新しい教育の風を!
変えたい、変わりたいという教員の思いを明日につなげたい!
多忙をきわめ、疲れ切った教育現場に元気と笑顔を増やしたい!
子どもたちの未来を切り拓くために、学び合い、語り合う場をつくりたい!
そのために・・・
教育に関心を持つ人びとが集う、edcamp都留(つる)を開催したい!
教育機関への公的支出の割合が世界104位(2014)と下位を低迷している日本…。
教育ICTやアクティブラーニングなどの新しいことに取り組んでいる教員は、しばしば職場では黙殺され、あるいは冷笑されます。
くだらないことをしている暇があったら生徒面談でもした方がマシだと言われたり、何でも新しいものに飛びつくのは軽薄だと難癖をつけられたり。
がんばっても、同僚が理解してくれないと、孤独感や無力感におそわれることもあります。
もちろん、危機感を抱いてる私立学校では“市場原理”が機能するので新たな動きが起こり始めていますし、さまざまな制約があって意思決定がスピーディーにできない公立学校でも新しい時代に向き合うチャレンジを始めている学校がたくさんあります。
それでも、全体としてはきわめて鈍い変化にとどまっているのが現状です。
この空気を変えたい!
教育現場の空気を変え、少しでも早く時計の針を前に進めたい!
クラウドファンディングという新しい仕組みで地域教育の底上げを目指します!
なぜ、いま、クラウドファンディングをするのか?
ビジネスにも教育にも持続可能性が必要です。
しかし、時代が大きく変わる時には、短い間に集中して事を進めなくてはならない場合があります。
幕末維新期、松下村塾は吉田松陰が塾頭になってから1、2年しか存続しませんでした。それでも、身分の壁を超えて学び合った者たちが、塾での濃密な体験を糧にそれぞれに自分のミッションと出会い、旧弊と闘い、時代を変える原動力となりました。
そんな場を都留に作りたい!というのが、今回のクラウドファンディングの願いです。
そして、クラウドファンディングという仕組みを通して、できるだけ多くの皆様と“想い”を共有したいと願っています。
いち早く動き出せば、小さな一歩が豊かな可能性を未来にもたらします。
おそらく、この1、2年でしっかり動き出せるかどうかで教育の未来が大きく変わってしまいます。
「現状維持」「前例踏襲」「例年通り」でいるということは、自分が受けてきた10年前、20年前…の教育をそのまま続けるということです。
そういう教育を受けるのは、10年後、20年後…を生きる子どもたちです。
そのギャップは、20年あるいは40年…。
新しい風を地域の教育に入れることが急務です!
都留からはじめる・・・都留からはじまる!
山梨県の都留は、人口およそ3万人ほどの小さな町です。
そして、学生数3千人あまりの都留文科大学があります。
都留文科大学は、小さな町の教員養成系の大学でありながら、県外からの入学者が9割に達する大学です。入学者の多くは、卒業後に地元に戻って就職します。
つまり、都留からの風は、山梨を起点に全国に広がる可能性を秘めています。
都留に新しい教育の風が吹けば、きっと日本中にさまざまな教育現場で、日々の教育に取り組んで悪戦苦闘している先生方にも、元気と勇気を届けられるはずです!
そのために、edcamp都留の開催を皮切りに、地域の教育を盛り上げ、教員の心に火がつき、学校が元気になるようなイベントを、1年あまりにわたって連続的に展開していきます。
edcampとは?
