッサンスの技術訓練を受けた元子ども兵、貧困層だった人々が製作したものです。(TERRA RENAISSANCE COVID19と書いてあるもの。)
新型コロナウイルス感染が広がり出したとき、こんな声を聞きました。
「ウイルスではなく、失業で殺されてしまう。」
新型コロナウイルスの感染を防ぐ政策(外出禁止・店舗の営業自粛など)によって経済活動が縮小する中で、これらの人々が受ける経済的、社会的ダメージをできるだけ少なくすること(生計支援)が重要です。
「命」を守るためには、感染防止だけではなく、「暮らし」を守るための両方の支援が大切なのです。
他にも、洋裁技術を学んだ元子ども兵に、「布マスク」を製造してもらい、コンゴ民主共和国南キブ州に緊急支援物資として活用できないか検討しています。(南キブ州ではマスクの装着が、住民に義務付けられた一方、貧困層は買えない、そもそも供給量が全く追いついていない状況なのです。)
引き続き、ウガンダとコンゴ民主共和国内の4事業地域で、感染予防支援と合わせて、生計支援の取り組みも加速していきます。
(報告: 小川真吾)