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「温泉民宿 勝五郎」は、白浜海岸を見下ろす高台にある民宿。現代的でモダンな建物は、2017年に祖父母から引き継いだ3代目のオーナー夫婦が自分たちでリノベーションしたもの。ご主人の土屋尊司さんは、大手建築会社で活躍していた元空間デザイナー。その経験を活かし、「昔ながらの普通の民宿」から、どこにもない「新しい民宿」に再生したのでした。一度は廃業した「勝五郎」を継ぎたい。反対する親を説得してまで、下田に戻ってきたのは、若い夫婦の「自分たちで暮らしをつくっていきたい」という想いからでした。
ーーコロナの影響について
「白浜地区としては、緊急事態宣言前までは春休みの観光客の方々はそれなりにいたと思います。緊急事態宣言前後からは市内全体が自粛、休業モードになったこともあり観光客は減少。それでも海などはサーファーやドライブ客が絶えず、駐車場が閉鎖されるまで結構な人が来ていたように感じています。僕らの民宿は、3月初旬~3月中旬(コロナ初期)、4月1日から早々に自主休業し、現在も継続休業中です。宿泊業としては3月下旬に数組のみ対応しましたが、4月から売り上げゼロです。現在のところ5月末までは完全休業と決めています」
ーー複数の生業をつくることで、明日につなぐ
「主事業の宿泊業としては、営業開始に合わせていつでも対応できるように、日々のメンテナンスを続けています。経営面では複業体制で仕事をしているため、コロナ前からですが宿泊業だけに頼り過ぎない方法を模索中。普段は営業をかけていない複業(デザイン・設計、イラスト)の方にも力を入れるべく準備中です。今回の件もあり、下田を盛り上げていけるような絵を描けたらなぁと思っています」
ーー今後の見通しについて。
「現時点では休業予定は5月末までとしていますが、コロナ収束の目処が立っていないため営業再開時期は未定です。できれば、繁忙期がやってくる7月までに地域としてしっかり営業できる見通しが立っていてほしい。
その後は感染拡大防止に務めた上での営業再開を考えています。ただ、例年のように溢れかえる夏のお客さんを「密」の状態で迎えることもできませんし、コミュニケーションを取りたくても距離を置かなければいけないことなどへの対応も考えなければなりません」
ーーアフターコロナに向けて
「辞めるという選択肢はありません。もともと少ない部屋数で少人数を対象としていたので、コロナ対策としてもう少し小規模にした営業もできると思います。収入面では、埋め合わせとしての複業をもう少し充実させることで生活面で支障が出ないようにすることが現時点での課題です」
ーー「会う」ができなくても「つながり」は感じられる
「コロナが僕らに教えてくれたのは、ひととひとのつながりがいかに大切かということです。いまは、直接会うことができなくてもSNSなどで「繋がり」を感じ、コミュニケーションをとることができる。当たり前に思っていたけれど、テクノロジーの恩恵を改めて感じています。
それから、今回のクラウドファンディングを通じて、こんなにも下田を応援してくれる人がいることを知れたのは大きかった。あと、息子がひとりいるのですが、保育園が休みになって、子どもと過ごせる時間が増えた。こうならなければこんなに一緒にいられることはなかったので、貴重な時間をもらっていると思っています」
ーー下田好きなみんなで大宴会がしたい!
「みなさんが安心して下田に来られるようになったら、プロジェクトに支援してくれた方々含め、下田が好きな人が集うお祭りのような大宴会?がやりたいですね。オンラインとオフラインを融合させた「下田祭り」とか。
温泉民宿勝五郎としては、いままで通り広間のテーブルを囲んだほのぼのコミュニケーションがしたいです。大人数ではなく、少数で深い話ができるコミュニケーションをこれからも大切にしていきたいですね」
ーー支援者のみなさまへのメッセージ
「下田のための暖かいご支援、本当に本当にありがとうございます!みなさんに守っていただいた下田を、もっともっと素敵な町にできるように楽しく盛り上げてきたいです。また、このプロジェクトを立ち上げてくれた実行委員会のみなさんにも心から感謝申し上げます!
引き続きよろしくお願いいたします」
加盟店
温泉民宿 勝五郎
追記
土屋さんはイラストレーターとしても活躍。そんな彼から、とびきり下田愛のこもったイラストが贈られてきました。黒船、太鼓祭、下田公園の紫陽花、ロープウェイ、金目鯛、たくさんの人々。下田のまちがこのイラストのように、ふたたび、明るく笑顔あふれる港町に戻る日を、私たちは心から祈っています。