教育が20年後、30年後の子どもたちの未来を見すえたものになるために、どのように変化すべきなのかを考え続ける中で出会ったのが、2016年9月25日、世界で初めての日本語によるedcampでした。
edcamp(エドキャンプ)とは、教員をはじめ、教育に関わる人、教育に関心を持つすべての人による参加者主役の語り場です。(ed=education)
edcampでは、集まった参加者が、語り合いたいトピックをその場で考え、セッションボードに貼りだしてその日の予定を決めていきます。
(思いついたトピックをセッションボードに貼ろうとする参加者)
各セッションのテーマは、授業の手法をはじめ、校務運営、教育分野における技術革新の意味、地域社会と学校との関係など多岐にわたり、参加者も教員をはじめとして、非営利組織、研究者、行政、企業関係者など実にさまざまです。既存の枠組みを超えた多様な人びとが集まることで生まれる新たなアイデアやプロジェクトが、教育を変えていく原動力になります。
そして、話し合いの後のクロージングでは、セッションの内容を振り返りながら、参加者一人ひとりが「明日から何をするか」を心に決め、それぞれの思いを語り合い、共有します。
(edcampのセッションボード―参加者が思い思いにトピックを張り出す)
2010年にフィラデルフィアで第1回が行われて以来、これまで1000回以上、80以上の国と地域に拡大し、10万人以上の教育関係者が参加してきました。
そして、9月25日に開催されたedcamp鎌倉が、日本語による世界初のedcampでした。
(edcampで会場案内係を務めるゼミ生)
edcamp鎌倉、参加者の声
このような場がずっと欲しいと思っていた。(教員)
教職員、企業、行政の人と共通のテーマを話し、それぞれの立場を知ることができた。(企業勤務)
すぐに実践に取り入れられる有意義な話し合いができた。(教員)
とても沢山の出会いと刺激をえることができました!(教員)
たった1日で、自分の成長を実感できました!(学生)
今までにまったく体験したことがない素晴らしい時間を共有できました。(教員)
最高に楽しい会でした!!学んだことを受け、止まることなく走り続けます!(企業勤務)
1日で教育の最新動向にアップデーテッド。教育の新しいページが開かれました!刺激に満ちたイベントでした。(企業勤務)
良き出会い、良き学びに感謝です。(企業勤務)
他業種の人と教育の話をするのは新鮮です!(教員)
普段関わることの出来ない様々な方と話すことができて、とても刺激的な一日でした。(学生)
参加者同士が当日の朝にトピックを決めて議論をするというのが衝撃的。そしてエキサイティング。(企業勤務)
セッションの場では話題が途切れないほどの盛り上がり、もっともっと状態でした!話が濃いので最後にはいい疲労感、頭が痛くなるくらい。(教員)
未来をつくる子供たちのことをこんなにもOPENに真剣に楽しく語られる場はなかったんじゃないか。(企業勤務)
様々な業種の大人が様々な意見を出し、時間が過ぎても、どのグループも話が終わらない様子にとても感激しました。(教員)
多様な人びとがつくる「edcamp都留」
すでに、来年の1月15日に東京でのedcamp開催が決まっていますが、都留で開催することができれば、日本語によるedcampとしては世界で2番目の開催となります。
教育に関心のある人なら誰でも参加することができるedcampは、教職員の研究会や教育関連の学会などとは違い、保護者や地域の人びと、学校の職員や取引業者、ボランティア団体やNPOの関係者などなど、教育に関心を持つさまざまな立場の参加者が、それぞれの経験や価値観を交流させて新たな知恵を生み出すところに特徴があります。
皆さんのご支援によって、教育に関わる人びとに大きな力を与えるedcampの認知度を高め、山梨県内のさまざまな地域でムーブメントを起こすことができれば、疲弊している教員の気持ちに変化が起こり、学校の空気も必ず良くなっていきます。
現場で生徒に向き合っている教員の授業、そのあり方すべてが生徒に影響を与えます。1つの学校だけでは解決できない問題、学校社会だけでは解決できない問題も、多様な人びととの語り合いの中から解決への糸口が見つかります。
異業種交流会と同じような創造的な思考が生まれ、edcampに参加した人びとに気づきや変化が生ずれば、明日からの教育が変わります。教育が変われば、子どもたちの未来も変わります。
鎌倉にできるなら、都留にもできるはず!
そして、山梨県内のたくさんの町でもできるはず!!!
(セッションボードに参加者が貼ったトピック)
☆イベント開催計画☆
■2016年12月18日「edcamp都留」開催
■2017年3月 学生教育大使派遣1(先進校の授業見学と情報交換)
■2017年6月 先進教育講演会1(広尾学園金子暁先生の講演と教育大使の報告)
■2017年9月 学生教育大使派遣2(先進校の授業見学と情報交換)
■2017年12月 先進教育講演会2(講演と教育大使の報告)
■2018年3月 「edcamp都留2」開催
※全国の先進的な取り組みを行っている学校から講師を招き、学びの場をつくります。
※首都圏の先進校を訪問し、現場に行かなければわからないことを学び、山梨に持ち帰って広く教育関係者に共有します。
※並行してedcampの山梨県内への展開にチャレンジします!
