【残り30日&30%】第4回は和牛の冷凍法と解凍方法を科学的に見て行く!
メキシコ新田です。
CAMPFIREプロジェクト、節目となる残り30日となり
目標までも残り約30%となりました。
応援を頂く度、パワーを頂いています!
本当に有難う御座います。
今回第4回目の和牛記事では生活の中で使えるお肉の知識を書いて行きたいと思います。
皆さんがお肉を購入する時の選ぶ基準と扱い方、正しいでしょうか?
一緒に科学的な理由を交えて確認して行きましょう。
【和牛の冷凍法と解凍方法を科学的に見て行く! 】
①良いお肉を選ぶ時の基準は?
②何故正しく冷凍、解凍する方法を知らなければ品質が落ちるのか?
③知らなければ損をする正しい冷凍と解凍方法とは?
【良いお肉を選ぶ時の基準は? 】
皆さんがスーパー、肉屋さんで肉を購入する時、品質を基準とする場合、
何を見て選んでいますか?
僕が肉を選ぶ時はドリップ(赤い液体)の量と肉の色です。
ドリップとは肉の細胞から流れでた旨味と栄養素、ドリップが多く出ている肉は
それだけ美味さが流れ出ているという事です。
僕がメキシコのスーパーで見かけたこの肉は多くのドリップが流れ出ています。
管理が悪く、こういう肉は避けた方が良いです。
食べるとき、パサついてたり旨味が少なかったりします。
2つ目は肉の色、
実は本当に切ったばかりのフレッシュな和牛は赤紫色、
そこから赤色に変色し最後は灰色が混ざった赤になります。
赤紫→赤色→赤灰色
この肉の変色は血液の中に含まれるヘモグロビンとミオグロビンが関係しています。
ヘモグロビンは動物の体に酸素を運ぶ役割、ミオグロビンは酸素を蓄える役割。
牛が屠畜されると酸素の供給がストップし、
蓄えられていたミオグロビンの酸素が無くなるため、赤紫色になります。
そのためスライスしたばかりのフレッシュな肉は実は赤紫色です。
肉を購入した時、重なった部分を見るとたまに赤紫になっている時ありませんか?
安心してください、品質が落ちているわけではありません、
時間が経つとスライスした肉の表面が酸素と触れるとミオグロビンが再び酸素と結びつき
赤色に変色します。
気を付けるのはここからです。
さらに時間が経過すると酸化が始まり、灰色が混ざった赤色に変色、
鮮度が悪い肉の目安にもなります。
こういった肉は匂いもあるし腐敗に近い状態、もしくは冷凍焼けしている場合があります
選ばないようにした方がベターです!
【何故正しく冷凍、解凍する方法を知らなければ品質が落ちるのか?】
もう1つ、品質に大きく影響しているのが冷凍した肉と冷蔵の肉(冷凍していない肉)
よく言われるのは冷凍肉は品質を落とすという事、
あまり聞きなれない言葉かも知れませんが、最大氷結晶生成帯が大きく関係して来ています。
これを知っておくと冷凍肉でも大きく品質を落とさず食べる事が出来ます。
お肉は細胞から構成されており、
細胞の中には栄養素や旨味成分を含んだ水分が多く含まれています。
最大氷結晶生成帯とは肉等を冷凍する際、
細胞内で氷の結晶が最も大きくなりやすい-1度からー5度の温度帯の事。
この温度帯で長い時間をかけ冷凍すると
細胞内に氷の核が少量しかできず、周りの水分が1つの核に集まりやすくなり
結果大きい氷の結晶が生成され細胞を傷つけてしまい、
解凍時に多くのドリップを流出してしまいます。
品質を落とさないためには可能な限りこの温度帯を通過し、
急速に冷凍するのが良く、
解凍する際も全く同じ理屈でこの温度帯を可能な限り早く通過させるのが
品質を落とさないコツです。
【知らなければ損をする正しい冷凍と解凍方法とは? 】
ご家庭でせっかく良い状態で冷凍されたお肉が届いたのに正しい解凍方法がわからない、、
今回冷凍された和牛をご自宅にお届けするリターンがあります。
確実な安全管理のため今回は冷凍の和牛を選びましたが
A5等級しずおか和牛の品質を可能な限り落とさないで解凍する
ご家庭出来るWTJお勧めの解凍方法を紹介させて頂きます。
電子レンジ、室温解凍、流水解凍等もってのほかです!
①氷水解凍方法
その名の通り凍ったお肉を真空パックごと氷水に数時間漬け込む方法です。
大き目のボウル等に氷をたっぷり入れ水を注ぎ真空パックごとお肉を入れます。
水道水等の水は氷点下にならない上、熱伝導率が空気の20倍、
おまけに空気より質量が大きいため温度が一定の状態に保たれます。
たっぷり氷を入れた水の温度は0-1度の間、
素早く最大氷結晶生成帯 を通過させる方法です。
ちなみに家庭等で冷蔵大きい塊の和牛等を保管するのにもおすすめです。
(大きいクーラーボックスに氷を継ぎ足したり管理が少々大変ですが)
もう一つ、和牛の塊肉等を購入し余ってしまい家庭で冷凍する場合の方法
家庭で冷凍する場合、ベストな方法で冷凍するのはとても難しいため
以下の項目だけでも気を付けるだけで断然違ってきます。
①大きな塊肉は分割カットし可能な限り中心まで素早く冷凍する。
②真空パックをに入れて保存(空気、水、温度が肉の天敵です)
③水分をふき取ってからパックする
④冷凍庫は可能な限り物を取り出し、十分なスペースを空ける
⑤金属トレイ等に乗せ冷凍(金属は熱伝導が良いため素早く冷凍されます)
どうか肉を可能な限り美味しく食べて頂けたら幸いです!