2020/04/20 18:56

インドネシアではリサイクルアスファルトの概念は10年前から存在しておりました。ただ、今回のようにプラントで混合する仕様ではなく、現場内での既存舗装版とセメントと乳剤を混合する、路上再生工法が使用されておりました。しかし、品質やコスト面に課題があり自然と使用頻度が落ちていき、結果リサイクルアスファルトには良い印象を持って居なかったのが現状でした。

このインドネシアでのリサイクルアスファルト事業はJICA(国際協力機構)の案件化調査に採択を頂いていた事もあり、インドネシアの道路舗装の関係者を日本に招聘し、リサイクルアスファルトの製造工程やアスファルト殻の収集システムを視察をして頂き、日本の舗装技術やリサイクルアスファルト良さを実感して頂きました。道中、車での移動が多くドライバーを務めてくれた海外事業部長、そしてご対応頂いた気仙沼市役所・トーマツさま・企業の皆さま本当にありがとうございました。

日本での視察後、インドネシア政府関係者へリサイクルアスファルトの理解を深めて頂く為にセミナーも開催しました。このセミナーの登壇者の中には、私が大学で道路工学やPMS(舗装マネジメントシステム)を学ばせて頂き、私をこの業界に導いてくれた笠原教授にも登壇して頂きました。笠原教授は日本国内でも舗装の第一人者として知られこのセミナーでもリサイクルアスファルトの利点を説明して頂きました。他にもインドネシアの道路研究所や高速道路公団の方にも発表を頂き、私からは1回目の試験施工での事前調査からの施工方法の決定、そして施工内容について説明させていただきました。

このセミナー終了後のアンケート結果は、多くの方からリサイクルアスファルトに興味を持って頂く事が出来、リサイクルアスファルトの認証、そして実用化へ現実味が帯びてきました。 この時期になると当初からアドバイスをくれた専門家の方々の他にも多くの協力者があらわれ、皆を巻き込みながらの事業への変化点だった様な気がします。

~つづく~