未来への投資―いますぐに始めるために!
実績を積み上げてきた先生方は、今までのキャリアに誇りを持っているだけに、多忙を極める仕事の中にあって、新しいことに取り組もうという気持ちになかなか切り換えられないということがあるようです。
また、さまざまな制約でがんじがらめになっていて、やりたいことが自由にできないということもあるようです。
一方で、一部の先進校のフットワークの軽さ、不協和音をはらみながらも見事に変化を受け入れ、学びの形を進化させていく様子には目を見張るものがあります。
Facebookが始まったのは2004年。 YouTubeは2005年。
Instagramは2010年。 LINEは2011年!
あのとき自分が始めていれば…というものが次々に出現する時代です。
あのとき取り組み始めていれば…という後悔をしないために、未来のためにできることをすぐに始めたいと考えています。
(edcampのセッション模造紙)
そもそも教育は未来への投資です。30年後のための今日の教育が、30年前のままであっていいはずがないのです。
edcampのトピック(一例)
●憧れの職業No1へ―教員・教員のキャリア形成
●これからの教員養成課程でできること/教員にもとめられること
●公立学校と私立学校の格差はどうすれば解消できるか
●生きるために本当に必要なことを学ぶ義務教育とは?
●キャリア教育はどうあるべきか
●墓に書いてほしい言葉
●ネットリテラシーについて
●僻地教育
●これからの学校のあり方、教師の役割、6-3-3-制を考えてみる
●地方公立学校でのICT教育の広め方
●学校で地域に根ざした活動をするには
●グローバル人材をどのように育てていくか?
edcamp開催イメージ
こんな風に書いても伝わらないものがあります。
世界初の日本語によるedcampがどういうものであったかについては、2分半の記録動画をどうぞご覧下さい。
↑2016年9月25日に開催されたedcamp鎌倉の様子をまとめた動画です。
教育は未来への投資
皆様からのご支援を最大限に活用し、教職志望の若者が学ぶ場、地域の教育関係者と語り合う場を創出し、これからの教育について考える時間を共有することで、人の輪を広げ、地域を活性化し、都留の未来、山梨の未来、日本の未来をより良いものにしていきます。
(edcampのクロージング)
【支援金の使途】
edcamp開催費用
先進教育講演会開催費用(講師謝礼など)
学生教育大使派遣経費(交通費など)
返礼品の費用
事務通信費
目標金額を上回った場合は、講演会やフィールドワークをより充実したものにしたり、edcampを県内各地で開催したりするための費用として活用させて頂きます。
人と人との交流は、リアルな世界で人が動き、実際に出会ってこそ実りあるものになります。
教育に関わる人びとが明日へと力強く歩み出すため、
学校の笑顔と元気を増やすため、日本の未来を明るくするため、
ご支援のほど、どうぞよろしくお願い申し上げます!
