新年度になり、4月以来、いくつかのフィールドワークを実施し、講演会も無事に開催することができ、多くの学びを山梨にもたらすことができました。
遅ればせながら、その模様をこれから順番に報告してまいります。
まずは、六本木のYouTube本社に行って、動画作成の教育活用について学び合う現職教員の会に、ゼミ生が単身参加したイベントの報告です。
当日、印象に残ったことをメモ書きしたものですが、生徒たちが「発信」する手段としての動画の可能性について、また教員が「発信」する手段としての動画の可能性について、考えるきっかけを得ることができるイベントでした。
(※画像は参加者の1人、GEG West TokyoのNate GildartさんのTweetによる)
4/15(土) <GEG関東合同イベント>@六本木
【youtube】
・youtuber専用の芸能事務所あり
→「youtuber」ではなく「youtubeクリエイター」と呼んでいる
・youtubeキッズ
→保護者のための安心機能が充実
ex)タイマー、年齢設定、子供向けでない動画の削除
→学校向けに活用可能に!
・youtubeスペース
→イベント等を通じての交流の場として設けているクリエイターズスペース
【GEG川越】
(youtubeを使用した授業実践)
・youtube→限定公開が可能!
・現在の高校生
→ほとんどがスマートフォンを所持
→youtubeを使用することが手軽
・授業のねらい、デザイン
→動画作成
→URLをQRコードにし、生徒に配布(Googleフォームでも良かった...)
→生徒視聴
→授業(学び合いや課題解決学習)
・生徒が飽きないように動画の長さは5分程度
・先生自身がこだわりを持ちすぎ、動画撮影時間が長すぎてしまう
ex)動画再生時間:5分
動画撮影時間:1時間
・手元を見せるor講義型 どちらが良いのか?
・体育等実技系は見本を動画に収録する
→有効活用ができる!
・反転学習の課題=反転学習をするうえでのポイント!
・動画を視聴してこない生徒が諦める、のではなく
どうすればその生徒が動画を視聴してくるのかを模索する
→youtubeアナリティクスが有効か?(後述)
【GEG新宿】
(学校の教育活動をyoutubeで発信)
・ブックトレーラーコンテスト
→動画を見た人がその本を読みたくなるような動画を作成する
→1番良い動画を紹介した人をコンテストする
→当初は限定公開
→徐々に公開していった
(現在はyoutubeチャンネルを作成)
→先輩の作品に憧れ、模倣するようになる
→youtube内にロールモデルが出来るように
・テクノロジーが不得意な生徒
→写真を撮影し、それを動画に!
・音声等にも工夫している
・youtubeチャンネルを作成@和光高等学校
→登録者は300人強
・youtubeアナリティクス
→過去誰がどのくらい動画を視聴したのかが分かる
→性別、地域、再生場所が全て分かる
→どの動画が最も視聴されたのかランキング化されている
ex)入学式1位、卒業式2位@和光高等学校
・web上に載っけて良いのかどうか入学時に聞き取る
→許可が得られたらTwitter、Facebookに載っけていく
【感想】
・「youtube=暇つぶし、遊ぶためだけのデバイス」という認識だったが、限定公開やyoutubeアナリティクスといったような手段を駆使することで授業に用いることが可能になる、ということを知り
youtubeを含めた今現在は「暇つぶし、遊ぶためだけ」と考えられているデバイス(モンスト、パズドラ、ニコ動等)も近々何かしらの形で授業に用いられる時代がやってくるのではないだろうか。
・youtubeオープンスペースは六本木ヒルズの29階にあり窓からは東京タワーを一望することができる最高のロケーションだった。
4/15(土)当日もyoutubeクリエイターの方々が動画を撮影されていたのだが、どう見ても遊んでいるようにしか見えなかった。
ただ「どう見ても遊んでいるようにしか見えない」動画の撮影を提供している場所が六本木ヒルズの29階にあることから、恐らくこの「どう見ても遊んでいるようにしか見えない」ことでキチンとお金を稼ぐことが出来ているという証拠なのでは、と思った。
・youtubeオープンスペースはまさに「楽しみながら仕事をする」ことが出来つつある日本の現代を象徴する場所だな、と感じた。
と同時に学校教育では未だに「我慢、忍耐」が求められており、youtubeオープンスペースが象徴する「楽しみながら仕事をする」こととは大きく乖離してると言わざるを得ないな、と思った。
・ここ10年でテレビの接触時間がかなり減少し、その代替物としてスマートフォンの普及が著しいというデータを見て、スマートフォンの持ち込みが禁止若しくは持ち込みはOKだが校内では電源OFFとなっている学校が未だに大多数を占めている学校はこのままで良いのだろうか、という疑問を抱かざるを得なかった。
・登壇された方は僕より恐らく10歳は上の方ばかりで(あくまで目視による)、youtubeは勿論のことICT教育すらも受けてこなかった世代であるのにも関わらず、今はICT教育の最先端を突っ走っていらっしゃって、やはり自らが受けてきた教育を絶対視することなく、常に自らの経験や体験を疑い続ける必要があることを身をもって体感することができた。