最新の活動報告
もっと見る第1回先進教育講演会レポート(金子暁先生)
2017/08/23 13:59残暑お見舞い申し上げます。 プロジェクトの重要な柱である第1回講演の内容をお伝えすべく、遅ればせながら参加した学生のメモをとりまとめてレポートを作成しました。 中高6学年で約1500人の定員に対して500人程度まで生徒数が激減し、廃校の危機に立たされた順心女子中高が、共学化と校名変更に踏み切るとともに、教育ICTを大胆に導入して飛躍的な進化を遂げたという現実を踏まえ、これからの時代に必要な教師の戦略をわかりやすく、かつ挑発的に語って下さいました。 情報端末を中高生が文房具として使いこなすようになり、教員が知っていることを一方的に「教える」のではなく、生徒たちが自ら「学ぶ」ことができる環境をととのえることが、これからの学校教育を考える上で不可欠の課題であるということを再認識することができるご講演でした。 当日は、県内はもとより、東京、神奈川、埼玉、長野、静岡、愛知など、県外からの来場者もあり、ゼミ生をはじめとする参加者にとっては、きわめて貴重な経験となりました。 ありがとうございました。 金子暁先生講演会 戦略を持たない教師に未来は近づかない~広尾学園の挑戦~ 平成29年6月24日(土)13時開演 会場 都留文科大学 自然科学棟 S1教室 初めに「学校生存戦略」として 第一期 学校改革・生徒数回復期 進学校化 第二期 教育活動の高度化 学校組織の透明化、公平性、公明性を行う 第三期 学校文化の高度化 →生き残るだけではなく成長し続ける学校でなくてはならない 【学校に必要な5つの要素】 1、経営=健全な組織+組織の永続化 2、ビジョン=時代・社会・意識の変化を感じる 3、戦略=その変化に学校はどう対応するかを考え抜く 4、パッション=誰にも止められない衝動 5、生徒数・志願者=社会的評価 ・かつての広尾学園 2007年以前は倍率がつかないところからスタート。定員割れで偏差値表に学校名が書かれない状況。 →2013年から上位に食い込み始める。現在は広尾インターSGの偏差値は58、広尾医Sは偏差値56、広尾本科は偏差値53。進路は私立志向から国公立志向に変化し始めている。 一昨年東大に初合格。 「かつての衰退+今の成長の構図」 衰退したときも現在も、教員は変わらない。 過去:教師の「都合」>生徒の「未来」 現在:教師の「都合」<生徒の「未来」 生徒の未来のために何ができるかを考えることで初めて成長する。 〈現在までの広尾学園の学校改革ポイント〉 1、授業を変える 2、説明会を変える 3、すべてのものを武器にする 4、なければ創ればいい 5、教職員の成長分だけ学校は伸びる→その分生徒も伸びる 生徒達に評価させることで、先生を客観的に見てもらう。 一生懸命やっても伝わっていなければ価値は無い。伝わって初めて価値が生まれる。 第二期学校改革 「価値の高い教育活動をゼロから創る」 「うちの学校には何も無い」それを言っていたら終わり。 キャリア教育に力を入れる→大きな行事の間を埋める学校外教育活動 全校生のうち240人が東大キャンパスツアーに参加、4人に1人が参加している状況。 筑波サイエンスツアー他、宇宙天文合宿も行う。今までそういう行事が少なすぎた。 広尾学園の特別活動(キャリア教育)の5つのポイント 1、「生徒の未来」に「何が不足しているか」の追求 2、「ない」なら創れば良い 3、「ゼロ」からのほうがやりやすい 4、どうせ作るなら時代に高評価されるものを 5、教育活動は戦略的に、かつ最大限に広報する テックキャンプ〈東大本郷キャンパスにて〉 →Webデザイン、ゲーム制作、iPhoneアプリ開発を行うキャンプ 生徒が安心できる相手ばかりに教わっていては、化学反応は起きない 「教員や保護者とか周りの大人の言うことを間に受けちゃいけない。だいぶズレてるから。」 「英語で講義をしない大学に行ったら終わり」「英語を運用しない人は終わり」 教員にとって耳の痛い話ばかりしてくれる人を外部から呼んで、生徒に話してもらう。耳を塞がせる必要はない。話してもらうときには中1にも子ども扱いせずに難しい話をしてもらって点を作る、何年後かにその点と新たな点が繋がってその子の発展になることが大事。 Googleの会長の来校時には、通訳無しの全て英語で、質問も英語で行っていた ICT活用について コースによって必要な電子機器を生徒(家庭)が各自で用意する。 学校は無料のWi-Fi環境を強化する事を重視。 媒体を揃えることではなく、生徒一人ひとりが最も成果をあげやすいように自分に合ったものを使って勉強することが大事。 〈ICT活用の原則〉 ・教員だけでできるとは思わない ・生徒達の力を借りる ・生徒達に任せる ・教員自らの限界を知る ・教員は相談相手、サポートする役割 ICT委員会:美化委員会等の委員会と同じように生徒が役割を持つ組織。 →トラブル発生時の原因究明は、先生方が働くよりも自分達が率先して動いたほうが早い 「モデ1GP」を企画・交渉・開催などすべて生徒のみで成功させた。 企業とのコネクションを作り、結果3Dプリンターを無償で確保。 どこかの学校を参考にするのではなく、萩原伸郎氏(コルベカトリックカレッジ)、 山口飛氏(沖縄県特別支援学校教員)から影響を受け、参考にした。 インターナショナルコース: AG→英語での理解が早い生徒(英語ネイティブ) SG→一般入試で入ってきた生徒。 2つは初めから一緒に勉強する。AGはSGに英語を教える、SGはAGに日本語の知識を教える、お互いに教えることができる。 MIT映像公開 MIT+K12Videosの翻訳ボランティアを高校生が行う すべてのコースの生徒がすべてのコースの勉強を受けることができる。 「なんのためにその大学に進むのか、それを生徒全員が理解している。」 生徒達は普通の中高生で、部活も行っている。その上に研究があるから、いちいち集まって先生に質問する時間なんてない。さらに、その研究はすでに研究されているテーマではいけないので、一年目から先行研究を探さなければならない。 →生徒からICTを取ったら研究はできなくなる。 勉強ができるから、頭が良いから医学部に進めなんて指導は間違っている! 「企業の調子が悪い=大学の調子が悪い=中高が悪いのではないか?」 過去の教育 勉強と部活の両立=文武両道を目指す 現在の教育 勉強と部活と研究活動・インターンシップと社会貢献などを 自分で選んで自分で進んでいくことが求められる 過去の教育の環境しか提供しなかったら、中学では顔が暗くなり、高校では目が死んでいく状態になってしまうのではないか。 勉強をするモチベーションは、学校の「豊かな教育活動」から生まれる。「豊かな教育活動」のベースに「ICT」は不可欠。 土台となる価値観や考え方→教育システム→教育活動・手法 の流れがあるべき姿。 広尾学園には広尾学園の学校運営の仕方がある。それは学校それぞれにあるはず。 「生徒の可能性の広がり」=「学校の役割の進化」(生徒発信の発言) これからの学校と教師の最も重要な仕事は、生徒と一緒に「進化」「成長」していくこと。 教員側が「自分が育ててやる」ではなく、生徒本人に挑戦させる。 自らの戦略を持とうとしない教員に未来はない。 その前に「戦略なき生徒・学生」に未来は近づかない。 以上です。 もっと見る
関東GEG(Google 教育者グループ)合同イベントレポート
2017/07/06 11:30新年度になり、4月以来、いくつかのフィールドワークを実施し、講演会も無事に開催することができ、多くの学びを山梨にもたらすことができました。 遅ればせながら、その模様をこれから順番に報告してまいります。 まずは、六本木のYouTube本社に行って、動画作成の教育活用について学び合う現職教員の会に、ゼミ生が単身参加したイベントの報告です。 当日、印象に残ったことをメモ書きしたものですが、生徒たちが「発信」する手段としての動画の可能性について、また教員が「発信」する手段としての動画の可能性について、考えるきっかけを得ることができるイベントでした。 (※画像は参加者の1人、GEG West TokyoのNate GildartさんのTweetによる) 4/15(土) <GEG関東合同イベント>@六本木 【youtube】 ・youtuber専用の芸能事務所あり →「youtuber」ではなく「youtubeクリエイター」と呼んでいる ・youtubeキッズ →保護者のための安心機能が充実 ex)タイマー、年齢設定、子供向けでない動画の削除 →学校向けに活用可能に! ・youtubeスペース →イベント等を通じての交流の場として設けているクリエイターズスペース 【GEG川越】 (youtubeを使用した授業実践) ・youtube→限定公開が可能! ・現在の高校生 →ほとんどがスマートフォンを所持 →youtubeを使用することが手軽 ・授業のねらい、デザイン →動画作成 →URLをQRコードにし、生徒に配布(Googleフォームでも良かった...) →生徒視聴 →授業(学び合いや課題解決学習) ・生徒が飽きないように動画の長さは5分程度 ・先生自身がこだわりを持ちすぎ、動画撮影時間が長すぎてしまう ex)動画再生時間:5分 動画撮影時間:1時間 ・手元を見せるor講義型 どちらが良いのか? ・体育等実技系は見本を動画に収録する →有効活用ができる! ・反転学習の課題=反転学習をするうえでのポイント! ・動画を視聴してこない生徒が諦める、のではなく どうすればその生徒が動画を視聴してくるのかを模索する →youtubeアナリティクスが有効か?(後述) 【GEG新宿】 (学校の教育活動をyoutubeで発信) ・ブックトレーラーコンテスト →動画を見た人がその本を読みたくなるような動画を作成する →1番良い動画を紹介した人をコンテストする →当初は限定公開 →徐々に公開していった (現在はyoutubeチャンネルを作成) →先輩の作品に憧れ、模倣するようになる →youtube内にロールモデルが出来るように ・テクノロジーが不得意な生徒 →写真を撮影し、それを動画に! ・音声等にも工夫している ・youtubeチャンネルを作成@和光高等学校 →登録者は300人強 ・youtubeアナリティクス →過去誰がどのくらい動画を視聴したのかが分かる →性別、地域、再生場所が全て分かる →どの動画が最も視聴されたのかランキング化されている ex)入学式1位、卒業式2位@和光高等学校 ・web上に載っけて良いのかどうか入学時に聞き取る →許可が得られたらTwitter、Facebookに載っけていく 【感想】 ・「youtube=暇つぶし、遊ぶためだけのデバイス」という認識だったが、限定公開やyoutubeアナリティクスといったような手段を駆使することで授業に用いることが可能になる、ということを知りyoutubeを含めた今現在は「暇つぶし、遊ぶためだけ」と考えられているデバイス(モンスト、パズドラ、ニコ動等)も近々何かしらの形で授業に用いられる時代がやってくるのではないだろうか。 ・youtubeオープンスペースは六本木ヒルズの29階にあり窓からは東京タワーを一望することができる最高のロケーションだった。4/15(土)当日もyoutubeクリエイターの方々が動画を撮影されていたのだが、どう見ても遊んでいるようにしか見えなかった。ただ「どう見ても遊んでいるようにしか見えない」動画の撮影を提供している場所が六本木ヒルズの29階にあることから、恐らくこの「どう見ても遊んでいるようにしか見えない」ことでキチンとお金を稼ぐことが出来ているという証拠なのでは、と思った。・youtubeオープンスペースはまさに「楽しみながら仕事をする」ことが出来つつある日本の現代を象徴する場所だな、と感じた。と同時に学校教育では未だに「我慢、忍耐」が求められており、youtubeオープンスペースが象徴する「楽しみながら仕事をする」こととは大きく乖離してると言わざるを得ないな、と思った。・ここ10年でテレビの接触時間がかなり減少し、その代替物としてスマートフォンの普及が著しいというデータを見て、スマートフォンの持ち込みが禁止若しくは持ち込みはOKだが校内では電源OFFとなっている学校が未だに大多数を占めている学校はこのままで良いのだろうか、という疑問を抱かざるを得なかった。・登壇された方は僕より恐らく10歳は上の方ばかりで(あくまで目視による)、youtubeは勿論のことICT教育すらも受けてこなかった世代であるのにも関わらず、今はICT教育の最先端を突っ走っていらっしゃって、やはり自らが受けてきた教育を絶対視することなく、常に自らの経験や体験を疑い続ける必要があることを身をもって体感することができた。 もっと見る
第1回先進教育講演会のご案内
2017/06/05 23:13すでにお知らせした通り、来たる6月24日(土)に第1回先進教育講演会を開催いたします。 当初予定していた広尾学園の金子暁先生に加え、GEG(Google Educator Group)鎌倉のリーダーの小林勇輔先生にもご講演をお引き受け頂けました。また、都留文科大学の学生による教育先進校の授業見学レポートも実施します。 皆様のご支援によって、日本の教育の最先端を走り続けるおふたりの先生のご講演をいっぺんに聴くことができる貴重な時間を持つことができます。 ありがとうございます。 お時間がありましたら、ぜひとも都留へ足をお運び下さい。 会場:都留文科大学 2号館 第1部 13:00〜14:30 教育先進校訪問レポート(工学院大学付属中高、和光学園など) 鎌倉学園 小林勇輔先生による講演 「GEG鎌倉の今までとこれから(仮)」 第2部 14:40〜16:10 広尾学園 金子 暁先生による講演 「戦略を持たない教師に未来は近づかない~広尾学園の挑戦~」 クロージング 16:10〜16:30 もっと見る